ある冬の夜ポストに一通の手紙が舞い込んだ『舞踏祭へのお誘い』ロストグラウンドに住む全ての人へ?…差出人の名前は、無い隣の家にも届いたらしい。その隣の家にも誰かの悪戯だろうか?誰もがそう、疑った何故なら此処は戦乱の世界…そんな御伽噺みたいな事でも、奇跡は訪れた御伽噺の世界の幕が開いた飾り付けられた聖堂明るい光。沢山の馬車がやってくる魔法の一夜へようこそ私達は貴方(貴女)を歓迎しますさぁ、長い夜を楽しみましょう
過ぎる時に比例して夜は深まり、一夜の夢もそろそろ終盤二曲目も終わり、楽団は一時の間、緩やかな流れの曲を演奏する大聖堂の外では降っていた雪も何時の間にか止み、雲と言う仮面を取り除かれた月が、其の輝きを惜しむ事無く降らせて行く残る曲は後一曲華やかな夜会を彩る色取り取りの色彩は最後にどんな絵を描くのか知人と歓談する者ダンスの相手を求める者曲の始まりを待つ者最後の曲を前にして、其々の夜は更けてゆく
此方はダンスと歓談用の場となります後程、最後の三曲目の演奏を行います宜しければ、ダンスもお楽しみ頂ければ幸い尚、曲中でも出入り等はご自由にどうぞまた、曲が流れていない間に踊ってはいけない、と言う事も御座いませんので御自分のペースでお楽しみ頂ければ当方幸いで御座いますもし、ダンスのお相手がいらっしゃらないと言う場合は当会場にてフリーの方を探してみるのも良いかもしれません●舞踏会らしい衣装や毛並みが無い場合は?衣装の用意等が出来ないという方々の為に衣装の貸し出し (描写のみで顔絵ではありません)等も行っておりますので、どうぞお気軽にご来場下さいませ
●ダンスを踊れないのだけど?踊らずに歓談だけでも全く問題ありません若しくは各国告知場にて提示してある例や用語集を参考に踊ってみては如何でしょう?やってみたら面白かった、何て事が有るかもしれません最後に数点諸注意を・関わった人の反応が遅くとも待てる余裕を・他者の行動や行為を著しく制限しない・他者を勝手に動かす描写は控える・不快に思わせる描写はしない・誘う相手に同伴者が居る時は同伴者の許可を得てから相手に申し込む気持ち良く楽しむ為ですので、御守頂ければ、と思います
ダンスのペアを探していらっしゃる方は『フリー:○○(タイトルor名前)』既にペアの居られる方は【何も書かない】か『ペア:○○(タイトルor名前)』御歓談を楽しみたい方は『歓談:○○(タイトルor名前)』と御記入頂けたら人込みも見やすくなるかと思われますご面倒をお掛けしますが、御協力頂ければ幸いです さて、長かった舞踏会も、残すは最後の曲のみとなりました皆様が良い物語を得られますよう、主催一同 心より願っております良い一夜を
一言声をかけたゆえ 良かろうとひょいと脇から酒瓶を抜いた途端に見上げたオーガの泣きそうな顔を目の当たりにしてきょとんとする「・・・? どうした? 泣かずとも良い 落として割ってしまったらもっと泣けるであろ? そして我も泣ける 大丈夫だ 御身の酒はちゃんとテーブルに置くゆえに」宥めるように 更に声をかけ 表情の豊かなオーガを面白そうに見上げた『めー…オレサマタシュンカ…コンゴトモヨロシク』声をかけたメンバーの集まった氷花のテーブルで 互いが挨拶をしあう
『オレサマ、タシュンカ!菓子ディーノ丸かじり?』色んな文化圏の人が居るのは理解していたんだが・・・某が それ菓子とな?「タシュンカ殿・・・某とは 菓子のことではない・・・ 自分の事を 某と称する人も居るのだ」意表を突かれた解釈に 失礼ながら吹き出す「ささ 大きな皿を運んできたのだ 腹は空いておらんか? 御身の持ってきた酒瓶とは違う酒もあるゆえ 呑まれよ」
ふとテーブルを見回せば 長身を屈めて イシアを気遣う小次郎と 機嫌の良さそうなイシアが眼に留まるうん・・・我侭を言って皆を誘った甲斐があったと言う物会議室では出来ぬ交流が出来るのは良い事だ傍を通りかかった給仕に 酒の追加を頼み 灰皿も序にと頼めば場内禁煙で 喫煙できるのはテラスのみだと言う・・・禁煙・・・人の集う場所ゆえに さもありなん・・・がっくりして 挨拶が一段落したらテラスへ行こうと心に決めた
また人を眺めると言い 深々とお辞儀をするマーシェさん「いえ、こちらこそありがとうございました こんなに楽しい時間を過ごせたのも、貴女のおかげです」微笑み お辞儀を返す『ではジンさん、良い夜を。またお会いしましょう』「ええ、またどこかで 貴女にも良い夜が訪れる事を」まさか別の所で本当に再会するとは思っても居なかったが…「さて、ロア殿と合流しなくては…」そして一つのサプライズを思い立ち その足で貸し衣装のコーナーへ向かう
クロノさんと別れ会場端へと身を寄せる。熱の篭った身体に一時の休息を与えるためにも。再び会場を眺めれば、以前に増す紳士淑女の姿。とても優雅な面持ちである。身体の熱は一向に引く様子が見えない。近くを歩く給仕を呼び止め、お酒ではなくソフトドリンクを頼む事とした。この身体にお酒は効き過ぎるだろうから…。受け取った飲料を一口。渇いた身体に沁みるような美味しさである。そのまま飲み続け、ついには飲み干してしまった。移動しようと思いつつも、もう暫く会場を眺める事とした。
(む、その表情は…もしや!?)一瞬だけ固まった少女の表情にケルベロスは反応した。そしてようやく表情の意味を察した。「…こ、これはワシの独り言じゃが…」ごほん、と咳払いをしてから口を開く。「わ、ワシは別に触られるのは嫌いでは無いのじゃ… 触りたいと思っておる者はどんどん触れば良いと思っておる…」かなり間抜けな状態である。しかしこれが彼なりの気遣いであった。少女に直接言えば気を遣われると分かっていたからである。何よりも耳が項垂れている事が彼の精一杯さを表していた。「…以上で、独り言は終わりじゃ」独り言なのに少女にそう告げて顔を向ける。
数分後、貸し衣装部屋から出てくるその姿は青のドレスに包まれ 足下は赤のハイヒール 顔には化粧が施され 唇にはルージュまでひかれている「む、少々化けすぎたかな ロア殿、気付くかな…」さっきまで肩までおろしていた銀の髪をポニーテールで結わえる視線を巡らせ姿を見つける「あ、おーいロアd…」大声で呼ぶのを辞め 静かに近付くと背後から肩を叩く「こんばんは ロアさま 宜しかったら私と踊って頂けませんか?」にこりと微笑み首を傾ける 内心笑い出す寸前だったが
キルエさんとイヴの2人がお互いを褒め合っているのがおもしろい。私からすれば当然、「イヴもキルエさんも、どちらも綺麗ですよ」となる。「2人が最初からこの舞踏会に来ていたら、あるいは1人ずつで来ていたら、今頃2人ともそれぞれダンスに誘われていたのじゃないでしょうか」笑いながらそう答えたものの、もちろん思っていることは本当だ。挨拶をしたディーノさんの言う通り、そろそろ3曲目が始まる…つまりラストスパート、というわけだ。
女性陣の酒を飲むペースに驚きつつも、自分でもグラスの中身を空けていると、イシアさんが小次郎さんの腕に掴まり…つまり小次郎さんにエスコートされながらテーブルにやってきた。イシアさんの顔は、普段見たことのないような柔らかな笑顔で、その笑顔は、やはり笑顔の小次郎さんに向けられている。イシアさんはどうやら足に怪我をしているらしく、そうでなかったら、「小次郎さん、イシアさんと2人で踊ってきてはどうです?」、と言うところだったのだけれど…ううん、残念。
ダンスの曲の合間ということもあり、だんだんとテーブルの周りに人が集まってきた楽団も先ほどのホールに響く演奏とは違い、歓談の邪魔にならない程度の静かな曲調にそのまま椅子に腰掛けていたら眠ってしまいそうなので、行き交う人に目線を移して気を紛らわせた「次の曲が始まるまではすることがない、か」そう呟いて腰を上げまたテーブルに近づいていった踊る相手を見つける、というよりもまた何か口にしようと人の合間をぬってテーブルの料理を選りすぐり、ダンスが始まるまでしばらくこちらで楽しむことに「…どうやって作っているのかしら」そしてダンスよりもレシピが気になり始めていた
休憩用の椅子に座り、人々を眺める。優美な旋律に耳を傾けながら、会場を流し見る。「…うん」頷く。かなり良い席だ。踊る人々の邪魔にならない程度に近い。さらに見渡すと、テラスの外で輝く月が目に入る。…雪、止んだんだ。ぼんやりと月を眺める。昔の人は、月を鏡のようだと思っていただとか。月には、人の頭をおかしくする力があるだとか。旅の中で耳にした小話が思い返されたけれど、純粋に綺麗だと思った。…魔法、もうすぐ解けてしまうね。じっくり見てくといいよ。心の中で、月に語りかけた。
「流石に皆さん踊りつかれてしまったみたいですね。」人気の無い競技会場を見ながら、猫の指揮者にこそりと囁く。「前の曲調を引き継ぐ感じでいいわね?」こくり猫が頷くのを確認して、持ってきたリュートに指を滑らす。ワルツの曲調にあわせて繊細な弦の音色が会場に満たされていった。
「はい、それでは少しの間失礼しますね!ふふ、わかりました。お互いお相手が決まらなかったら一緒に踊りましょう!」多分私は誰も居ないと思いますが…と苦笑いをする。「あ、それと。」「…実は一曲目だけ踊ってました。」と、付け加える。凄く今更だが。…それはそうと、早く行かなければ。時間がなくなってしまう。慌ててドレスの皺を直すと微笑みながら見送る青年に笑顔でいってきます!と返しその場から去っていった。
「なるほどです…私は暫く、此処で休んでいる事に致します。次の相手が見つかるか解りませんし…3曲目は観覧も良いでしょう」そこに給仕が戻ってきて、青年にグラスを渡す。彼からそれを受け取り、掲げながらにこやかに微笑む。「わ、ありがとうございます…人で賑わっておりますが、お目当ての方とお会い出来る事を、私も祈らせて頂きますね。…此方こそ、とても素敵な思い出が出来ました。プロシオン様もどうぞ、素敵な夜をお過ごし下さいませ」一度立ち上がってから深々と頭を下げ、去る青年の後姿を見送る。その後座り直し、落ち着いてグラスを傾ける。冷たく澄んだ水が、火照った身体に心地良かった。
「確かに美味そうだな、来た甲斐はあったか」借りた衣装に身を包み会場内を見渡す、幾人か見たことある顔もいる。会場内はきらびやかで、皆は談笑し、まるで夢の中かおとぎ話の世界のようだ。正直来るつもりは無かった舞踏会。俺みたいな汚れ者が来て良い場所とは思えなかったから。「しかし、そんな余裕はなくなったしな……数日分は食い貯めせねば……」金欠でここ数日まともに飯を食った記憶がない。舞踏会を早めに切り上げた友人から、かなり美味しいご馳走があると聞いて我慢ができなくなってしまったわけだ。「とりあえず各テーブルを食べ歩いて回ってみるか」ついでに美味い酒を飲めたら言うことは無いのだが。
『あ、それと。』『…実は一曲目だけ踊ってました。』それを聞いて目を丸くし、次にプッと吹き出してしまう。「…ありゃ、それは失礼! 踊りに夢中すぎて、他の人の顔を見逃してたんだな」うっかりしてたよ、と手を合わせる。大人しそうな娘だと思いきや、なかなか朗らかで会話が楽しい。相手を見送って独りになった後、傍らのテーブルを見回す。華やかな雰囲気で腹も満たされるようだとは言え、少しくらいは馳走になろう(据え膳喰わぬは何とやら、だ)。そうと決まれば、いただきます。
私の目的なら、先程迄のように影から眺めるだけで事足りるのに――。会場の雰囲気に圧倒され、今更思ってもしようのない事を繰り返す。態々ドレスを届けに来たあの人は、見当たらない。けれど、絶対に何処かで見ているのでしょう。腹を抱えて。沸々と込み上げるものを抑えるように、羽織ったショールをぎゅ、と握る。・・・場違いな処に、慣れない服で放り出された事が心許無かったというのもあるかもしれない。早く、人の少ない方に――「!」此方は拙いですね。くるりと踵を返し、反対方向へ。人垣の向こう。ちらりと窺い見たのは今宵の鬼。――奇特な約束を交わした人。急いで此処を離れなくては、ね。
…酒、飲もうかな…数日後には暫く調査で出掛けなければならない…と、チラと考えながら楽しそうに踊る二人の姿は…まるで御伽噺のようだ…いつかゆっくり話をしたいとふっと思って。空になったグラスを交換して、カクテルを注文する…組み合わせによってガラリと色を変えるそれは調合に似ている『ルナティック』を…窓の外を見れば、今宵は美しい月…滑らかな琥珀の液体が、誘惑の合図。さて…ゆっくり歩き始める
準備を怠ったのはやはり拙かった。慣れない服に手間取って、会場に着いたのは数分前。演奏が終わる前に同居人が見つからないと踊らずに帰る羽目になる。「・・・・機嫌悪くなるだろうなぁ。」こんな豪華な場所なのに何だか不安になってきた。給仕から受け取った水を一気に呷ってグラスを返すと、また人の間を縫って捜し歩き始めた。
外は雪暗闇に淡く光る雪明りが、人工的で煌びやかな灯に打って変わり、和やかで賑やかな喧騒が聞こえ始めた頃漸く馬車は動きを止めた如何やら目的地に着いたようだ『若、ロイヤル殿、着きましたぞ』弟子の使役で在る紅猫の男爵の声と同時に馬車の戸が開かれる男爵に礼を言い外へ出れば想像通りの寒さ思わず身震いするも、共に馬車から降りこちらを心配そうに見遣る弟子に笑む「まぁ、確かに私は寒さが苦手だがすぐ暖かな室内だ、此れくらい平気だともさて、では行こう我等が姫君は待ち草臥れているやも知れん君の言うように機嫌を損ねられては困るからな」
更に去り際の男爵の言葉を受け此方に同意を求める弟子の言葉に愉しげな表情の儘勿論だと返事を返し、馬車を見送ると会場内へ
会場内は予想以上の人の多さ見知らぬ方も多い中、ちらほらと知り合いの姿も視界の端に留めつつ目的の人物を探す途次、弟子と共に不意に思い付いた企図の相談を悪戯に関しては特に互いの思考回路が似ている為か意思の疎通はお手の物僅かな会話で話も纏まり最後に揃って悪戯笑い其の姿はまるで子供小道具を準備し愉しい想像を膨らませご機嫌に仲良く手を繋ぎ会場内を進むと、目的の人物を見付けたらしい弟子相手の背後から語り掛ける姿は実に愉しげで見ているだけで和むくすくす笑っていれば、視線でやらないのかと促される
名残惜しいと思いつつもそっと繋いでいた手を離し弟子が持つトレイからシャンパンを取ると自身の探していた愛しい相手に近付く「全く、君は色気より食い気だなまぁ、緊張で固まっていられるよりは余程嬉しいが…っと、いかん、つい本音が」遠慮等知らない風の相手の行動に、思わず本音が口を吐き、口元押さえ「其処の可愛らしいお嬢さん、お1人かな?もし良ければ、私に貴女の時間を少々頂けないだろうかね…お近づきの印には此れを」咳払いし当初の予定通りに、とシャンパンを差し出し微笑み乍ら台詞を口にするも笑いを堪えた儘では如何にも締まらなかった
どうぞ、と手渡された飲み物を受け取る。軽く舐めてみて、よっぽど緊張してたのか、そこではじめて喉がからからだったことに気付き、フィレズさんと同じように一気に飲み干す。これからどうするんだ、と聞かれた時にはすでにアルコールが体内を巡って、わりとえらいことになっていた。「あはは、食の旅もいいなあ。んでも、同居人が遅れて来るはずなんで、探しに行くことにするよ。お相手、と飲み物、ありがとうな!」フィレズさんに手を振って、人混みの中へと向かう。かなりの千鳥足で。
さっそく友人を探しに行こうと思ったその時ライさんが照れつつ話し出します「フィーナさん、友人の方々を探す間、手は繋いでてもらえますか?私、結構おっちょこちょいなので…この人の多さで迷子になったら大変ですから…お願いできますか?」なるほど・・・確かにこの人混みでは肝心な時にはぐれている可能性が高いですよね「確かにこれでははぐれそうですよね・・・ではでは手を繋いで行きましょうね・・・♪」私はライさんと手を繋ぎながらとりあえず料理のあった方面に向かう事にしました・・・♪
『……何で掴む…』ヒューは解っていないらしい・・・。『謝る必要なぞないし、大したことでもあるまいよ。』そう、帝蓮は言ってくれているが・・・。ヒューは何に対してオレが怒っているのかまだ解らないらしく(?)、更に言ってやろうと言い掛ければ突然腕を両手で掴まれ引っ張られた。「・・・お前と踊る気はないぞ?」・・・暫く、二人の間に微妙な空気が流れた。何故だ、何かオレは可笑しな事を言ったのかと、内心焦りながら、表情には微塵にも出さずにこの微妙な空気を変えようと角から手を離した。
皿に取った料理を口に運びながら、青年の目は、ダンスホールのある一組のカップルを見つけていた。(幸せそうですねw)兄妹の慕う父と、その恋人であろう綺麗な女性のカップル。二人の幸せそうな雰囲気と表情を見ながら、嬉しそうな笑みを浮かべる。「お兄ちゃん、舞踏会、一緒に参加してくれて、ありがとう」 横の妹が、小さくお礼を言ってきた。「いえいえw僕の方こそ、誘ってくれて有難う御座いました♪」くすくす笑って、可愛い妹の頭をクシャリと撫でる。「エルと参加できて、楽しかったですよwもっぱら食べる専門でしたけどw」そういっておどけて見せた後、青年は優しく微笑んだ。
これだけの人を迎え入れ、それでも一杯にはならないこの会場はやはり広い。この中から人を探す、というのは予想以上に手間取りかねないのを感じていた。その上、隠れられてるとなれば…「先に此方が見つかると危ういな」向こうは此方に見つからないように、人波を壁にやり過ごせばいいのだから。「…何、それでも見つければ良い話」無理だ駄目だは、最後でいい。
要らぬ考えを振り払い、辺りを見回しながら歩いていたその時。「ん?」視界の端に、何か映った気がした。一瞬、だが見覚えのある姿が。(…何処だ?)瞬間的に、端にしか捉えられなかったために位置が特定出来ない。だが、ここで止まっていても状況に変わりはないだろう。端に捉えた方向をこの辺かと思い出しながら、捜し歩く。
『……はっ!?』気がつくと、目の端に入ってた踊る人々も…三曲目が始まるところ。時が経つのは早いものだなぁと思いながらも、手からフォークと盛り付けた皿は手放さなかった。頭の中を軽く整理してみる。見たこともない御馳走を食べに来たということ。あともう一つ。食べるのも楽しいけど踊るのもね。口の中に盛り付けた分を押し込み、飲み込んだ。ふぅ、さてと。そろそろ動かないとな、最後の一曲の相手を捜しに。人の波をかき分け行こうか。…フォークと皿は手放さないが。
フィーナ殿と一緒に料理のあるテーブルまで向かう最初に二人で話したテーブルの前まで来て、左右を見渡す自分にもフィーナ殿の友人が分かれば良いのだが、初対面の人を探すのはこの人の海の中では困難だ…「人が多いですね…何処かに友人の姿は見えましたか?」周囲を見渡しながら質問する何か協力できれば良いのだが…「なんだか今の私は世話の掛かるお兄さんみたいですね」再び浮かぶ照れ笑いをしながら、フィーナ殿の答えを待ちました
約束した者を探そうとフロアをウロウロとしながら周囲を見渡すこうも人が多いとは…時間迄に見つける事が出来るだろう、か…立ち止まって悩んでいた時聞き覚えのある声が遠くからだが確かに、聞こえた…ん?何処だろう?くるりとその場で一回りだが、彼の姿は見当たらない…はて?とうとう幻聴まで聞こえるようになったとは…苦笑いをした、その時だったトントン…と後ろから肩を叩かれる振り向けばそこには青いドレスに包まれた銀髪の、女性――――誰、だろう?暫し首を傾げて考えてみる、が…俺は女性の知り合いが、少ない彼女の様な者は居なかった筈…だ
すまぬが、人違いではないだろうか?…そう、言おうとした時だった『こんばんは ロアさま 宜しかったら私と踊って頂けませんか?』やや上擦っている様な声で呼ばれたのは確かに俺の、名だが必死に思い出そうとするが、思い出せぬ銀髪の紅い瞳をした者……ん?ま、まさか…!!「綾瀬殿、か……?」う…む…、騙されたよ少しばかり悔しい気が、する自分の間抜けさに苦笑いをしてしまう、が気を取り直して笑顔になり、手を差し伸べる「俺で宜しければ 一緒に踊って頂けるだろう、か? ―――お嬢様?」ふふっ、良かった……物忘れが酷くなったのではなくて、な
足の痛みが増してきた。お話の最中?申し訳ないなぁと思いつつ、離れ壁際に移動。ソファーの一つに腰掛ける。丁度のサイズの靴なのに、パンプスは窮屈。あたりを見回し、誰にも見られてないだろうことを確認する。はしたないと思わなくは無いけれど、ちょっとつらいんだもん。いいよね?そっと靴を脱いだ。らくちーん。思わず足をゆらゆらさせ、踊っている人たちを眺める。その足は、何気にリズムをとっていたりする。
素敵と返す相手に苦笑を浮かべながらも二曲目のウインナーワルツを踊り終わり手を放すと恭しくお辞儀をし)「三曲目が始まったな・・・ 舞踏会では最後の曲はパートナーと踊るものらしいな」言い終わると再び静かに自分の左手を差し出し「最後の曲を・・・私と。 ・・・お手をどうぞ・・奥方殿」
「いや、そんな事は無いさ。」思った事を口にする。「知りたいと思うのは当然の事だ、識が深まれば物事を色んな視点から見えて来て世界も広がる……と、思うんだけれど少し大げさだったか…」矢張り、似合わないなと思いつつも笑顔で答える。共に、しっかりした子なんだなと素直に思う。「差し支えなければ、今はどんな調べ物を…?」
会場の端の方の飲食席でアゲハさんと並んで座っているわたし。あの後しばらく泣いた。泣いたらちょっとすっきりした。すっきりしたら涙もひいた。こういうストレス発散方法もいいかも。「綺麗ですね、みなさん…」会場の中央を見ながら言う。先ほどから三曲目が始まった。プログラム通りだとこれが最後だ。みんなこの夜を惜しむかのように美しいダンスを披露している。「アゲハさんはいいんですか?わたしはもう大丈夫です。もしお相手がいらっしゃるなら…」そう言って自分なんかに構うより、素敵な男性とのダンスに向かうことを勧めるわたし。
『有難う。うん、足は大丈夫だ…小次郎がそっと運んでくれたお陰かな』「なら良かった」そっと運ぶと云えば、イシアを運んだ(今回はちと違うが)のはこれで二回目だ。一度目の時は色々あったっけね。そういやあん時一緒だったあいつ。此処へは来てねぇのかな?…なぞと思いつつ。ともあれまずは乾杯だ。最初は約束通りタシュンカと。俺はグラスを二個並べ、手近な瓶を手に取り注いだ。ひとつをタシュンカへ渡し、もうひとつを自分で取り、「おひとつどうぞ。乾杯」にっと笑って干す。そして空になったグラスを置き、改めて集まった面々を見廻す。
全員揃った氷花のテーブルは、普段と同じ顔ぶれながら全く違っていた。ディーノとキルエは(年の功で)全く違和感が無く、アンスは云うに及ばない。タシュンカはタシュンカで良い味を出しているし、イシアは一輪の花のようである。そしてイヴ。由緒正しきやさぐれマダムのイヴは、主催(?)だけあって堂々としていた。更に飲み放題とくれば上機嫌なのは自明の理。さもありなん。そんなマダムに雇われた(?)のが俺って訳だが。はて。次は何をすれば良いのだろう?語らうイヴとタシュンカを眺めつつ思案する。
(これは尋ねた方が早かろうな)下手に気を利かせるよりも、手っ取り早く確実な方法を取ろう。そう判断した俺は、イヴが給仕へ頼み事をし終えた後にそっと傍へ寄る。そして彼女の斜め前辺りへ立ち、「マダム、次の御用は如何に? 何なりとお申し付け下されますよう」胸へ手を当て、心持ち頭を下げながら云う。ちょいと台詞が場にそぐわぬ気もせぬではないし、そもそも職業的に間違ってやしないか?これじゃあまるで奥様付きの爺やだぜ?そう思うも(行動言動はヘンテコでも)至って真剣なのである。これでもけっこう……いや、かなり本人的には一生懸命だったりする訳で。
何かまた子供っぽい返事でもされるかと思っていたのに、逆に大人な対応をされてしまった。これではどちらが子供かわからない……。それでも…自分が大人と主張する辺りはまだ子供みたいだが。そこはあえて突っ込まないでおこう目の前の紗更がお辞儀をして聞いてくる。それを、「帰ろうかと思ってた所だが……まぁ、紗更にも会えたしもう少し居るかな」と返事をする。実際はテラスで一度見かけていたのだが……こうやって対面できたのは初めての事なので良しとしよう。「紗更はもうお疲れか?」人の多いところが苦手な彼女だ。そろそろ疲れも出るだろう。さりげなく聞いてみた。
フォークの進みは急ぎ過ぎず。皿の上の料理は多過ぎず。外見上の振る舞いは舞踏会相応しく、あくまで優雅に。だが内心、料理を食べるのに一生懸命であったりする。「…。(ごくん)」美味しい料理を食べるのは、本当に至福。噛み締めつつ、使われた材料や恐らくこうであろう調理法を思い浮かべて記憶しておく…あぁ、メモ張を持って来れば良かった。どうやって持ち運ぶのかという問題もあるけれど。自宅に帰ったらまず筆を取らなくては、と一人苦笑する。3曲目も始まり。少しずつ踊り出す人々に目を細めた。華を見ながらの食事なんて、本当に贅沢。
兄の視線を追い掛け、父とその恋人の姿を見かける。幸せそうなその姿に笑みをもらし、傍にいる兄を見る。小さく言ったお礼に、兄は優しい笑みを浮かべ、少しおどけたように話す。「エルと参加できて、楽しかったですよwもっぱら食べる専門でしたけどw」「わたしも食べる専門なの」兄の言葉に笑いながら、返事を返し、肉をまた口へ運び、少なくなってきた皿を見つめ、視線を再び料理のあるテーブルへと移す。
視線の先に、見知った女性をとらえ、慌てて皿の料理を頬張り、給仕に皿を下げてもらう。仲睦まじく、手を繋いだまま、料理のあるテーブルへと近づいてくる二人に、精一杯丁寧にお辞儀する。「こんばんは、フィーナさん。お会いできて嬉しいの」綺麗なドレスに身を包んだ女性に声をかけ、横にいる男性にも軽く頭を下げる。「お兄ちゃん、こちらお友達のフィーナさんなの。フィーナさん、兄のレイナードです」
一頻り泣いて、どうやらセラス嬢は落ち着いたようだ。片隅のテーブルで暫し会場を眺める。‥本当に綺麗な幻の夜。誰も彼もが、恐らくはそのひとの最高の装いでこの夜を生きている。世界中の人が同じ夢を見る、不思議な、不思議な夜‥。「アゲハさんはいいんですか?」そう、尋ねられて笑う。くすくすと、楽しげな声と共に。「‥お相手など、居るものかね。誰も俺と踊ろうなどと思いやしないよ‥それに俺は、ダンスより独舞のが得意でね?」それより、と続ける。「‥あなたこそ、やはりお相手を探しておいでなさい。もうこんな夢の夜は、いつ巡るかわからないから‥」静かに笑って、優しく促した。
『マダム、次の御用は如何に? 何なりとお申し付け下されますよう』テーブルを眺め 各々の交流を楽しそうに見ておればすいと寄ってきた小次郎が問う「・・・ふむ・・・ 御身に頼んだ用向きは 全て済んだ せっかくの舞踏会だ 後は 踊るもよし 呑むのもよし 自由に楽しめば良い 暫くしたら 我は席を外す ここは禁煙らしいゆえ」そう・・・戦地から帰還したその足で ここに赴いた用は済んだ会議室では出来ぬ交流を と願った己が交友関係を結んだ方々が それぞれに 知り合う機会があればと我侭を炸裂させて集めた友人たち・・・皆が皆 それぞれに顔を繋ぎ合う それが見たかった
各個人同士は知り合いやもしれんが 交流の無い者同士が 知り合えば きっとこれからもっと楽しくなる互いに知らぬ人と知り合う楽しさを覚えれば会議室だって もっと 顔を出そうと思うやも知れんましてや 此度は規模の違う催しだ残された時間は限られているとは言え各国の見知らぬ人と交流が持てるだろうそう思って 声をかけ 皆が付き合ってくれた我は それで満足だ「ありがとうな 小次郎 後は 御身が楽しむだけよ 我が申し付けるは それだけだ」 楽しげに装った表情の下から ちらりと 気心の知れた友人だけに見せる 本来の冷たい無表情が面を掠める
彼の微かな表情の変化と、小さな溜め息。やってしまった。私が粗暴な女だったと思い出してしまっただろうか。『…良い。落ち着いて、ゆっくり回れ』絡めた指に少しだけ篭められた強い力。痛かったぞ――おそらくは、そんな優しい叱咤。かえって恥ずかしさで頬が燃えるように熱い。何事も無かったようにダンスを続ける彼。心得て上手に合わせてくれた為か、もうステップを危ぶむ事さえなかった。妖しく美しく慇懃で、近付いても決して触れられない、夜空に冴える月のような男(ひと)。吐息がかかるほど近付き、僅かに離れ、ふわりと世界を旋回する。
「お相手ありがとう。とても…楽しゅうございました」真っ直ぐに見つめる。短いドレスの裾を軽く摘んで淑女の礼をした。「ごきげんよう、宵闇の夢の君」想いを振り切るように踵を返す。夢のようなこの夜はもう二度と来ない。「あの彼」も、「あの私」も――だけど、だからこそ。刹那の恋をした。壁際に寄り掛かり、グラスを火照った頬に当てる。その冷たさに思わず瞳を閉じた。明日からは今まで通りの2人。あぁ、今度会ったらどんな顔をすればいい?
あ大口でケーキを食んだところで、曲のはじまりに気付くダンスの曲かな?ということはもう3曲目かぁこの美味しいたくさんの料理たちともあと少しでお別れかと思うと未練があるわでもいつまでも食べているとちょっと怪しまれるかもしれないからテーブルを変えて…ふ、我ながらせこい小細工だわ・・・んんいっぱい食べたらなんだか眠くなっちゃったどこか休むところ…(きょろきょろあ、あそこのソファ…ちょっと貸してもらおう真っ赤なふわふわのソファに腰を下ろして心地良い音楽に目を閉じて聴き入る・・・と見せかけて「・・・すーすー」(居眠り
しばしの間の後 はっとした顔で名を呼ばれる『綾瀬殿、か……?』苦笑する表情を見てクスクスと笑っていると ロア殿から手が差し出される『俺で宜しければ 一緒に踊って頂けるだろう、か? ーーーお嬢様?』「はい エスコート、宜しくお願いしますわ 何分、(こっち側は)初めてですので」一瞬とは言え知り合いまで騙せたのだ ここで男に戻るのも勿体無い言葉を選び それらしく話す微かに微笑むと手を取りそっと呟く「よく判りましたね この変装、結構自信あったのですが」
曲は何時の間にかもう最後、三曲目。夢の様な非現実的な時間は、思いの外早く過ぎて行く…慣れぬ雰囲気に不安だったけれど、意を決すると掴んだ父の服の裾を離し、その腕に触れる。「お父さん…踊ろう?」少し赤くなりながら、父に微笑む。親子で踊るのだから、やはり少し気恥ずかしい…でも、自分は父と踊りたいと思った。それは、ここの雰囲気や踊る人達の幸せそうな表情の所為かもしれない。…踊った事は無いから、完全に父任せになってしまうのが難点だけれど。
再び料理のあるテーブル付近まで戻りました確かここにいると話していた彼女を探す私・・・「人が多いですね…何処かに友人の姿は見えましたか?」ライさんも気にして心配してくれています「なんだか今の私は世話の掛かるお兄さんみたいですね」と話すライさんに「そんな事はないですよ♪気にしないで・・・」と話しかけたところで・・・「こんばんは、フィーナさん。お会いできて嬉しいの」と可愛い声と共にエルフィーリアさんが来てくれましたその傍らには金髪の天使の男性の姿もありましたどうやらこの方がお兄さんのようですね♪
私は、エルさんの手を握って話しかけます「エルさん、私も逢えて嬉しいですよ〜♪ふふっ♪そして、こちらの素敵な男性が噂のお兄さんですね(^^)はじめまして♪フィーナと申しますレイナードさん、よろしくお願いしますね(^^)」私はお兄さんにまずは丁寧にお辞儀をしましたいい印象を持って貰えるといいんですけれどね・・・♪そして・・・「あ・・・紹介しますね♪こちらは私のお友達のライフィールさんですライさん♪こちらが私の友人のエルフィーリアさんとそのお兄さんのレイナードさんです♪」私は、まずはお互いの紹介からはじめる事にしました・・・♪
…酒の魅惑的な誘惑には勝てない…が…今日はきっと悪酔いしてしまうだろう…飲まずにグラスを持ちながらゆっくり歩き…辺りを見回す…「……」見ては…いけないモノを見た気がした…立ちすくみそうな足を止めず…そこから逃れるように左側へ、人混みに紛れ…グラスを煽ると…今度はハッとした……俺…何か忘れて…ないか?三曲目が流れ始める…
なら良かったと告げる小次郎にもう一度微笑む。小次郎に運ばれるのは二度目。但し一度目は寝てた為、あまり記憶がない。ひと段落したのに息をつき、先に来ていたキルエ殿やアンス殿にも挨拶をする。テーブルから杯を取り、彼らに掲げて、乾杯。「…にしても、イヴやキルエ殿は綺麗だな」杯の向こうの綺麗な面々を見つめ、しみじみと呟いた。タシュンカ殿とディーノ殿の不思議なやり取りに笑みを浮かべ、小次郎のホストっぷりとイヴの堂々とした会話を微笑ましく見つめ。普段見られないような光景に、少女は満足気だった。気づけばダンスも三曲目。また綺麗なダンスが見られるのかと、少女は周囲を見渡す。
いヴが助け舟を出したひよんひよn…もとい、その某彼は会議室で見かけたことがある。一行を眺めているうちに挨拶大会が始まって、彼がタシュンカさんだと判明。「こちらこそよろし…」と言いかけたが、直前のディーノ氏の台詞に鋭く反応したタシュンカさん。”菓子ディーノ”の言葉に吹き出しそうになった。小次郎ちゃんとやり取りしていたイシアさんも落ち着いたのか、あらためて杯を掲げたので揃った記念に笑顔でもう一度乾杯。そんなタイミングで、フロアには3曲目が流れ始めた。『1人ずつで来ていたら、今頃2人ともそれぞれダンスに誘われていたのじゃないでしょうか』
アンスさんに言われ、「ないないw それに私、飲みに来たんだもの」と笑いながら手を振って、ふとあることに気づいて苦笑に変わる。――これじゃあ、さっきのいヴと同じじゃないw『暫くしたら 我は席を外す ここは禁煙らしいゆえ』そのいヴが小次郎ちゃんにぽつりと言うのが聴こえた。新たに加わった大皿には料理が山盛り。――うん、あと足りないのはデザートだけ、かな。先ほどから善哉だの餡子だのと甘味スイッチが入っていた私はグラスを置いて言った。「じゃあ私、ちょっとデザート貰ってくるわ」そしてふらりとテーブルを後にする。
礼をするセレナリルムさんに合わせて私も一礼を返す。「この会場の混み様ですしね。合えてとても嬉しいです」最初は言葉を交わすことはできなかったが、今度はちゃんと言葉を交わすことが出来たのに安堵し、肩の力が緩む。彼女は給仕からグラスを二つ受け取り、一つをこちらにと手渡してきた。渡されたグラスを受け取り、その心遣いに心が温かくなり微笑んだ。「お気遣い有難う御座いますね」礼を言うとそれを一口飲む。「そういえばお見かけした時に他の方とご一緒してたようですが セレナリルムさんは踊りはもう踊られましたか?」
「わたしも食べる専門なの」そういった妹は、笑ってから肉を口に運び、視線を上げた。と、何を思ったのか、すごい勢いで料理を頬張る。「そんなに急いで食べても料理はなくなりませんよ?つっかえちゃうから、ゆっくり・・・」理由の分からない青年はやんわりと妹に注意をするが、妹は食べ終わった皿を給仕に渡して立ち上がる。「・・・?」状況が分からないが、妹をこの人ごみの中で一人にするわけにもいかず、青年は食べかけお皿と飲みかけのシャンパンを持って妹の後を追った。
「ちょっと、エル?」料理とシャンパンを溢さない様にしながら、先を行く妹を必死で追いかけ、その背中に声をかける。ふと、妹の視線の先に仲睦まじいカップルの姿を見つけた。「こんばんは、フィーナさん。お会いできて嬉しいの」妹が、嬉しそうに、カップルの女性の方に声をかけた。そして、自分の紹介をする。どうやら友達のようだった。『エルさん、私も逢えて嬉しいですよ〜♪ふふっ♪そして、こちらの素敵な男性が噂のお兄さんですね(^^)はじめまして♪フィーナと申しますレイナードさん、よろしくお願いしますね(^^)』女性の方が、挨拶と丁寧なお辞儀をしてくれた。
「素敵だなんてとんでもないですw初めましてwこちらこそよろしくお願いしますねwフィーナさんw」そういって頭を下げる。そして、男性の方に向き直った。「ライフィールさんも初めましてwレイナードと申します。ここで知り合ったのも何かの縁ですwよろしくお願いしますねw」微笑んで、小さくお辞儀をして見せる。そうしてもう一度フィーナさんに向き直った。「妹と仲良くして貰ってるみたいで。有難う御座いますw実際こうしてあってみて、すごくいい人で、僕も嬉しいですw」妹の頭を撫でながら、微笑む。
「・・・以上で、独り言は終わりじゃ」「・・・。」鴉天狗は、少し驚いた顔で目をしばたかせていたが、「・・・あははっ」笑いながら飛び跳ねるようにしてヴィレスさんにしがみついた。むぎゅー、っと遠慮なく抱きしめて、ヴィレスさんの頬にキスをした。「・・・ヴィレスさんと踊れてよかったです」そう言って、ぴょんと離れる。「お相手、ありがとうございました!」次の曲も始まった。さて、私はとりあえず・・・何か食べようかな。
イヴはタバコを吸うためだろうか、もう少ししたらここを離れるらしい。一方、キルエさんはデザートをもらうため、テーブルを離れた。さて、私はどうしようかな…と、そうだそうだ。キルエさんがデザートをもらってきてくれるのであれば、それを私もいただくことにしよう。そういうことなら、私もついていった方が良いだろうか。1人で運べるのには限度があるし…などと考えている間にキルエさんの姿は見えなくなってしまった。行動が遅い自分を少しばかり恨みつつ、結局テーブルで待つことに。キルエさんが戻ってきて、その時に足りないようだったら、今度は私がデザートをもらいにいくことにしよう、と思いながら。
ふと思った。ロストグラウンドの全員は来ていないのだと。そして、来た人の中にも誰とも話さず、一人ぼっちな人も居る事を。「…だとしたら…」そんな事を考えているとつい、独り言を始めてしまう。千鳥足で去った女性に軽く手を振り近くの料理を取り、食べ始める。
会場を歩き回っていると3曲目が始まっていたようだ。なんだか周り全てがペアのように見える。無論本人の気のせいだ。「やれやれ、やはり慣れないな。どこかで落ち着くか」どこか適当なテーブルをと思い、辺りを見回す。すると、席についている見知った顔を見つける。「こんばんは、コルナ殿」近くまで行き、挨拶をした後ゆっくりと一礼をする騎士。「規模こそ違いますが、なんだか懐かしいですね」
なんだか恥ずかしそうに笑顔で答えてくれた彼を見て、胸を撫で下ろす。変に思われていない事に内心ほっとしていると、今調べている事を聞かれる。答えようとして、聞かれてばかりの状況にちょっとした反撃を思いつく。実際に言ってみるのは恥ずかしい気もしたけれど、思い切って。「今は…そうですね。リク様のこと…ですか。お話させて頂いて色々と興味もありますからね?」悪戯心。普段なら滅多に抱かないであろう心に、言った後で顔に出さず驚く。それでも先程から話をしている彼がどの様な顔をするか興味があったのも事実で。…調べ物ではないけれど、と気づいたのは言った後。
二曲目が終わり、互いに礼をする再び周りを見回すと、懐かしい友人の姿が見えた視線を横にずらしていけば、目に入ったのは可愛い兄妹優しく微笑む姿を見て、笑顔で小さく手を振ってみたそして始まる最後の三曲目…手を差し出され、その手に自分の手を重ねようと…『奥方殿』手が止まる視線は徐々に上がり、相手の目を捉えるなんともくすぐったい気持ち照れくさくて俯いたまま踊り出す「最後の曲、楽しみましょうねクロフォード様?」
己の吐き出す息が白い。絢爛な輝きを纏う大きな建物を見上げ、また1つ小さな感嘆の息を漏らした。外にも伝わる大勢の人の気配、流れ出る音楽…時期も時期、この曲が最後の曲なのだろうか。時間を取れず今まで来られなかった舞踏会。終わり近いとはいえ、折角のイベントに不参加も勿体無い。流石に普段着はと慌てて買い求めた夜会服を身に纏い、来てはみたものの…「…凄い人ですね…」予想以上の建物内の熱気、参加者の多さに目を瞬かせた。通り掛かりのウェイターからワインを貰い、それを手に物見とばかりにのんびり歩く。フロアでは色彩豊かなドレスが軽やかに翻り、歓談の声は楽しげだ。
「うむ……久しぶりだなこんな豪勢な料理は」テーブルにある料理を少量ずつ皿にとり食べ歩く。少量なのは、最後に食べ歩いたなかで一番美味しかった物を集中して腹に入れようなどとと言う、セコイよりいやしい考えが有るためである。「やはりタッパーを取り上げられたのは痛いな、くそう……」こっそりと料理をタッパーに詰めて自宅に持って帰りたかったが……貸し衣装を借りた時に没収されてしまった。「さてと、デザートのテーブルも見てみるかね、その前に……」きょろきょろと辺りを見回し、ウェイターを探して酒を受け取る。「ふふ、良い酒だ。空き瓶ももってくるべきだったな」どうせ取り上げられるだろうが。
丁寧に挨拶をしてくれる、エンジェルの兄妹優しく妹の頭を撫でて微笑む姿は見ていて心が暖かくなるそんな二人を見て微笑みながら会釈をする「初めまして、ライフィールと申しますエルフィーリア殿、レイナード殿…こちらこそ宜しくお願いします」初見の挨拶を終えて、ふと考える立ち話をするより、テーブルについて楽しく話した方が良いだろう…「初見の挨拶も終わった事ですし、テーブルの方に移動しましょう食事をしながらお話した方が気分も楽になりますし何より私も小腹が減ってきましたからね…あはは」微笑みながら移動の提案をして皆の答えを待ちました。
「最後の曲、楽しみましょうねクロフォード様?」 そう返す相手の背中に再び軽く手を置き掌をそっと握れば「お前と踊るなど・・こういう催しがなければなかなかできなかったな」ステップを踏みながら腕の中の相手が手を振る仕草に自分も目をやり離れた場所で息子と娘が歓談している様子に一瞬驚き目を見張るもふっと笑みを零し頷く
照れを隠すようにした問い、思っても無い彼女の返事に思わず驚いてしまう。そして照れながらも嬉しそうに答える。「なるほど…確かに俺も、今貴女に興味がある。」だから色々な質問を…知りたいと思うからこそ。落ち着くようにワインを一口。すると最後の曲が始まったようだった。「さあ、曲も始まったようだ。続きは踊りの中ででも如何ですか、お嬢さん。」持っていたグラスをテーブルへ置き、彼女の瞳をまっすぐに見て、そっと手を差し出した。
衣裳部屋から疲れたような顔をした女が出てくる。どうやら着替えるのにかなり苦労をしたようだ。今まで着ていたドレスとは全く正反対の花だらけのドレス。自作らしく自分の趣味をたくさん詰め込んでしまい結果的にごてごてになってしまった。おまけに頭にも花飾りが。「試しに着たときにはもっと早く着替えれたのに…もうちょっとシンプルにすればよかったかしら」と、肩を落とす。今更作るのも無理な話だが。(いけない、早く戻らないと)とりあえずその事は置いておいて人ごみの中元居た場所を探すが…「あれ、何処でしたっけ…」どうやら迷ってしまったようだ。
一礼を返した後、宜しければ、と差し出したグラスを受け取りそれを一口飲む二龍「そういえばお見かけした時に他の方とご一緒してたようですが セレナリルムさんは踊りはもう踊られましたか?」グラスへと口をつけ一口飲んだ後、尋ねられた質問に答える「ええ、あの時に一緒に居た方に誘われて一曲目に…相手の方のフォローもあってなんとか最後まで踊りきる事は出来ましたが途中バランスを崩してしまって…」転びそうになった事を思い出し一瞬俯き…「そういえば先程テラスから女性と戻られるのをお見掛けしたのですが二龍さんは踊られたのでしょうか」恥ずかしそうに笑いながら話題を逸らすように二龍へと尋ねた
千鳥足でふわふわ歩いて、ようやく見慣れた顔を人垣の間に見つけた。「遅いぞ黒墨、曲が終わっちゃうだ…」人を掻き分けてやっと手の届く距離に近付いて、なのに違和感から言葉が最後まで続かない。「…黒墨だよな?」顔は間違いなく同居人だ。いつもの黒子頭巾がないけど、家では被ってないことを考えれば、それほどおかしなことはない。問題なのは、首から下。ふりふりひらひらの夜会服。それだけでも十分「誰だこれ」的なのに、色、が。赤。…「本格的に酔っぱらったみたいだ」全部酔ってるせいにした。
「それならわたしと踊っていただけるかしら、アゲハ様?」自分と同じようなことを言うアゲハさんに、芝居掛かったセリフを言って彼女の手をとる。「さぁ、早く行かないと曲が終わってしまいますわ。さぁ早く♪」にこ、と微笑んでアゲハさんを誘う。「もうこんな夢の夜はいつ巡るかわからない、でしょう?」そう、舞踏会の終焉はすぐそこまでやってきている。最後だけは華々しく飾りたい。そう思いながらセラスはアゲハさんの返事を待つ。
弦楽器の音色のワルツが会場を包む。。『さぁ…少々喉が渇きましたわね…わたくし、先ほどの長いすへドレープをとりに参りますけれど…なぁ様はいかがされますかしら?』ラマーニナさんの問いに辺りを見回してから・・「NAぁ、もちょっと辺り歩いてみるよぅかなっ!」これが最後の曲になるんだと思うと胸がキューってなって。。「ホントにダンス楽しかった!ありがとーー!!」ドレス姿なのに手を大きく振ってラマーニナさんに別れをつげる。。クルリと身を翻してから・・あと1曲、どうしようかなぁ。。と、中央で踊る人たちに見とれていた。。
絶対に間に合わないと思っていた。年末年始は出かけていて帰ってきたのがつい一週間前。その時、初めて玄関の前に置いてあった招待状に気づいたのだから。既に、三曲目。舞踏会は終わりに近づいている。でも、お友達から楽しそうな舞踏会の話を聞くたびに自分も行ってみたいと思っていた。ダンスは踊れないし、貸してもらったドレスは窮屈で似合わない。おまけにお酒も飲めないし、人ごみは大の苦手。でも、どうしてもここに来たかった。昔から生活が困窮で、豪華な暮らしに憧れていたからかも知れない。今日だけは戦争のことを忘れてこの雰囲気と美味しそうなお料理を楽しもう。「さて、何から食べようかなぁ?」
ダンスホールで踊る華やかな男女達。先程までは踊る側だったが、見る側に回るとまた印象が違っていた。「色とりどりで鮮やかだねぇ…」美しいものに目がない身にとっては実に眼福。踊るのも楽しかったが見るのまた面白い。「立食ついでにちょっと回ってくるわ」傍らの姫にそう告げ、皿を手に取りテーブルの間を移動する。「酒一杯しか飲まずに帰るにゃ惜しいよなぁ」取り合えず目に付いた肉類を皿に取り、フォークで出来るだけがっつかないように気をつけて口に入れる。「あー、うめぇ」胃に物が入ったせいか気が弛み、ついつい襟元を寛げてしまった。
『用向きは全て済んだ』マダムの返事。これにて御役御免。つう事で良いのかな?「了解」肩の力を抜き、にっと微笑み最後のオーダーを受理。『ありがとうな 小次郎 後は 御身が楽しむだけよ』「いや、礼には及ばぬ。俺の方こそありがとな」立ち去るイヴを見送った後、蝶ネクタイとボタンを数個外し襟元を寛げる。それから椅子を引き寄せ腰掛け、足を組んでからほうと息をつく。華やかなホールを眺めつつ考える。楽しめ、か。俺は酒さえありゃ十分なのだが…。…っと。そうだ。留守居の奴等へ土産を持って帰らないかんのやった。…って。どうやって?
フィーナさんが手を握り優しく話かけてくれた。思わず嬉しくなり、ぱたぱたと小さく羽根を動かし、そっと握り返す。フィーナさんの紹介を受け、兄と共に、ライフィールさんに挨拶をする。「初めまして、ライフィールさん。エルフィーリアです」視線の片隅に父とその恋人が映る。見ていたのに気付いたのか、女性が優しく笑いかけそっと手をふる。嬉しくなり小さく手を振り返し、微笑む父にも満面の笑みを返す。ふと、兄に頭を撫でられ、にこにことフィーナさんを見つめる。「フィーナさんには、いつも仲良くしてもらってるの」
一通りの挨拶が済み、ライフィールさんが口を開いた。「わたしもちょこっとお腹がすいたので、テーブルがいいです」ライフィールさんの提案に満面の笑みを浮かべ、まだまだ食べる気満々で、フィーナさんに尋ねてみた。「ケーキ食べませんか?フィーナさん」
彼の顔が紅く染まっていく。 其れは初めて出遭う光景では無いけれど、不思議に女の五感の何かを刺激した。 ――― ああ、そうね、あの時と同じ顔「うふふ、私で宜しいの?素敵な殿方のお相手が」 くすくすとからかうような笑みを向けた後、首を軽く振る。 巻いてあったエメラルドの髪が首筋を滑り落ちる。「褒めて下さって有難う 悪い気はしなくてよ 褒め言葉は…額面通り受け取る事にしているから」 ――― ああ、是は何時か彼に言った言葉 ――― 今日はデジャヴュの多い日ね 是も夜の魔法かしら…? 細い糸の上を歩くような真っ直ぐなストライドで、ラストダンスへの一歩を。
「よっし、これで少しは動けそう!」準備体操でドレスがびりっといかないかそれだけが心配だったが最大の危機だけは逃れられたと、思う。…まだ油断大敵ではあるが。苦笑する応禍さんと共にホール内を歩いて周る。最後の曲が流れる中、紳士淑女も会話にダンスにと華を咲かせている。「こういう華やかな所にくる機会ってあまりないですし最後まで楽しみたいですね〜」少し余裕ができてきたのかステップを踏みながらその場でくるり。1曲目、二曲目と踊れなかった分、最後はしっかりとダンスで締めたい。遅れながらのラストダンス。「さぁ、お手をどうぞ、麗しき方」今度は私がエスコート、なんて。
人の壁の向こう側にダンスを踊っている人たちがいるのだけど…(ここだと誰かにぶつかる心配はしなくて良いけど、何も見えないわね…)そんなわけで、移動を開始する。ついでに空っぽになったグラスを返して、新しい飲み物も貰おう。人の流れに乗って移動していると知っている背中を見つけた。「あら、アレスさん。こんなところでどうしたのかしら?」せっかくダンスパーティー何だから、一曲くらい踊っていこうかしら…「アレスさん、お相手願えますか?」
『・・・お前と踊る気はないぞ?』「………あ?」いきなり何を言い出すのかと訝しげに見詰める。何だ?どうしてこの状況で踊る?え、実は密かに踊りたかったのか?暫し、冷めた沈黙が場を支配した。と、何故かツノから手が離れていく。ライファなりにこの空気を変えようとしたのだろうが…逆に酷くなるような気がしないでもない。どうしたもんかと思いつつ、ふと視界に入ったケーキを取り合えずと2、3個皿に取って手掴みで口の中へ放り込んだ。
「素敵だなんてとんでもないですw初めましてwこちらこそよろしくお願いしますねwフィーナさんw」そう話すレイナードさんは、やはり思った通りの方でした「妹と仲良くして貰ってるみたいで。有難う御座いますw実際こうしてあってみて、すごくいい人で、僕も嬉しいですw」エルさんの頭を撫でつつ微笑む光景は本当に優しいお兄さんだなって感じましたね・・・♪「フィーナさんには、いつも仲良くしてもらってるの」 私を見つめつつ、エルさんがレイさんに話しかけます私もそれに合わせて自然と笑顔になっていきます
「こちらこそエルさんとは楽しく遊んで貰っていますよレイさんともお友達になれて私もとても嬉しいです♪」そんな感じで、挨拶も一通り済んだ後・・・「初見の挨拶も終わった事ですし、テーブルの方に移動しましょう食事をしながらお話した方が気分も楽になりますし何より私も小腹が減ってきましたからね…あはは」・・・と言う、ライさんからの提案がありました私も体を動かした後なので少しお腹が空いてましたし丁度良かったなって感じですね・・・♪エルさんも満面の笑みで賛同してくれたので早速みんなで食事をする事になりました・・・♪
「ケーキ食べませんか?フィーナさん」笑顔でそう尋ねるエルさんに、私も勿論という感じで・・・「ケーキですか?いいですね〜♪ではでは、いろいろ食べてみましょうね・・・♪」・・・と言う事で、私たちはまずはケーキの置いてあるテーブル方面へと向かう事にしました・・・♪
「他の誰に見えます。確かに酔ってますね。相当に。」元々かなり肌が白い方なのに赤みが差しているし、ただ立っているだけでも何だかふらついている。どれだけ強い酒を飲んだのだか。それとも呑み過ぎか。間違って赤色を買ってしまった夜会服の件を言っているのは気付かなかった事にしておこう。どうせ着替えもないし、着替える時間も無い。「一曲は踊るって約束でしたからね。 酔ってるのは・・・まあ、何とかなるでしょう。 足踏まれても死ぬ訳じゃ無し。」どうせ私も踏むでしょうから。そう付け加えて、同居人の手を取った。
思い出した…こんな規模で人が集まるなど…そうそうはない…俺は魔法の一つを完成させに…来たのだった……手のひらの空のグラスには、亡き姉の好きだったカクテルを頼もうか…ふと…こんな人混みの中…もう逢える筈もない姉がどこかで笑っている気が…だから背中から声をかけられて…ぼんやりとしていたから…「あら、アレスさんこんなところで、どうかしたのかしら?」どうしたって…今、姉さんの事を考えてましたが……あ?
え?…カティアさん…あれ?…??そろそろ…本気で、俺も耄碌したか?「アレスさん、お相手願いますか?」え?辺りを素早く見回し…俺…だよな?少し、首を傾げながら不思議な顔をしていたかも知れない。…しかし…「…俺で良いのかね?カティアさん?」受けて立とう…姉さん…ふふ…
「‥Σ」思いがけない言葉を聞いて、道化は思わず驚きの顔を晒した。まともに驚いて、余裕のある穏やかな笑みが崩れる。そして、それはまた優しい笑みに変わり。「‥ふふ、可愛いお嬢さんの頼みなら、喜んで‥ね?」笑顔と共に道化持ち前の言葉が飛び出す。男のような台詞ながら、その口調に違和感は無い。すっと立ち上がると恭しくその手を取り、滑らかな足取りで踊る人々の中へ導いて。「‥こんな夢も、悪くないね」女の子同士踊るのも、良いじゃないか、と楽しげに笑いながら。
『了解』と本来の笑顔でにぃと笑う小次郎を満足げな無表情で眺め互いに紹介しあい 楽しげに語らう友人たちを再度 見渡すそして 酒を満たしたグラスを片手に そっと無言で場を離れる人ごみをするすると抜けテラスへ「あ゛ーーーっ! なんぞ堅苦しくていかん」片手で大きく伸びをして 何処からか取り出した煙草に火をつけるテラスの片隅ゆえに 己が右肩と背中の痣とも刺青ともつかぬ文様とさきの戦で受けた銃創を 訝しがる人も居ない安心して 羽織っていたショールを腰に結ぶ 手すりに凭れて 夜空に浮かぶ見事な満月を肩越しに眺め 最後まで声をかけられなかった友人たちの顔が脳裏に浮かぶ
屋内から漏れ聞こえるは 最後の曲煙草を咥え グラスを片手に 己が手を取る相手も居ないまま 拙いステップを踏み 影を相手にくるりと回るひょいと見上げた月に・・・「我が舞踏会だと・・・? なんぞ 笑えるではないか・・・ 見ておるか? くくくっ 我が 舞踏会だとよ・・・ 変われば変わるものよな」紫煙をくゆらせ ラストダンスの楽曲に耳を澄ませる
猫のじゃれあいというか睨み合いというか…当人達はそのつもりではないのだろうがこちらからすればそうとしか見えない。だが、どうやらヒュースト殿はお困りのようだ…うむ、仕方ない。「ライファ、いつまで仏頂面してるつもりだ? 今のうちに食っておかんと損をするぞ」持っていた食いかけのチキンをライファの口に、強引に咥えさせる。食い物第一主義の私が、己が食い物を人に譲ってやることなどそうは無い、特別である。「な、美味いだろう?」にやりと一笑。そしてヒュースト殿を見やれば…おや、これまた美味そうなケーキを頬張っているではないか。遅れをとってはいかん…と、慌てて自分もケーキへ手を伸ばす。
「…おや?」踊り終えた二人に近付いた、その時。その前を通った通行人に一瞬視界を塞がれ、次の瞬間にはココ殿を見失っていた。慌てて周囲を見渡すが、もうその姿は発見できない。「はて…それにしても明殿、見事なダンスでしたな」しかしその明殿も、何やら辛そうな顔をしている。よく見れば、足が痛そうだ。「ふむ、もう一曲踊るのは難しそうですな。 無理せず休んでいてください」壁際にさがる明殿を見送り、気付けば一人になっていた。
「さて、これはどうしたものでしょうかね」一人思案していると、三曲目が始まった。それと共に踊り出す人々。ふと奏者の方へ目を向ければ…それは先程見失ったココ殿だった。「成る程、それで急に居なくなったのですね」三曲目は始まってしまったし、今からダンスの相手を見つけるのは少々難しいだろう。…潮時だろうか。一度会場全体をゆっくりと見渡し、そして私は会場を後にした。
会場を見て回るという彼女と別れ、最初に座った会場の隅の長椅子へと向かう。女は途中でドレープと炭酸の入った果実酒をうけとり、椅子に座った。宝石のようなグラスの水滴に触れる。冷えたそれは指先に心地良く、自らの内包する熱を自覚させる。「冬の舞踏会は…雪をも…溶かしそうな熱気と…情熱の坩堝。そうでしたわね、主様…本当に貴方様の仰るとうり」ひとりそう呟くと、グラスを傾けた。
ケーキのあるテーブルに向かう自分達目的のテーブルの上には多種多様のデザートが置いている…「ここまで多いと流石に圧巻ですねぇ…」舞踏会に来た人々の数を考えれば、恐らく量は普通なのだろう…フィーナ殿とエルフィーリア殿にケーキを乗せる皿を差し出す「どうぞ、お先に選んでください私達、男性組はフィーナさんとエルフィーリア殿が取った後、頂きます…レディーファースト…という事でレイナード殿もそれで宜しいですか?」そう言って、皆の答えを待ちます
ふと軽食コーナーを見ると、たくさんの人が集まっている。…花より団子、という奴だろうか。うーん。確かに、さすがに2曲も踊るとお腹が空く。ボクも、何か食べ―――「…あ」人混みの中、ちらりと見えた白い羽根。ピンクのふわふわしたドレスを着た、鴉天狗の少女を見つける。ちょっと小走りで近寄って、肩をぽんぽんと叩く。「こんばんは、お嬢さん。素敵な夜ですね?ダンスは楽しく踊れましたか?」ちょっと紳士気取りで言ってみて、悪戯っぽく微笑む。
改めて興味があると言われるととても恥ずかしい。…お互いおあいこですね。と思いながらも良い表情が見れましたと一人満足。聞くと確かに、最後の曲が始まっている。持っていた皿をテーブルに置き向き直ると、まっすぐにこちらを見る彼の顔。その瞳に笑顔で答え、差し出された手を取る。「そうですね。では、参りましょうか。」彼と一緒にダンスの場へと向かい、踊る前に目の前で一礼。「ふふっ、改めてお願いします。…足は踏まないよう努力しますけど、リードはお願いしますね?」冗談とも本気とも言えない事を言いつつ、改めてその手を取る。一度だけ深呼吸し、ゆっくりと一歩を踏み出す。
「ケーキですか?いいですね〜♪ではでは、いろいろ食べてみましょうね・・・♪」フィーナさんの言葉を受け、4人でケーキの置いてあるテーブルへと向かう。「すごい、ケーキたくさんだね、お兄ちゃん」隣の兄の袖を掴み、沢山のケーキに目移りしてしまう。「どうぞ、お先に選んでください私達、男性組はフィーナさんとエルフィーリア殿が取った後、頂きます…レディーファースト…という事でレイナード殿もそれで宜しいですか?」ライフィールさんがお皿にケーキを並べ、そっと差し出してくれた。
「ありがとうございます、ライフィールさん」宝石のように綺麗なケーキに目を輝かせ、フィーナさんに笑いかける。「どれにしますか?フィーナさん。どれもすごくおいしそうなの」「…ふふ〜お兄ちゃん、お先になの」満面の笑みで、一つ、ケーキを選ぶ。
シャンパンを飲んで一息吐いていると、「あー、うめぇ」襟元を寛げている見知った男を見つけた。「あれ?ミーティア殿も来てたのか?…肉料理好きなんだな…」フォークの先を見てくすりと笑う。「ワーウルフって結構肉好きだよな」
クルクル回り、片手を外に片手は片時も相手から放さずに…自然に出る微笑みは楽しい証踊りながら目だけで相手を見上げて返す「そうね…あなたはきっと二人ではダンスなんてしないかもしれないそれにこういう場にも、自らは来ないでしょうからねそれこそ私には…夢の一夜…来てくれてありがとうクロフォード…」満面の笑みで話す辺りを見れば、着々と人々が最後のダンスを踊り始めている…友人や先生もダンスの相手が決まった様子それを見ては笑みがこぼれより胸が躍るさぁ、楽しみましょう夢の一夜
こちらの様子を伺う紗更を見下ろす。それは遊んで遊んでと寄ってくる犬のように見えた。「あぁ、俺でよければ喜んで」さらっと言って笑顔を見せる。どうせこの舞踏会も残りわずかだ。ただ酒と食事を胃に入れただけではつまらない。ふと、気付いた。いつの間にやら会場には最後の曲が流れ始めているのだ。あぁ、折角来たんだ。最後の一曲ぐらいはいいか。ちょっと酒が入ってっけど……まぁ、大丈夫かそう思い、紗更の手を取り、「どうせだから踊ってみないか?」もう一度だけ笑っていった。
『ライファ、いつまで仏頂面してるつもりだ? 今のうちに食っておかんと損をするぞ』ケーキを手掴みで食べるヒューに視線をやりながら聞いていると、帝蓮から食い損するぞと言われ其方に視線をやる・・・。「ぁ?ぐっ・・・ぅ;」いきなり口にチキンを銜えさせられた。美味いんだろうが・・・突然にこんな食い方をさせられると、味とかそんな事ではなくまず、呆然としてしまう。
『な、美味いだろう?』そう言われ、ハッと思考が戻る。・・・そうだな今日はヒューとじゃれる事無く、舞踏会の雰囲気と豪華料理を楽しもう。少々行儀が悪いが、銜えさせられたチキンを手掴みし齧り付く。「あぁ、美味い・・・これは、食い逃しがない様にしっかり食べて帰らないとな?」そう告げてニヤリと笑みを返した。
「今なんか言ったか」手を取り際に呟いた一言が、周囲の音に消されて聞こえなかった。ので、聞き直したんだけど、同様に聞こえなかったのかそれともお得意の聞こえないふりをしたのか、同居人からの返事はない。「まあいいや、後で聞き出そう。それではよろしく、っと………そういや黒墨、踊れたっけ?」言いながら一歩踏み出す。ぎゅむー。あ。
丁度ソファの近くを通りがかった給仕から、ノンアルコールのカクテルを貰う。少し喉も渇いたし…グラスに口をつけながら、何とはなしにフロアを眺めるとコウさの帰って行く後姿が見えた。踊る約束してたのに、破る形になって申し訳なかったなぁと思う。”ごめんなさい”小さく呟く。たぶん聞こえないだろうけれど。そんななか、たまに会場を抜け出して、お話していた、お友達を見つけた。これないかも、と聞いていただけに、ちょっとびっくり。「アズちゃんっ!!」思わず立ち上がり手を振っていた。足元を見ると……靴を脱いだ状態のままだった。
自分からは舞踏会に出向くはずもない事を言い当てられて苦笑しながら「・・白状するとな・・師匠から お前が此処にいると聞いた・・・・ こんなに本格的な舞踏会とは思わずに来てしまったので 流石に気後れしたがな・・・・ 」脚を踏まないようにするのが精一杯だと小さく呟き返すと相手の身体を送り出すように軽く指先で回して回転をさせ
「ふふ、エスコートするのは苦手なのだが」踊りも上手ではない故、許して欲しいそう付け加えて、彼の手を取る「ん?変装は…気付かなかった、な ……名さえ呼ばれなければ、だが」知り合いがそうは多くない故名を呼ばれた時点で、いくつか絞れた銀髪に紅い瞳の者を思い浮かべれば…良いだけ…逆を言えば名を呼ばれなければ、当分気付かなかっただろうかなり動揺したかも知れぬ…なそのような事を想像すると、苦笑いをしてしまう「…さぁ、では暫しお相手を宜しく」そう静かに呟くと微笑みステップを踏み出す身長がさほど変わらぬ故ステップは合わせ易いだろう、か?
キルエ殿はデザートを取りに行き、イヴは煙草を吸いに行ってしまった。少女は、気高きその背中を見て、少し悲しそうな表情を浮かべる。何故だろう。彼女が寂しそうに見えたのだ。追おうと足を踏み出すが、首を振り、足を止めた。彼女に手を伸ばし、振り払わず手をとってもらえた。一度で十分。再度、手を伸ばしても意味はない。女性二人が去り、華の無くなったテーブル。このままアンス殿とスウィーツを待つのも良いかもしれないが。甘い甘い、麗しのスウィーツは最後のお楽しみにしておきたかった。
少女は、男性達に軽く会釈し、ちょっとダンスを見てくると言い残して席を立った。大丈夫、場所は覚えた。今度は迷わない…だろう。ダンスが見やすい位置に、歩いていく。足に負担がかからぬよう、ゆっくりと。
ずっと浸っていたい程、心地よい時間程過ぎ去るのは早い。どうやら舞踏会の終了は近いようだ。「?」ふと、視界が交わった。「お父さん…踊ろう?」先程とは違った微笑み。その頬はほのかに赤く見える。「珍しいな、狼からアプローチしてくるなんて」同じように微笑み返し、その手を取り直す。「それでは、踊って頂けますか?」ちょっと気取って見せて。その手を引いて煌びやかな舞台に脚を踏み入れた。
「…う、うむ、ワシもお主と踊れて楽しかったのじゃ」まさか頬にキスまでされるとは思っていなかった為、頬を赤らめていた。もっとも、毛皮に隠れた頬が赤くなっているなど少女には分かる筈も無かった。「お相手、ありがとうございました!」「此方こそ、ありがとの!」笑顔でそう言って、少女を見送った。(やはり子供は元気でなければの)余韻に浸かりながら物思いに耽る。そして一人がっくりと肩を落とした。(友よ、ワシに紳士は無理のようじゃよ… 残りの間は、もう普段の口調でいくのじゃよ…)心の中で呟き、当ても無く歩き始めた。
(もう三曲目じゃったな…これが最後の曲なのじゃな…)最後のダンスを見守る中、踊り手達を見ている人物に気付く。(あの娘は踊らぬのじゃろうか…?)その眼差しが気になり、思わず声を掛ける。「お主は踊らぬのかの?」彼女と並んで踊りを見る。そしてゆっくりと彼女へ振り返り笑い掛ける。「初めましてじゃな。 ヴィレスというケルベロスじゃ、よろしくの」
美味いご飯に、美味い酒。今の心情的には楽園に居ると言っても過言では無いだろう。「楽園よりは極楽のが語感的に合うか?……煙草は外か……やめとこ」酒も飲んで最後のデザート類に突撃する前に煙草を吸いたかったが、会場内は禁煙らしい。テラスなら吸って良いらしいが……外寒いから諦めてデザートのテーブルを探す。見つけたデザートのテーブルは、舞踏会の規模にふさわしく、フルーツからスイーツまで幅広く用意されており、思わずヨダレを溢しそうになる。「やばいやばい……さてドレから手をつけようかなぁ〜」そう目を輝かせながら、ケーキや焼き菓子、それと果物も忘れずに片端から皿に取り始める。
食べるよりは飲む方が多い。ワインやシャンパンではあまり酔う気がしなかった。「ご馳走さまでしたっ、と」元より少食の身、さほど飲み食いした訳ではない。たまにはこんな食事もいいもんだと、満足げに口元を拭いて辺りを見回した。(…ふむ、女子のお色直しは時間がかかるものかな)手近な椅子に腰掛け、目の前のダンスを眺める。今夜は心地よく眠れそうだ。
「そういえば先程テラスから女性と戻られるのをお見掛けしたのですが 二龍さんは踊られたのでしょうか」恥かしそうに笑いながら話しをするセレナリルムさんを見て、立派な淑女かと思っていたのだがまだ僅かに少女らしさが見え、それが可愛く思え、少々微笑ましくなり手で口元を隠して笑む。「人の多さに酔ってしまった方と少しお話をしてただけですよ。 踊りは踊っていませんが、こういう雰囲気を見てるだけでも楽しいので…」と、周りを見て賑わう会場の雰囲気に満足しているかのように答える。
「正直に言えばただ誘えないだけなのですが」彼女の方へ向きかえり、笑いながら付け足して答えた。セレナリルムさんが楽しめれば良いなと思い話したが我ながら少し情けないのではないかと一瞬思った。大の大人が女性一人誘えないと…何か恥かしいなと思いグラスを揺らし、中のお酒をくるくると回す。「あ、そういえば何かお食べにはなりましたか?」思いついたかのように聞いた。
ダンスの相手をお願いしたら、アレスさんはキョロキョロと辺りを見回した。私が誘うのが意外だったみたいね…なので、視線が合ったときに一つ頷いてあげる。「…俺で良いのかね?カティアさん?」「ダメだったら最初から誘ってないわよ」手を取られ、ダンススペースに移動する。曲の途中からだけど、上手く流れに乗れたみたい覚えたてのステップを何とかこなす…「私、ダンス初めてだから、リードしてもらえると助かるわ」
「ふふ、ダンスは楽しめれば勝ちですのよ」こちらも初めての女性側 丁度釣り合いが取れて良いから と微笑んで返す「それにしても…名前を呼んだからバレたのね 名探偵ロア殿の前で失敗したわ」後でアレス殿に会った時は注意しようと付け加えるそして続く彼の言葉に微笑んで返すとステップを踏み出す身長差があまり無い為か踊りやすい只一つの点を除いては「ロ、ロア殿 足を踏んだらすいません この靴慣れてないので…」 ハイヒールがこんなに履きにくい物とは予想外だった
移動中に手に入れたジュースを一口。漸く人心地ついた、と息を吐いてフロアを見遣った。歓談に興じる人々のあわいから、色取り取りの花が垣間見える。うん。此処なら良いですね。人もまばらで、条件ぴったり。念の為に辺りを窺ってみましたが、鬼の脅威も見当たりません。ラスト1曲、此処でのんびり眺めさせて貰いましょう。「――そう言えば、彼のダンスを見逃してしまいました。」先程一緒に居た女性がパートナーだったのですよね。話のタネに。主に、冷やかすための材料として。是非仕入れておきたかったです。そんな事を暢気に思う。鬼に見咎められている可能性など、露ほども疑わずに。
生クリームたっぷりなケーキは思った以上に甘かった。が、甘いもの大歓迎。2個目も口内へ放り込む。『ライファ、いつまで仏頂面してるつもりだ? 今のうちに食っておかんと損をするぞ』帝蓮さんの声に二人へと視線を向ける。するとライの口にチキンが突っ込まれていて…。いきなりの行動に目を丸くする。案の定、ライも呆然としていた。内心助かった…などと思ってしまう。実はこの後どう会話へ移そうかと思っていたところだった。新しい皿へと色んな料理を乗せながら、二人のやり取りを傍観する。
『あぁ、美味い・・・これは、食い逃しがない様にしっかり食べて帰らないとな?』「ならコレとかコレとか食っとけ、どうせなら会場中の食いもん制覇しようぜ」横の方から料理を乗せた皿をライに渡す。そして3個目のケーキも口に放り、新しいターゲットを探そうと並ぶ料理に視線を流した。…が、そういえば、とクルリと帝蓮さんの方へと向き直る。「握手、やり逃したから…改めてよろしくってことで…それと」手を差し出しながら少し顔を近づける。ニィッと口角を上げながら、小声で言った。「さっきのチキンのやつ…助かった、実は困ってたんだ。ありがと」
「うふふ、私で宜しいの?素敵な殿方のお相手が」「…君と、踊りたい」頬は相変わらず紅みを帯びたまま…しかし、答える言葉には珍しく強い肯定の意志を乗せて僅かな仕草も、浮かぶ笑みも未だ──だった頃に聞いた様な言葉も全てが媚薬の様に、或いは魔力の様に…「想った通りの事を言っただけ、だよ」嘘偽りなど、在る筈がなく漸く、普段通りの笑みを浮かべて──時は此の曲を残すのみ「では…参りましょうか?」少し笑って、…そっと、手を取る不安の種は一つ、燻ってはいるのだが…まあ、何とかなるか、と楽観的に思い直して其の侭、艶やかな舞台へ一歩、また一歩夢の魔法に掛かる為に
「人の多さに酔ってしまった方と少しお話をしてただけですよ。 踊りは踊っていませんが、こういう雰囲気を見てるだけでも楽しいので…」二龍が口元を隠したのを見て何か可笑しな事を言ってしまったのかと思い軽く首を傾げる「この人数では人酔いをされる方がいらっしゃっても不思議ではありませんね。先程テラスから戻られた所を見た限りではもう大丈夫そうでしたが…」どこか可笑しかったのかとも思ったけれど普通に返事を返して頂けたという事は気にする程の事ではないのでしょうか…会話をしながら考えていると先程の台詞に二龍が笑いながら付け足しをする「正直に言えばただ誘えないだけなのですが」と…
自分の中で二龍は穏やかで社交的な方というイメージだったそんな方なら舞踏会でもすぐに相手が見つかるだろうそう思っていたので付け足されたその言葉に少し驚く同時に誘えない、という二龍が可愛らしく思えてしまった年上の男性の方を可愛らしいと思うのは相手の方に失礼でしょうか…考えながらも笑みがこぼれる「あ、そういえば何かお食べにはなりましたか?」グラスを揺らしながら聞く二龍へ微笑みながら答える「食事はまだですね。3曲目の間は食事に致しますか?けれど折角の舞踏祭ですしもし踊る気があるのなら誰かを誘ってみるのも良いかと…二龍さんのような素敵な方に誘われれば嬉しいと思いますよ」
早速ケーキの元へと向かった4人の前にとても美味しそうな大量のケーキが出現しますエルさんも思わず目移りしてるようですね・・・♪そして、ライさんがレディーファーストと言う事で私とエルさんにお皿を手渡してくれました「ライさん♪どうもありがとうですではでは、早速戴きましょうか・・・♪」「どれにしますか?フィーナさん。どれもすごくおいしそうなの」エルさんは満面の笑みでケーキを選んでいますね「本当に美味しそうですね♪では、まずはこの辺のを貰いましょう(^^)」私はその中からチョコショコラと苺のタルトを戴くとすぐにその一つを食べ始めました・・・♪
『オレサマ、タシュンカ!菓子ディーノ丸かじり?』むぅ・・・某はそんなに甘くないぞ、どちらかと言えば苦みばしっているというか(何そろそろ終盤になってきたか
「はは、エスコートするのは…苦手なんだけれどね?」不器用者だと笑うかい?「俺が得意なのは、独踊だし……さほど上手くないリードで良いならば…?」生きる術は理屈じゃない…艶やかな強がりも、泣き笑いも明日は物語ー…姉さんが教えてくれた事を今度は俺が、示す番。「では、踊ろうか?」手にしていたグラスを足元に置き、手を引きダンスホールへ体の痛みも胸の痛みも、隠せる位は……大人になったのですよ、それなりに?
『人が多いと大変だなぁ』そう呟き、壁際を歩いて行く。移動ついでにテーブルの上の物を少し物色しつつ。摘みながら周りをチラリと見る。踊る人々、楽しそうに談笑する者たち。食べてばかりの人もいるな、うん。舞踏会なんて自分には場違いだと考えていたけど、こう…空気に触れるだけでも楽しいもんなんだな。いやー、来て良かったなぁ、っと。『――ん?』少し離れた場所の長椅子に座っている女性を見つける。(確か、先に会場に行くと言ってたな)人の波を避けながら彼女に近付いた。
そして長椅子の前に立ち一言。『こんばんは、ラマーニナさん。宜しければ俺と踊って頂けませんか?』科白をひとつ。そして手を差し出す……格好良く決めたつもりだった。つもりだった。フォークと皿を持ったままだったのだ。何て言うかアレだな。――後悔先にたらこ――…たらこってなんだろう。俺、何間違っちゃってるのよ。いや違う、ンなこと考えてる場合じゃないだろ。どうしようどうしようどうしたら。『…すいません。今の見なかったことにして下さい…』ボソリと呟き目を反らした。今はこれで精一杯。
…花の亡霊から逃がす方法…他に思いつかなくてね…彼女の手を取り、緩やかに踊りに導き始める…誰もぶつかって来ない事を祈りながら。踏み始めるステップは、軽やかなカノンに合わせて緩やかに。「まずはステップから…慣れたら、速度を変えていくから」教える程、上手くはないのだけれどね
あれから幾らか時は経ち、身体も落ち着いてきた。給仕に空いたグラスを返そうと彼の元へと歩み始めたその時、ある事を思い出した。“約束”いや、そう呼べるかどうかも分からない。でも…「ご馳走様でした。」そう給仕に告げ、銀髪バンパイアの女性を探しに人混みの中へと姿を消していった。
「珍しいな、狼からアプローチしてくるなんて」そう言って微笑み返す父に、喉まで出かかった真意はぐっと飲み込んで。「それでは、踊って頂けますか?」「はい、お願い致します」父に合わせて服の裾を摘み、お辞儀だけは何とか優雅に…差し出された手に手を重ね、導かれた場所は余りにも眩しく煌びやかで。「あの、お父さん…オレ踊った事無いの…」少し恥ずかしそうに父を見つめ、父に合わせてステップを踏み出した。
『むぅ・・・某はそんなに甘くないぞ、どちらかと言えば苦みばしっているというか』菓子ではないが、味があるらしい、言葉とは難しい…パクリ「すまない、オレサマ食べられない」謝っておこう。「・・・? どうした? 泣かずとも良い 落として割ってしまったらもっと泣けるであろ? そして我も泣ける 大丈夫だ 御身の酒はちゃんとテーブルに置くゆえに」おお!利にかなっている。「酒の一滴は血の一滴、オレサマ大喜び」そして、小次郎の注いでくれた杯をとり掲げる。「乾杯!」多人数で飲み食いすると言うのは、なんと幸せなのだろう。他の国に使える人たちともこのように杯を重ねる機会があるといいなぁ。
『2人が最初からこの舞踏会に来ていたら、あるいは1人ずつで来ていたら、今頃2人ともそれぞれダンスに誘われていたのじゃないでしょうか』アンスがそう言うので踊り場を見渡せば、確かに男女が二人で踊っているのに気が付く。「ヒラヒラ、ジャマなようで、こう見るとキレー」イシアが頭を下げて踊り場のほうへ行く…?「小次郎ー、イシア向こうに行った、小次郎行かなくて良いか?踊り二人で踊るもの?」
不意に目の前に現れた漆黒。見上げると髪のくれないがとても鮮やかで…その胸元に咲いた一輪の椿に、思わず笑みがこぼれる。『こんばんは、ラマーニナさん。宜しければ俺と踊って頂けませんか?』すい。と完璧に紳士なしぐさで差し出されたのは、手ではなく美味しそうな料理の盛ってあるお皿だった。驚きは一瞬だけ。そのあとに波のように可笑しさがこみ上げてくる。『…すいません。今の見なかったことにして下さい…』ぼそりと恥ずかしそうに目をそらした彼のその様子が、年上なのにまたとても愛らしく思えて…
「ふふ、大丈夫だよ …ただ、足を挫かぬように気をつけて、な?」俺が踏まれる位であればたいしたことはないだろうが…主が足を挫いたら、大変だろう?そのような会話をしながら曲に合わせてステップを踏んで行く…だが、全くリズム感がない故に合っているのかは甚だ疑問では、ある「それにしても… 主はそちら側が初めてという事だった、が… 踊りは得意なのだろうか?」俺であれば…確実にステップを間違えていると、思うそれを上手にこなしてゆく姿を見ると凄いな、と感心するよ
「まぁ。とっても美味しそうですわね…?」ふふふと微笑みながら、彼の差し出したお皿から、手でつまめるカナッペをひとつ摘み上げた。ぱくり。一口大のそれを口の中に放り込む。唖然としているかもしれない彼の前でもぐもぐと食べると、微えみ返した。手にしていた果実酒を一口。手近にあったテープルにグラスを置く。「ふふっ。お料理もとってもおいしゅうございますわね?…さぁ、お待たせしてしまって申し訳ございません。わたくしでよろしければ、喜んで…」ドレスの端を摘み、貴婦人の礼をとった。
「ええ。折角の時間を後悔したくはないから」軽くステップを踏むマカさんを見て微笑む。夢のように楽しい時間。それも終わりに近づいている事が、少し寂しい。気付けば既に踊りの輪の中。そろそろ私もラストダンスを踊ろう。お相手は初めから決めている。『さぁ、お手をどうぞ、麗しき方』差し伸べられた手に、そっと手を重ね。そして、視線を重ねて。「はい。今宵はあなたと共に」一夜の夢が覚めても、この手の温もりは消えはしない。
「どうぞ、お先に選んでください私達、男性組はフィーナさんとエルフィーリア殿が取った後、頂きます…レディーファースト…という事でレイナード殿もそれで宜しいですか?」ライフィールさんに聞かれる。「構いませんよwそれと、僕のことはレイでいいですw」ふわりと微笑んで返す。なにより、持った皿には未だ食べ終えてない料理がある。ケーキの前にそれらを食べ干さねば。「…ふふ〜お兄ちゃん、お先になの」笑いながら、妹がそう言った。「好きなだけお食べwでも、あんまり食べると虫歯になるので気をつけるんですよ?」ケーキを前に目を輝かせる妹に、優しく笑いながら答えた。
「ありがとう、でもなるべく踏まない様にしますね」ロア殿に合わせステップを踏んでいると『それにしても… 主はそちら側が初めてという事だった、が… 踊りは得意なのだろうか?』「ん…嗜む程度ですかね 昔、父と母に仕込まれて ダンスが好きな両親でしたから よく舞踏会に連れて行かれました」にっこり微笑んで返事を返す「ロアさんはダンスの経験は?」
「あれ?ミーティア殿も来てたのか?…肉料理好きなんだな…」かけられた声に振り返ればそこには見知った炎の精霊が。普段とは違った女性らしい衣装を身に纏う姿は新鮮だった。「おう、祭にゃ乗らねぇとな…と、」緩めていた襟元を慌てて直し、姿勢も正す。「これは失礼。レディ、今宵は一段と美しい」言ってからやはり似合わないと口元が緩む。「ま、肉が好きなのはしょうがねぇよ、本能だ本能」にやりと笑う。やはりこちらの方が自分らしい。
誘えないという恥ずかしくも言ってしまった答えに笑む彼女。変に思われたかもしれまい…けど、会話が弾んでいるようで良かった。そう思うようにし、何か食べたかどうかどうか尋ねた。「食事はまだですね。3曲目の間は食事に致しますか?けれど折角の舞踏祭ですしもし踊る気があるのなら誰かを誘ってみるのも良いかと…二龍さんのような素敵な方に誘われれば嬉しいと思いますよ」 グラスを揺らすのをピタリと止め、少し考える。今から誰かを誘うとなると曲の方が早くに終わりそうな気がする。
折角の舞踏祭、というセレナリルムさんの優しき気遣い…。しかもお世辞だと思うが素敵な方に誘われれば、という嬉しき言葉。よし、と心の中で意を決めグラスを返すために少し離れた所に居る給仕に軽く手を上げ呼ぶ。給仕がここに来る間にセレナリルムさんを見つめてこう告げる。「では、このような素敵な舞踏際で貴方に出会えた記念に 宜しければこの私と踊って頂けませんか?」微笑みかけそっと手を差し伸べた。
人ごみの中、元居た場所を探していく。あそこでもないここでもない…とオロオロする事数時間、ようやく先程話をしていた青年…六識さんを見つけた。彼の表情を見ているとすっかりと待ちくたびれている様子。(ま、まずは謝らなないと。)そう決心すると恐る恐る近付いていく。「ご、ごめんなさい!かなり遅くなりました…!」ぎゅっと目を瞑り深々と礼をする。気分を悪くされたらどうしようか…と不安な気持ちを抱えつつ相手の反応を待った。
本当の姉妹の様に仲良くケーキを食べるフィーナ殿とエルフィーリア殿にお皿を渡してレイナード殿の隣に立つ「分かりました、ではレイ殿とお呼びします」笑顔でレイナード殿の言葉に答え、話を続ける正直、仲の良い家族は見ていて羨ましい物がある…「大切な妹さんの様ですね…私は天涯孤独の身で家族が居ないですから少々羨ましいですよ、やはり自慢の妹さんですか?」
美味しそうなお料理に目移りしながら、まずは大好物のホウレン草のパスタをこれでもかというほどに山盛りに積み上げた。「あぁ、美味しそう……」こぼれないように両手でお皿を持って空いている席を探す。辺りを見渡すとやっぱり大人の姿が目立つ。「私、場違いかなぁ…」ポツリと呟くと、急に心細くなった。その時―「アズちゃんっ!!」突然、聞き慣れた声で名前を呼ばれた。振り返るとそこには片手にカクテルグラスを持ったあきらちゃんの姿が。水色のリボンに薄いピンク色のドレスを着たあきらちゃんはまるでお姫様みたいに綺麗だった。
でも、私はといえば太っているせいでドレスが全く似合ってない。貸し出しのドレスを選んでくれたお姉さんももう少し痩せなきゃねって言ってたし。せめて少しでも細く見えるようにと黒を選んだのは正解だったと思った。だけど、やっぱりウエストはキツい。コルセットって苦手だなぁ…普段から締め付けないワンピースを着ていたツケがここで回ってきたなという感じだ。「こんばんは!遅れて来てる人も多いって聞いたから遊びに来てみたよ。ごはんまだだったら一緒に食べようよ。…そういや、靴は履いてないの?」
(…どこだ)見回しながら会場内を歩いて行く。だが、目の端を過ぎた姿に当てはまる影は見当たらない。ふと、足を止める。会場内は幾ら広いと言っても、歩き回れない程ではない。ならば、未だ見つからない可能性は恐らく二つ。まだ自分が見ていない場所があるか。彼女が先に自分を見つけていて、見つからぬよう死角で動いているか。前者であれば、見ていない場所を探れば見つかるだろう。後者であれば、自分の動きを見ている必要がある以上そう離れた場所にはいないはず。とりあえず、まずは見回ってない場所を探ろう。そう考え、会場内の構造と歩き回った場所を頭の中で照らし合わせ再び歩き出した。
「…居た」まだそれなりに距離がある先。飲物を片手に居るのをようやく見つけた。やはりというか、後者ではなかったようだ。それを目指し、歩いて行こうととして。其方の方が、人が少なめである事に気付く。このまま真っ直ぐ歩いていけば、向こうに辿り着く前に気付かれるだろう。そうすれば、隠れられてしまう可能性がある。あの位置はもしや偶然ではなく選んだのか。「ふむ、ならば…」まだ此処ならば遠い。人影に紛れて、背後側へ回り込む事にする。そうして。背後側5m程手前へと来ると、真っ直ぐその背へ向かって歩き出した。「…見つけたよ」
二曲目から三曲目の合間緩やかな曲が流れ続けるゆったりとした曲調は非常に心地良くそれは子守唄を聞いているかのように程よい眠気を誘っただが、その心地良い状態もすぐに終わる三曲目開始の合図でハッと我に返ったいけないいけない危うく眠ってしまうところでした目を擦り、中央へと向き直る新しいつかの間の伴侶を得たペアたちが次々と移動している夜も深まり、この夢のようなひと時とももうすぐお別れ最後の瞬間までこの夢の世界を楽しまなければ優雅に踊るペアたちを羨望の眼差しで見つめるいつかあんな風に踊れるようになれたらいいななんて思いながら
グラスを片手に、ダンスを踊る人達をつまみに眺める少女。煌びやかなドレス。巧みなステップ。その時だけは、恋人同士のように寄り添う二人。スウィーツも良いが、綺麗なものを見て楽しむのも、同じくらい良い。満足気に少女はグラスに口をつける。手が届かない場所だからこそ、儚く綺麗で、美しく見える。目を細め、薔薇の花を咲かせた少女は文字通り壁の花となっていた。
慣れない尽くしの会場で、そこまで巧く立ち回る器用さは有りません。警戒するにも、逃げるにも適した場所を選んでいたのは全くの偶然。そう。私は完全に油断していたのです。視線はフロアに釘付けで。鬼のことなど、すっかり頭の隅に追い遣られていた。――もっと注意を払うべきであったのに。『…見つけたよ』ごっくん。有り得ない声を聴いて、口に含んでいたジュースが変な処へと下りてしまった。げほげほ、と後ろを振り返る余裕も無く咽せる。うわぁ、周囲の視線が痛い――。
緩めていた襟元を慌てて直し、姿勢も正して「これは失礼。レディ、今宵は一段と美しい」ぷっと吹きそうになったとか何とか…「似合わないよ…」失礼極まりない。「ま、肉が好きなのはしょうがねぇよ、本能だ本能」にやりと笑う笑顔の方が彼に似合っている。「黙ってれば格好良いのにね…そういう姿のが魅力的だよ…料理を美味そうに食うのは作り手への最高の賛辞だろうしさ」持っていたシャンパングラスに口を付けながら、くすくすと笑う。「ラストダンスは踊らないのかい?」そういう自分もタダ酒を飲みにきただけなのだから、踊った彼より相当目的が違う気がするが。
ふと気づくと横に大きなケルベロスさんの姿!ぁゎゎっと振り返ってぺこっとお辞儀をする『初めましてじゃな。 ヴィレスというケルベロスじゃ、よろしくの』ヴィレスさんの笑顔につられるよぅにNAぁも笑顔が出て・・「はじめまして!オレンジの木の精霊、なぁってぃぅのっ こちらこそよろしくね」赤いドレスの裾を持ちあげ、にこっと返したチラっと中央に目を向け・・「この曲が最後なんだなぁって、ちょっとしんみりしちゃって、ねっ」ぇへへっと笑ってから「ヴィレスさん、踊りのご予定は?」と続けて聞いてみたいきなりすぎたかなっと・・不安にもなって・・も一度顔を見上げて伺うよぅに彼の目を見てみる
揺らしていたグラスをピタリと止め、二龍が給仕を呼んだ別の飲み物の方が良かったのでしょうかそれとも食事やダンスの相手を探すには邪魔になるので下げてもらうのでしょうか…?そんな事を考えながらこちらへと向かってくる給仕を見、視線を戻すと二龍と目が合う…?見つめられている事を不思議に思いながらも恥ずかしくなり頬を染めるどうなさいました?そう声を掛けようと口を開きかけたところで二龍が先に口を開いた「では、このような素敵な舞踏際で貴方に出会えた記念に 宜しければこの私と踊って頂けませんか?」微笑みながら差し出された手を驚いたように見つめ…そっとその手に手を重ねた
「ええ、私で宜しければ喜んで」先程二龍が呼んだ給仕にグラスを渡すと二龍を見つめ返し柔らかく微笑む「それでは参りましょうか…?あっ…」ホールへと向かおうと足を踏み出した所で何かを思い出したように立ち止まる「ええっと…ダンスの経験はあるのでしょうか?私は先程踊ったのが初めてでしたので…あるのでしたらリードをお願いしても宜しいでしょうか?もしないようでしたら…頑張ってリード致しますっ」小さくぐっと手を握って気合を入れて見せる淑女とは程遠いかもしれないと、やった後に少し後悔した
「まずはステップから…慣れたら、速度を変えていくから」カノンの曲に混じってアレスさんの声が耳朶を叩く。リズムに合わせてステップを踏みながら、思わず下げてしまいそうな視線を上げる。アレスさんの顔が凄く近くにあった。(なるほど、だからこういうダンスは需要があるのね…)そんな事を考えていたせいか、ちょっと集中力を欠いたらしい。ステップがリズムと合わなくなり、アレスさんの足を踏みそうになる。もしかしたら、踏んでしまったかもしれない…「ご、ごめんなさい」アレスさんの顔が見れなくて俯きつつ謝る。
「精々盆踊りくらいでs う゛っ」踊り始めてさえ居ないのに何故足を踏まれるんだ。やっぱり遅くなったの怒ってるのか?思わず表情を見るが、単に驚いた風にしか見えない。酒の所為で千鳥足なだけらしい。「・・・・軽いのは分かってますけど、少し気をつけて下さい。」リュオラの手を握りながら横目に他のペアが踊る様子を盗み見る。捜し歩く間にも散々見ておいたし一応は・・・・。「さて、いきますよ。」曲に合わせて、一歩目のステップを踏み出した。
「大切な妹さんの様ですね…私は天涯孤独の身で家族が居ないですから少々羨ましいですよ、やはり自慢の妹さんですか?」横に立ったライフィールさんが、そう聞いてきた。口に頬張っていた料理を急いでのみ込みむ。「そうですね・・・」小さく答え、微笑んで見せた。「天界にいたころから、ずっと一緒でしたし。たった一人の血を分けた妹です。自慢というか、僕の宝とでも言いましょうかw」優しく妹を見つめて、そう続けた。
「でも・・・」そういってまたライフィールさんを見た。「家族がいなくても、貴方も一人ではありませんよ?フィーナさんがいて、他のお友達がいて。人は、望まない限り真に孤独ではないと思いますwそれに、望めば、家族も・・・w」そういって、ダンスフロアに視線を走らせる。彼の目線の先には、幸せそうに踊る、義理の父とその恋人の姿があった。「さてwなんだか、偉そうな事を言ってしまってすみませんw僕達もそろそろケーキを取りに行きませんか?w」食べ終えた皿を給仕に渡し、シャンパンを飲んだあと、目を輝かせて笑いながらライフィールさんを誘った。
『あぁ、美味い・・・これは、食い逃しがない様にしっかり食べて帰らないとな?』『ならコレとかコレとか食っとけ、どうせなら会場中の食いもん制覇しようぜ』少々手荒だったやもしれんが…気の利いた対応なぞ私に出来るわけもなく…まぁ…二人とも穏やかな口調と表情にはなった。落ち着いたところで、自分もケーキを手に取り一齧り…ああ なんと…これまた美味い…と…その時、急にヒュースト殿が私の方を向き手を差し出してきた。『握手、やり逃したから…改めてよろしくってことで…それとさっきのチキンのやつ…助かった、実は困ってたんだ。ありがと』
正直…ただのじゃれ合いなのかそうでないのか判断つかず、割り込むべきか迷っていたのだが…彼の屈託の無い笑みを見、内心胸を撫で下ろす。手元にあった残りのケーキを慌てて口内に掻っ込み、握手すべく差し出された手を握り返した。「なぁに…礼なぞ言うに及ばず。それより、折角知り合えたのだから共にこの場を楽しむとしよう。」そしてライファにも目を遣り言葉を続ける。「二人とも…アルコールはいける口なのか?何か頼むといい。」近くにいた給仕を手招きする。
「なぁ殿…じゃな」確認するようにケルベロスは呟いた。(いやはや、まさか精霊とはの…)ちらりと中央に目を向けるその姿はまさに年頃の女の子。ケルベロスはそう感じながら少女の言葉を聞いた。「ヴィレスさん、踊りのご予定は?」「ふむ、ワシかの…?」こちらを伺うように見上げられ、ケルベロスは暫く考え込む。そしてこちらの目を見る少女に微笑みかける。「予定は無いのじゃが、一緒に踊りたい者はおる」そう言って少女の手を取り、言葉を続ける。「今宵、最後の踊りを私と踊りませんか?」そう言い終えると、少女を見つめて返事を待った。
「はは、了解、頑張ってみるよ。」その靴で踏まれたら痛いかもしれないなぁと思いつつ。彼女の背にそっと、けれど支える様に片方の手も置いて、一歩、また一歩と踏む。出来るだけ曲の流れに沿いながら。互いに合わせる様に踏み出せばそう難しくはない。「ふふ…」ふと様子を見る、ふわりと舞うドレスの彼女はとても美しい。つい見惚れてしまう。今の自分はかなりの幸せ者なんじゃないかと思う。と…、見とれてばかりでは周りにぶつかってしまうかもしれない。きちんと周囲や足元にも気を配り、そしてしっかりと手で支え、ターンへと促す。
手酌で飲りながらホールを眺める。ぬ。これじゃ普段と変わらん気がしてきたぞ。一人で杯を重ねる俺の横で飲み食いしているタシュンカ。色々と感動の様子。うむ。その気持ち解らんでもねぇ…って、ん?『小次郎ー、イシア向こうに行った、小次郎行かなくて良いか?踊り二人で踊るもの?』「イシアが一人で?誰か相手が居るんじゃねぇか? なに?俺が?まさか。俺はダンスなぞ出来んよ」まずやった事がない。そして恐らく出来ない。「ま。後で様子見に行ってみるさ。 それよりタシュンカ、それを取っておくれ」空になった瓶を除け、赤の瓶(多分ワイン)を指す。今一度グラスを2つ用意しつつ。
そろそろと近付いてくる少女の姿を見て、おお、と椅子から立ち上がった。何やらしゅんとした様子に、その小さな肩を叩く。「ふふ、何も謝ることはない。女の子は男を待たせるのが仕事! ドレス、よく似合ってる。いよいよ相手が見つかって良かった」相手の手を取り、そっと引いてホールの中心へ。「ラストダンスをお付き合い願うよ、シャルール」旋律にすっと足を合わせる。一応、リード出来るくらいには動くようだった。
「天界にいたころから、ずっと一緒でしたし。たった一人の血を分けた妹です。自慢というか、僕の宝とでも言いましょうか」自分の言葉に答え話を続けるレイナード殿の話を相槌を打ちながら聞き、話を続けるレイナード殿の言葉に耳を傾ける…「でも…家族がいなくても、貴方も一人ではありませんよ?フィーナさんがいて、他のお友達がいて。人は、望まない限り真に孤独ではないと思います、それに、望めば、家族も…」そう言って視線を幸せそうに踊る日一組のカップルを見つめるあの人達も家族なのだろう…視線を自分に戻し、話しかけてくれる
「さて、なんだか、偉そうな事を言ってしまってすみません、僕達もそろそろケーキを取りに行きませんか?」その言葉に微笑身を浮かべて答える「ええ、では…行きましょうか…」目を輝かせて誘ってくれるレイナード殿の隣をゆっくり歩きながら話しかける…「レイ殿は決して偉そうな事は行ってませんよ確かに…私には家族は居ません…望めば、家族は作る事が出来るでしょう…ただ、私が言いたいのは…」
目を一度閉じて、少しだけ真剣な顔をするケーキを美味しそうに食べるフィーナ殿とエルフィーリア殿を見つめて言う「今ある…"当たり前"を護りましょう、大切な人達が微笑んでくれる当たり前を…私はその当たり前を一度失ってますから…それを護るのが…私達…戦う者の役目ですから…」そして小さく深呼吸…今度は微笑みではなく笑顔で話しかける「まぁ、湿っぽい話はこれまでにしましょうか!早くしないと、食いっぱぐれちゃうかもしれないですからね」そう言ってレイナード殿を追い抜き、ケーキのあるテーブルに向かいました…
良く舞踏会へ行っていたのかそれとは逆に…「俺はダンスの経験がなくて、な…」村では儀式的な踊りがいくつかあったが…それもいつも見ているのみでこういったダンスは見るのも踊るのも実のところ、初めて…なのだふと視線を巡らせ周囲の状況を見つつぶつからぬようにステップを踏んでゆく曲も終盤にさしかかっている…と思う徐々にスピードをあげて、行く「ふふ、綾瀬殿? くるくると回ってみる、か…?」曲も終わりが近いだろう折角女性役をしているのだどうだろう?と思って、な…俺は目を回したのだが、と苦笑いしつつ尋ねてみる
驚いた。うっかり皿を出した自分に驚いた。差し出した皿の上の物をぱくりと食べた彼女にも。まぁいいか。緊張やら何やらが全部吹き飛んだし。ふふっ、意外な姿を見たな。『会えて本当に良かった。俺、凄く楽しみにしていたんですよ』テーブルにフォークと皿を置き、人々の舞う場所へ。あぁ、なんだかドキドキしてきたぞ。上手く踊れるとイイのだけど。ステップを間違えないように…ちゃんとエスコートも……考えるのは止そう。鮮やかな世界と、微笑む花。夢のような一夜を楽しまないとね。
「…む?」かけた声が余程驚かせてしまったのか、はたまた偶然か。彼女は目の前で咽始める。「大丈夫かい?」とりあえず、傍まで寄りその背をさする。さすがに放っておくわけにもいかない。そうしながら。何と無く、あそこまで深く考え過ぎず此処まで来ても大丈夫だったのかなと思う。自分の深読みしがちな思考に空いた手で頬をかいた。
「本当に美味しそうですね♪では、まずはこの辺のを貰いましょう(^^)」チョコショコラと苺のタルトを手にとり、食べ始めるフィーナさんを見つめ、自分もいそいそとケーキを食べ始める。「ふふ、おいしいー」「好きなだけお食べwでも、あんまり食べると虫歯になるので気をつけるんですよ?」兄の笑いに、うっ…と言葉をつまらせ、フィーナさんに恥ずかしそうに笑いかける。「虫歯はちょっと困っちゃうの」痛い思いはしたくないけど、ケーキは今しか食べられない。「やっぱりたくさん食べちゃうのー」目の前のおいしそうなケーキの誘惑には勝てず、二つ目のケーキに手をのばす。
ケーキを頬張っていると、兄が優しい目をして、こちらを見ていた。(なんだか真面目なお話中だから、邪魔しちゃだめなの。それに今はケーキが呼んでるの)もぐもぐと口を動かし、食べることはやめず、ライフィールさんと兄の会話を大人しく聞いていた。「ふふー、フィーナさんもどうぞ」ごくんと、二つ目のケーキを飲み込み、新しいケーキを一つ皿にとり、フィーナさんに差し出した。
給仕にグラスを返し、差し出した手に重ねられた手、そこから伝わる温もりを感じ、嬉しくなる。嬉しさを心の中で感じていると、ある気配に気づく。テラスの手摺りに赤い鳥が留まっているのが見えた。あぁ…と落胆の声が心の中で発せられる。「それでは参りましょうか…?あっ…」意識がはっきりしていないまま、一緒にホールへ向かおうとしていたがセレナリルムさんが立ち止まり、はっと意識を戻す。「ええっと…ダンスの経験はあるのでしょうか?私は先程踊ったのが初めてでしたので…あるのでしたらリードをお願いしても宜しいでしょうか?もしないようでしたら…頑張ってリード致しますっ」
ぐっと手を握られ彼女の意気込みが伝わってきた。それだけに心が痛む。「折角お誘いしたのですが申し訳ありません。 どうやら時間がきてしまったようです」彼女の手をぎゅっと握り締め、残念そうに微笑む。もう少し時間があればよかったと。名残惜しそうに手をそっと離すと一歩下がり一礼をする。「またこのような催しがある時は是非私と踊ってください」頭を上げ背を向け歩き、会場を後にした。
「ダンスなんて久しぶりだから下手でも勘弁してくれよ」苦笑して、紗更の手を引っ張ってホールの中心へ向かう。紗更の手を握り、向かい合う。そして静かに流れる曲に合わせてステップを踏んだ。なるべくリードをするようにはしているが、久しぶりのせいか、どうも動きがぎくしゃくとしてしまい、時折足元を見てしまう。まっ、楽しめればいいか。そう思いながら、上手く踊るのを諦めて、そっと紗更の顔を覗いた。
ステップを一歩づつ下は見ないように、けれど足を踏んでしまわないようにと一曲目で踊ったのが功を奏したのか、楽に足を運べて居る気がする(…ゼレナリュシュ様に感謝しませんとね。)心で彼女に感謝しながら、リードに従うようにステップを続けるお上手ですねと思いふと、そういえばと小声で囁きながらそのままターンをするドレスの裾が広がり、その事に多少気恥ずかしさを感じつつ無事に成功した事に笑みで答え、ターンの前に思ったことを聞いてみる「…リク様?今更な感じで聞きますけど、ダンスの経験はおありですか?」お上手ですから。と付け加えもう一度ターンを
手元に置いた携帯用の灰皿が一杯になる前に皆のところに戻らねばと思うも 屋内の人の多さに躊躇する声をかけ集めておいて さっさとテラスに来てしまったがまぁ 我の気まぐれには慣れて居る方々ゆえ 良かろうそれにしても・・・いつも使う式霊符を置いてきたのは正解だったそれを持っておったら きっとこのまま帰って居った所だろう月を見上げながら 場違いな己に笑いを禁じえない「楽曲が終る前に戻らねばなぁ・・・」そう呟いたまま やはり月を見上げるばかりである
楽団が三曲目を演奏する中、用意された壇上から男が声を放つご歓談、または舞踏中の皆様。曲の最中に割り込む事、まずはお許し下さい残りの僅かとなりました日程と、御連絡をさせて頂きたいと思いますまずは連絡事項から3曲目が終わり、暫くはご歓談をお楽しみ下さいそして、もし宜しければ其の間に皆様の記憶に残ったペアの方々の名前を教えて頂けないでしょうか?多く名前が上がったペアの方々は最後、閉会式を行う際にささやかではありますが、思い出となる品を贈らせて頂きたく思います3曲目が終わり次第、投票会場と投票方法・期間を記載した紙を張り出しますので、宜しければ御協力御願い申し上げます
そして、後僅かとなりました舞踏会の日程は下記の通りです本来ならば会場移動の際にお知らせするべき所を遅くなってしまってしまいました私めの不手際にて、期間残り僅かとなってからの張り出しとなってしまい、御参加中の皆様には大変御迷惑をお掛け致しております真に申し訳ありません3曲目〜24日一杯まで25日−31日(一週間)投票期間(ご自由にご歓談下さい)2月1日−2月3日(三日間)閉会式(競技者への賞金の授与等)となっております残り僅かですが、最後までお楽しみ頂ければ幸いで御座います無粋な連絡、失礼致しました
無心で料理をつまんでいると、何者かが肩をたたいてきた。「こんばんは、お嬢さん。素敵な夜ですね?ダンスは楽しく踊れましたか?」・・・マーシェさんだ。頬張っていた食べ物を慌てて飲み込むと、「ごきげんよう、素敵なお姉さん。ダンス、とても楽しゅうございましたわ」紳士気取りに対抗しようとして、何だかおかしな言葉遣いで返事をして笑う。「マーシェさん、こんばんは!今日のマーシェさんすごくかわいいね!」勿論いつももかわいいよ、と付け加える。
3曲目が始まり少し経ってからようやくテーブルを離れまたグラスをもらってホールの見渡せる壁際の椅子へ移動「お腹は十分満足したし、存分に拝見させていただかなくては」2曲目に踊っていた方も相手を変えていたり、新たに踊り始める方がいたりするようだ椅子に座り、テンポにあわせてグラスを指で軽く打つ時折躓きそうになったり、足元がおぼつかなくなる人を見つけると見ているこちらが心配になって顔をしかめてしまったりそれでも優雅に踊る人たちを見ていると自然に笑みがこぼれるのんびりとゆったりした気分でこんな時間を過ごすのもたまにはいいものだ
「なる程…」ロア殿がダンスの経験が無いと答えた「初めてにしては筋が良いですよ もう半拍ほど早めに動くと良いですよ」微笑み言葉を返すとロア殿からスピンの提案がされる「そうですね 折角ですし 宜しく、ロア様」微笑みを崩さずに答えるとロア殿の誘いに乗り くるくるとスピンを始める回転を重ねる毎にスカートの裾が広がり花が咲くハイヒールな為 多少、足元がふらつくが案外上手くいっていると思う「結構…面白いかも」スピンも何気に楽しい事を発見した
「…君と、踊りたい」 珍しくはっきり言い切られる言葉。 其れに酔うのも用意された魔法か。 其れとも組み立てられた段取りの一つ?「光栄ね」 もう一度薄く笑うと、密着に近いほど接近し、肌が触れ合う寸前まで近付き、瞳を真っ直ぐ見上げる。 もう随分一緒に暮らしているけれど、こんな風に踊った事は無いし…屹度是からも無い気が、した。 視線を追い駆ける様に靴音が踊る。 ちら、ちら、と知己の顔が視界を過ぎるけれど、声をかける事等出来そうに無い―――踊ることに集中している間は。「処で、ライは踊りは得意なの?」 光を反射して煌めいた瞳は悪戯っぽく輝いている。
重ねられた手、伝わる温もり。「最後ですもの、どのペアにも負けない位のダンスを踊りましょう」貴女となら、きっとできる。曲は二曲目に続きウィンナーワルツ。下手でも楽しんで踊ろうという気持ちで視線を交わす。踏み出した足。ホールを駆けるかのようにステップを踏んでいく。最初からこうするべきだと決まっていたかのように自然と体が動く。練習のお陰なのか、それとも相手が応禍さんだからなのか。「今、この時だけ、世界には私と応禍さんの二人だけ。…そんな気さえしてきます、ふふ」まるで会場の熱が自分にも移ったかのようにうっとりと。泡沫の時をひとつ、またひとつと刻んでゆく。
小さくぐっと手を握り、二龍を見上げるとそこには残念そうに微笑む顔「折角お誘いしたのですが申し訳ありません。 どうやら時間がきてしまったようです」急にどうしたのだろうか…その言葉に一瞬笑顔が曇るしかし残念そうに微笑む二龍を更に困らせる訳にはいかない理由は聞かず、ぎゅっと握られた手を握り返し精一杯の笑顔を作る「二龍さんと踊れないのは残念ですが仕方ありませんね…帰り道で転んだりしない様気をつけて下さいね?」名残惜しそうに手を離し一礼する二龍に明るく言う「またこのような催しがある時は是非私と踊ってください」その言葉にええ、勿論…と返し去っていく青年の背を見送った
繋いでいた手を離せば如何してか?名残惜しそうな顔をする師に怪訝顔で首を傾げ。やれやれ、どちらが師か解らぬな、と肩を竦める若様。「目を離すと迷子になるのは師であろうて故に繋いでおっただけで・・」ぶつぶつ文句を云いつつ、こほん!と咳払い一つ吐き背後に佇み待ち合わせ致した姫君に声を掛ければ『はぁい、待ち合わせでございますん。 うちの我侭王子様と。』と、悪戯した子供のような笑み浮かべ、振り向く彼女に笑い堪え、おや?バレてるかと肩竦めトレイのシャンパングラスを手渡す。
「では、我侭な王子殿が来られるまでの一時をわたくしめと共に楽しみませんか?姫君?」等と、やはり・・そ知らぬ顔で云う若様如何に?傍らで同じ様に意中の女性に声を掛ける師の姿にくすくす、笑い堪え微笑ましいな、と眺める。しかし、確かに色気より食い気だな?頷き師に耳打ちしつつ、ちらと横目で姫を眺め視線を逸らす。元より酒と食事が目当ての御一行だとか、何とか?
ふわり揺れる髪を、いつもとは違うそれを見ていた。ふわりドレスの端、光を弾く真珠の粒。離れて行く、熱。「ではまたいずれ、レディ」夢から醒め行く彼女の背に、最後の挨拶を。恭しい礼と共に髪が一束、頬を撫ぜた。再び華やぐ輪を外れれば、既に三曲目が始まっている。予定であった衣装変えを促す従者の言葉を遮り、グラスと薔薇を一輪、手にした。もう、何かを魅了する必要もない。一瞬の夢はあまりに甘美で、我は――頭を過ぎった思考に笑いが漏れた。永く生きれば、そんな事もある。壁に背を預け薔薇を食んだ。矢張り我は、この夜に酔っている。“今宵だけでも、見た夢を大切にしたい――“
三度目の円舞曲が始まり、人々が思い思いに踊りを楽しんでいる。友人も無事に意中の方と逢う事が出来た様だし、後はそれを微笑ましく眺めていよう――そう、思っていた所だった。「わ、ソラン様。貴方も此方にいらしていたのですね」ふいに声を掛けられ、振り向いた先に居たのは蒼の騎士。普段と違う正装が涼やかで、本当に何処かの王子様の様だった。修道女は椅子から立ち上がり、両裾を摘んで恭しく頭を下げた。「ふふ、全くです…もう大分前になるのですよね。今回の舞踏会は、以前の様な波乱万丈な物でもありませんけど」以前も何処かで舞踏会があったのだろう。懐かしみながら、愉快そうに笑みを浮かべていた。
私とエルさんがケーキを食べ始めた時レイさんがエルさんに兄としての言葉が口に出ます「好きなだけお食べwでも、あんまり食べると虫歯になるので気をつけるんですよ?」その言葉にエルさんは・・・「虫歯はちょっと困っちゃうの」・・・と言いつつ「やっぱりたくさん食べちゃうのー」・・・という事で、予想通りケーキの誘惑に負けていましたまあ、私でもそうなりますけれどね〜・・・♪私とエルさんは後ろで真面目に話している男性2人とは対照的に、ケーキを思い切り満喫するのでした
あっという間に2個のケーキを平らげた私が次のケーキを物色していると・・・「ふふー、フィーナさんもどうぞ」エルさんがケーキを一つ差し出してくれました「ふふっ♪どうもありがとうです〜♪」私は遠慮なくそのケーキを頂いてそのまま食べ始めます口の中に上品な甘さが広がっていきますそして、食べ終わると私も1個ケーキを皿にとりエルさんへと差し出しました「はい♪ではお返しですよ♪どうぞです〜(^^)」
『会えて本当に良かった。俺、凄く楽しみにしてたんですよ』そう言って下さった彼のエスコートに連れられ、人々が舞うフロアーへと誘われる。リードされるのは久方ぶりのこと。それもそのはず。思えば、主亡き後誰かと踊る事等無かったのだから。「わたくしも楽しみにしておりましたわ。ラストダンスに誘ってくださって有難うございます…」フロアーにたどり着き、振り返って彼にそう、微笑みかけた。
『イシアが一人で?誰か相手が居るんじゃねぇか?なに?俺が?まさか。俺はダンスなぞ出来んよ』祭の踊りは、楽しむのが第一義だと思う。踊っているのは一様に楽しそうだし。「気にしない!祭、皆踊り楽しんでる!」なにより、自分が直接被害を受けるわけで無し。『ま。後で様子見に行ってみるさ。それよりタシュンカ、それを取っておくれ』小次郎の手にグラスが二つ握られているのを見る。手近なボトルを取る。踊りに行くなら大して量はいらないだろう…決して、自分が飲みたいわけではない!「小次郎、これ二人分入っている。オレサマ賢い!ファイト!」他人事と言うのは無責任になれて幸せだなぁ。
『予定は無いのじゃが、一緒に踊りたい者はおる』と言われ、お相手決まってるんだっと焦って言おうとしたとき・・『今宵、最後の踊りを私と踊りませんか?』まっすぐな瞳でNAぁの手を取るヴィレスさん。。どきっとして他の人がお相手なんじゃ・・とキョロキョロ目が泳いでしまったが合わせられた手がとても暖かくて。。「な、NAぁでィィの?」いっきに顔が熱くなって耳まで赤くなってしまぅ。。恥ずかしくなってちょっとうつむぃちゃったけど、胸ゎドキドキを増してて・・「ぇっと、あのっ よろこんでっ! こちらこそ、どうぞよろしくお願いします」はにかむようにもう一度顔を見上げ、にこっと笑ってみせた。
盆踊りをやられちゃかなわない。しっかり手を握ってがっちりホールドし、合わせてステップを踏む。右、左、右。一応ちゃんと見習いはしてたらしく、足取りはぎこちないけどおかしくもない。…問題は私かもしれない。何つってもさっきから酒精まで体内で楽しくダンスを踊ってるようで…ひらたく言えば、ステップを踏む足の裏が何を踏んでるのかよくわからない。ちらっと黒墨を見上げてその表情を窺う。そんでもって愛想笑い。「黒墨のリードが上手なのかな。ふわふわ、雲の上で踊ってるみたいだ」…いかん、黒墨の眉間にしわが寄ってる。これは思いっきりお愛想がバレてるか、足を踏みまくってるかのどっちかだ…
「すみ、ませ・・・っ」他人の振りをすれば良いのに、生真面目な人ですね。ふぅ。でも、お陰で何とか収まって――――――。「こ、こんばんわ。プロシオンさん・・・。」ありがとうございます、とか細い声で付け加えて、窺うように隣を見上げ。背に置かれた手は、隠れんぼの終わりを示している。たった今、状況把握。青年の顔が視界に入った直後、気拙さに思わず目を逸らした。落ち着け、私。「きっ、奇遇ですね。 こんな場所まで赴かれるとは、美味しそうな料理でも有りましたか?」内心の焦りを笑顔で隠して、プロシオンさんを再び見上げた、心算だったのだけど。しまった。ちょっと声が上擦りました。
壇上から降りるとワインを受け取り、壁際の空いた席にゆっくり腰かける背凭れに身体を預け、細めた視線は歓談やダンスを楽しむ周囲の人々へグラスを弄びながら、ぼんやりと眺める景色は、本当に夢ではないのだね。この景色はふっと溜め息を吐くと目を閉じたくるりくるりと回されるグラスの中でワインが揺らぐ閉会まではまだ少し時間があるもう少し、このまま此処で会場の様子を見て居よう少しだけホスト役を休んで
ちょっと気取ったお上品な会話がなんだかおかしくて、二人で笑う。「マーシェさん、こんばんは!今日のマーシェさんすごくかわいいね!」「えっ!?そ、そ、そんなこと無いよっ。璃斗さんこそ、とてもドレスが似合ってるよ。紳士様の目に留まったら、さらわれちゃうかもってくらい」あたふたとしながら、顔が赤くなっていくのを感じる。「璃斗さんのダンス、ちらっと見たよ。すっごく楽しそうに踊ってたね。上手だったよ」少女を見つめ、にっこりと微笑む。
「どういたしまして。…こんばんは、シェキル嬢」そう返すと、窺うように見上げてきた彼女はそのまま目を逸らし「きっ、奇遇ですね。 こんな場所まで赴かれるとは、美味しそうな料理でも有りましたか?」そう言って再度此方を見上げてきた。笑顔ながらも言葉は少し上擦って。(はて、何だからしくないが―)恐らく、突然だったのと咽たのを見られたからか…もしくは隠れんぼの終わりが意味する事を考えてかと思う事にする。
「そうだな、料理ではないが…美味しそうにジュースを飲む女性を見つけたので来てみた」よく分からない返事をする。ある人物を思い浮かべ、彼のような台詞回しをと言ってみたものの。いきなりでは、さすがにあの金髪の貴公子のようにはいかない。仕方がない。気を取り直し「約束ではあったが、本当に嫌ならば無理強いはしたくないので遠慮はしないでくれ。…残された時間は僅かだが、俺と踊って頂けるか?シェキル嬢」誘いの言葉をかける。さて、どうなるか。
『ダンスのご経験はおありですか?』問うて、彼女がくるりと回る。「ん…仕事柄、嗜む程度に。…そうそう、こう言った場所へ訪れる機会も無いしね。」笑って言う。「ともあれ、一応踊れている様で安心した。梓乃嬢のお陰だろうか?」正直、久しいだけにまともに踊れるだろうかと心配があった。取り敢えずは縺れる事も無くステップを踏めている。テンポの良さも掴みやすくもある。けれど矢張り彼女が上手く踊っている分、余裕も出ているのだろう。頼りないなと自分に苦笑しつつ。
声が届いたみたいで、すぐアズちゃんも気付いてくれた。黒のドレスで少し窮屈そうに見えるのは気のせいかな?でも、大人っぽくていいなぁと思った。「こんばんは!遅れて来てる人も多いって聞いたから遊びに来てみたよ。ごはんまだだったら一緒に食べようよ。…そういや、靴は履いてないの?」
靴?そういえば脱いだままだった。思わず立ち上がったから、履きなおすの忘れちゃった。「あ…靴ね?さっきまで履いてたんだけど…。踊ってて痛くなっちゃって脱いじゃって、そのままだったヨ。えと、靴は、ココに…」そう言って、少し横にずれて靴を見せる。「さっき少しだけ食べたんだけど、またおなかすいちゃった。うん、ごはん食べようねっ」ちょっと照れ隠しに笑みを浮かべながら、急いで靴を履きなおした。
――ジュース?「あぁ。確かに此れは美味しいですね。」何処で取りましたっけ。給仕さんに聞いた方が早い、とその姿を探す。うん。良い調子です。このまま、三曲目が終わるまで世間話で凌げれば――そんな淡い期待を打ち砕く、彼の言葉。給仕を呼び止めようと上げた手が止まる。・・・・・・さくっと話を振られてしまいました。笑顔で誤魔化しきっちゃおう作戦も敢無く撃沈です。しかし。約束ではあったが――とは。勝者の余裕という物でしょうか。彼の配慮である事は分かります。けれど、何か憐れまれているような気がして。この助け舟に乗るのだけは嫌だと思ってしまいました。
「・・・いえ。私で宜しければ、お相手仕りましょう。ただ・・・。」気掛かりだった事を確かめるようにフロアを一瞥。矢張り、あの中に混じるのは気が引けますね。何より見目が問題なのです。子供に扮しても罷り通る己の背丈に対し、隣に並ぶ青年は。・・・・・・。自分で想像しても、珍妙な組み合わせだと思うのですよ。だから。「ただ、ひとつだけ。 踊ってる最中、身長のことを気にしないとお約束くださいな。 少しでもそんな素振りが見えたら、容赦無く踏みますからv」見上げなければ視界に入らない顔に向けて、にっこりと。いつもの調子を取り戻して言う。
眩いフロアをすり抜けデザートテーブルへの往復を果たす頃には、3曲目も終盤にさしかかっていた。右手の皿にはフルーツの山、左の皿にはさまざまな菓子。クリームから餡子まで載せ、「ただいまー」テーブルに戻ってそれを置くと、目が合ったアンスさんへ言った。「私たくさん摘んできちゃったから、これは皆で食べてねv」そして、いヴとイシア嬢の姿がなかったが、そんなテーブルへ思いついたように告げた。「んー、そろそろ先に失礼するわね。 こんな華やかな場所で会えて、とっても嬉しかったわ」そしてぺこりと頭を下げると名残り惜しげにもう一度ホールを見渡してから大扉へと向かった。
「・・・いえ。私で宜しければ、お相手仕りましょう。ただ・・・。」そう言って、フロアを一瞥する彼女。やはり人前で踊るというのが気になるのだろうか、などと思っていたら。「ただ、ひとつだけ。踊ってる最中、身長のことを気にしないとお約束くださいな。少しでもそんな素振りが見えたら、容赦無く踏みますからv」それを聞いた時の自分はどんな顔をしていただろうか。何だかまぬけな気がしてならないが。
しかしそう言われて、何を気にしているのかようやく気が付いた。そんな事は、最初から頭の中にありすらしなかった事なのだが。言われたら気にしてしまいそうだという言葉は、自殺行為なので飲み込む事にする。そして、彼女の笑顔に何時もの調子に戻ったかと笑みを浮かべ「分かった、約束しよう。…では、参ろうか」その手をとり、人々が踊るその場所まで歩き出した。
そうかもう少し早めに動くと良いのか…ふむ…と頷きながら流れるように手を引き彼がくるりくるりと回り始める時折重心が不安定になる、が…手を支えているからわかるようなものの見た目だけでは、分からぬだろうだが、綺麗なものだな…上手に回れば蕾が花開く様に…これほど、美しく見えるものなのかふふ、だが…俺は先の曲でスピンをして、倒れたのだったな…「うむ、…面白いのだが 回りすぎて目を回さぬように、な?」勿論…倒れそうになれば支えるつもりではいるが、とそう付け加えて、微笑む
「似合わないよ…」笑いを堪えるミネアに釣られて破顔する。自分で思う以上に人から見れば違和感のあるものだったようだ。「黙ってれば格好良いのにね…そういう姿のが魅力的だよ」しかし続いた言葉に思わずドキリとしてしまった。どうにも褒められると、弱い。「ははは、気合い入れてめかし込んできたからな」出来るだけ軽く流してダンスホールに目をやる。「三曲目なぁ、ちょっとタイミング逃しちまったし今回は見学かな。ミネアは旦那、誘わなかったのか?」茶化すように彼女の伴侶のことを尋ねてみた。
そろそろ、三曲目も終わる。ならば、友の居る場所に戻らねば。そう思い、踵を返す、と。薔薇に口付ける男性の姿が目に入った。多分、二曲目で踊っていた男性だろう。何故か自分の目を惹いたので覚えている。賞賛の声をかけようと思ったが、躊躇った。彼の表情は、夢をゆっくりと噛み締めるかのような。そんな表情で。見ている自分まで、切なくなるようだったから。まるで悪いものでも見たかのように、少女はそっとそこから立ち去ろうとする。ふと。何処かで彼に会っていた気がしたが…。気にしないことにした。こういうデジャヴも悪くあるまい。
…気絶した後、余り時間をおかずに強いカクテルを煽った者はどうなるか…?ー…酩酊状態…酔っている俺は、踏めないステップを調子よく、教えている訳で。先程のダンスよりもリズム感もステップも音楽が緩やかなおかげか…気紛れにマイペースに流れていくように…まぁまぁ…順調か恐らくは「酔い」のおかげか……ひらりひらりと緑色のフレアーが回る度に踊る蝶々のようにぐっと、足元に痛みを感じたが……何が起こったか、しばらくはわからない。「ごめんなさい」と俯くようなカティアさんを見て、足を踏まれた事に気がつく「気にしなくていいから…最後はステップを合わせて…な」
意外そうな顔をされてしまいました。少しも過ぎらなかったとでもいう風に。粗相をした時の保険、そんな意味合いも兼ねていたのですが。むぅ。この分では効果無さそうですねぇ・・・。『分かった、約束しよう。…では、参ろうか』・・・。ニ、三度踏むくらいなら、笑って許してくれますかね。ふふ。「はい。では、よろしくお願いします。」差し出された掌に、己の手を重ねる。こくりと頷いて、その手に促されるまま、眺めているだけだった舞台へと。――まぁ。軽口を叩きましたけどね。緊張している事はしてるのです。
微笑む彼女を見ると照れてしまう。ワルツは相手を見て踊ると、本で読んだけど…何だかこっ恥かしい。っと、姿勢を正して…ぐらつくな、身体。しっかりしろ。何度も練習したし、間違えたりは…。ステップを踏む。ターンを一つ、くるりと。ふわりふわりと風が後に続いた。あぁ、何だ。楽しくなってくるな。ダンスは慣れてないけど、相手が上手いからかな。身体が自然に動いていくなんて不思議だ。音楽に合わせてくるりくるりと。回ると花が咲いていく。『…周りから見るとどんな花が咲いてるんだろう』聞こえないくらい小さな声で呟いた。
術の完成ー…彼女を引き寄せて、クルリと手の内で回すように緩やかなターンを加えて、ポーズを取る。…左耳のピアスのおかげで、大分騒がしい音も聞こえるが、無理なく踊れた気がする……?…ダンス経験皆無だが…『舞い』や『踊り』は、儀式にはかかせない。もし…俺にもう少し勇気があったら……違う人生を選んだかも知れない…「お相手を有難う、カティアさん。拙い(つたない)歩みに合わせて頂いて…」手を取り、静かな微笑と蒼紫の瞳の眼差しを貴女に。一礼をして、自分の足元のふらつきに、少し笑いながら。
場内アナウンスが舞踏会の終わりを予告する。本当に終わってしまうんだな、という実感が今更ながらにわいてくる。そう思うと少し寂しい気持ちになった。そんなわたしの内心を察してか、アゲハさんがわたしの手をぎゅっと握ってくれる。そうだ。終わりを気にしたってしかたがない。いまはこの夢を精一杯満喫すればいい。フロアでのダンスの最中、わたしは笑顔でアゲハさんに応えた。「ありがとう、アゲハさん…♪」
曲も終盤――いや、終わりに近い辺りで踊りの舞台に入る。踊る体勢をとると「いくよ」ゆっくりとステップを踏み始めた。そして、踊りながら彼女を見やり尋ねる。「そういえば…シェキル嬢は、ダンスの経験は?」此方は、先にコルナ嬢と踊ったのが初めてでありそこで何とか動きの初歩を覚えた程度だ。踊り始めてから聞くのも遅かったかも分からない。下手に経験者で退屈させてしまうかもしれないよりは、初めてか自分と同じぐらいの方が恐らくは互いに丁度いい。此方は間違っても踏むわけにはいかないが、踏まれるぐらいが安心しそうだった。間違ってもそこに変な意味は含まない。
彼の言葉に微笑みながら「ふふっ、有難う御座います。リク様もお上手ですよ?」言い、そういえば1曲目の時はこのくらいのタイミングで転びそうになったのを思い出す相手が違うといっても同じ迷惑を掛けるわけにはいかないと心に決め、落ち着いてステップを踏むよう努めるテンポの良い曲と合わせるように弾かれる弦の音色を聞きながら心を落ち着けるように話しかける「リク様のおかげで私も安心して踊れますし…このまま最後までよろしくお願いしますね?」もう少しで曲が終わってしまうのかと思うと名残惜しさも在るけれど足元を少しだけ意識して踊り続ける
流水の如く軽やかに。くるりと風に舞う花びらのように、会場を舞った。曲に合わせて心が弾む。会場の空気に合わせて心が、体が熱を帯びる。マカさんの言葉も一層、熱を与えてくれる。「私の片目に映る世界は、そのものよ」そう、自分達以外を気にする必要は無い。貴女と、その目に映る私の姿だけ。それだけを見ていればいい。「…何故かしら。とても自然に踊れるの。 まるで、互いの足りない部分を補っているみたい」あれだけ心許なかった足運びだって一人前。今では付かず離れずを保ち、寄り添うように動いてくれる。心地良く流れゆく時間。――醒めぬまま踊り続けていたい。自然と手に力が入った。
波乱万丈、という言葉に一瞬止まるソラン。しかし、すぐにはっとして話しかける。「たしかにあの時は賑やかでしたね。特にダンスの後が・・・」言った後少し、フフッと笑う。たしかにあの時、ダンスの後にも色々楽しい事があった。しかし、彼女に言われるまで忘れていたようだ。私にとっては前者のほうが印象に残ったということかな、等という考えはすぐに頭の奥に置いておき、3曲目も終盤のペア達を見ながら話しかけた。「コルナ殿は今日のダンスのほうは楽しめましたか?」
間近にある瞳を見つめ、光栄だと言ってくれる彼女に微笑む「処で、ライは踊りは得意なの?」「得意だと言えたら良かったのだけど、…残念ながら」知識は並みにだが、如何せん実践経験が無い「君が呆れない程度で在りたいものだ」そう言って笑った──…彼女が愉しんでくれたら、其れが何より…なのだけれどワルツのリズム、踊る靴音くるり、彼女がターンをすればふわり、まるで花の様に舞い咲く「…此処に居てくれるのが、君で良かった…」不意に、ぽつり言ってから少し、気恥ずかしさで紅くなったもう一度、煌びやかな光の中でターンを夢の一夜が過ぎ去ろうとしているのが妙に寂しいと思った
緊張したまま待っていると肩を叩かれる。「ふふ、何も謝ることはない。女の子は男を待たせるのが仕事! ドレス、よく似合ってる。いよいよ相手が見つかって良かった」青年の顔を見ると笑顔だった。うじうじと悩んでいた自分が恥ずかしい。「待たせるのが仕事だなんて…本当は私がリードしたかったのに…と、ドレス、有難う御座います。」動揺してて言う事がおかしい。後からあぁ私何言ってるのだろう、と後悔。「ラストダンスをお付き合い願うよ、シャルール」気がつけばホールの中心に居た。本当に鈍い。「はい!此方こそ宜しくお願いします!」と、慌てて返し青年に合わせて最後のダンスを踊り始めた。
彼に釣られてダンスホールを見遣ると、様々なペアが楽しげに踊っている。「三曲目なぁ、ちょっとタイミング逃しちまったし今回は見学かな。ミネアは旦那、誘わなかったのか?」茶化すように尋ねてくる。「あー…アイツはどうせ、こんな格好して出掛けたって仕事だとでも思ってるさ…俺が男連れってのも似合わないだろ?」何言ってんだい とでもいう風にけらけらと笑う。「そういうミーティア殿はさっき綺麗なお姫様と踊ってたようだけど…愛しのハニーはどうしたんだい?」そのお姫様の正体が知り合いである女装の似合うワーウルフだと知ってて対抗するかのように茶化して尋ねた。
紗更と目が合った。楽しそうなんだが、どこか照れている。そんな顔をしていた。すると当然パートナーがぐらっと揺れて、後ろに傾き始めた。反射的に背中に手を回して転ばないように支える。そのせいで顔がぐっと近づいたのは言うまでもない。しかし、フュロウは慌てる事なく、紗更を起こした。そして、緊張した体から力を抜いて、地面に向かって深い息を吐き、「天然だけじゃなくてドジっ子スキルもあったんだな」そう苦笑いして呟いた。言ってから“しまった、また機嫌悪くしちまう”と思ったが、既に遅い。恐る恐ると紗更の顔を確かめた。
ステップを踏む。ターンをひとつ、またひとつ。くるりと。風になびくドレス。舞うように後を追うドレープ。全てが自分には夢のような出来事。音楽が意識に染み渡り、足が自然とターンについて行く。『……周りから見るとどんな花が咲いてるんだろう』くるりくるりと共に踏むステップの中で彼が発した言葉。周りには色とりどりの花たちが、艶やかに咲き誇っているのだろう。そんな中で自分が存在する事が、少し不思議に思えた。
そっと、周りに聞こえないくらいの言葉を返す。「ふふっ…わたくしのような、トウの立った花でも…賑わいの役に立てているのは貴方様のおかげですわ…?」微笑みながら見つめた彼の顔。ターンを踏むごとに背景が光でにじみ…今このとき…回る世界の中心は、間違いなく彼だった。
差し出したケーキを、フィーナさんが受け取ってくれる。「ふふっ♪どうもありがとうです〜♪」「はい♪ではお返しですよ♪どうぞです〜(^^)」食べ終わったフィーナさんが、ケーキを差し出してくれる。優しい笑顔にほわんとした気持ちになり、そっと受け取る。「えへへ、ありがとう」ぱくと一口食べ、フィーナさんに笑いかける。「ふふ〜おいしい〜」ふと、場内にながれる曲に少し寂しいような気持ちになる。「そっか…もうすぐ、終わっちゃうんだ」夢のように楽しい時間も終わりが近づいている…。少し寂しい気持ちになりながら、最後まで楽しもうとケーキを頬張る。
「今ある…"当たり前"を護りましょう、大切な人達が微笑んでくれる当たり前を…私はその当たり前を一度失ってますから…それを護るのが…私達…戦う者の役目ですから」ライフィールさんの真剣な表情と声。彼の横顔を見つめながら、真剣な顔で相槌を打つ。「まぁ、湿っぽい話はこれまでにしましょうか!早くしないと、食いっぱぐれちゃうかもしれないですからね」そういって微笑み、彼は先立ってケーキに向かった。「あ!抜け駆けはずるいです!」そういって小走りに並ぶ。「頑張りましょうね。お互い」小さく呟いて、何事もなかったかのようにケーキに目を輝かせて皿に取り始めた。
「な、NAぁでィィの?」「うむ、お主と踊りたいのじゃ」少女の質問に笑って答える。そして続く少女の言葉を聞いて、優しく笑い掛ける。「ありがとの」内心、はにかんだ少女の様子を微笑ましく思いながら。そして踊る姿勢を整える。(彼女にとっても最後の踊りじゃ… しっかり踊らねばの!)心の中で奮起する。その意気込みが左右に揺れる尻尾に現れている事は本人には気付いていない。「では、よろしくの」そう言って曲に合わせて踊り始める。体格差を意識し、少女の体格に合わせた踊りをする。踊る中ケルベロスが口を開く。「やはりお主には踊る姿が似合っておる 木に咲き誇る花のようじゃ」
手近なボトルを取り、タシュンカが嬉しげに云う。『小次郎、これ二人分入っている。オレサマ賢い!ファイト!』「そう、二人分。俺とお前とで空にすんのさ。 それともお前さん…もしや一人で全部飲むつもりか?」しかし何気にこの男も強ぇな。よく喰って良く飲む。うん。此処へ誘ったのは正解だった。ボトルを受け取り封を開け、グラスに注いでいたその時、両手一杯に甘味を持ったキルエが帰ってきた。お前…まさかそれ、全部一人で喰うのか?空恐ろしく思い見ていると、戦利品を全てテーブルへ載せ、満面の笑みを浮かべた。そして傍に居るアンスへ云う。
『私たくさん摘んできちゃったから、これは皆で食べてねv』それからふと思いついた…思い立ったように付け足す。『―そろそろ先に失礼するわね』改まって頭を下げ、踵を返し向かう先は大扉。踏み出す前に今一度振り返り、ぐるりとホールを見渡した。そして”意を決した”と俺には見える足取りで歩き出す。「もう少し居ろよ」とか「イヴとイシアが戻るまで待て」とか。掛ける言葉は幾つもあった。が、あえて諸々の言葉を飲み込み見送る。人並みに消える見慣れた姿。その後ろ姿が見えなくなってから、口の中で小さく呟く。「…気をつけてな」
「頑張りましょうね。お互い」その言葉に頷いて答える自分の隣に並び、目を輝かせながらケーキを取り始めるレイナード殿女性陣に目をやってみると既に3個目を食べ始めているようだった「食べるの早いですねぇ」小さく呟いて、ケーキの乗ってるテーブルへ視線をやるやはりこういう時は、先ずはシンプルな物から食べるとしよう少し周りより一回り程ではないが、イチゴの大きなショートケーキを皿に取る「では、頂くとしますか…」場内の曲が寂しさを感じさせる物に変わる女性陣の方へ歩いて行き、二人に話しかける「もうすぐ終わりですね…ケーキの方はまだ食べますか?」そう言ってケーキを一口食べました
えーっと。入門書の挿絵で見た通りにすれば良いのですよね。後は、そう。ダンス用語集で学んだ事も思い出して、先ずはホールド。良し、出来ました。此処からステップ、ステップ、ター・・・ん?いけません。自分の世界に入っていました。質問は何でしたっけ。「ダンスの経験、ですか? 本の知識のみです。相手が居て踊るのは、此れが初めてですよ。」彼の言葉を聞き逃さなかった事に安堵しつつ、答えを返す。ただ、その知識も踊る為に覚えた物ではなく。自分で実践するとなると手間取るものですね。結構必死です。
「…成る程。だが初めての割には、上手いな」余裕があるか否かと言われれば…必死、いや随分と集中していそうに見える分あるわけではなさそうだが。とは言え、此方も余裕綽々というわけでもない。動きを合わせ、周りにぶつからないように気を配ると途端無口になる。とは言え会話をしながら踊るものなのか、と言われたら。さてどうなのかと首を捻るところではあるが。「ペースはこのままで大丈夫かい?厳しいならばゆっくりとでも」これも今更だろうかと考えながら。どうにも、先程から順序立てが悪いような気がした。
取りあえず次の料理に行くのはこのチキンを食べてからと、帝蓮とヒューストのやり取りを横目に見ながら骨を残し綺麗にチキンを食べた。『ならコレとかコレとか食っとけ、どうせなら会場中の食いもん制覇しようぜ』丁度チキンを食べ終えた後、ヒューから料理を乗せた皿を渡される。見れば普段では食べる機会がない豪華で手の込んだ料理ばかりで、思わず口元が緩む。
『二人とも…アルコールはいける口なのか?何か頼むといい。』そう言うと、帝蓮は近くにいた給仕を手招きし此方へ呼んでくれた。酒は好きだ、特にカクテルは。好みのカクテルを見つけ、迷わずそのグラスを手に取りながら二人に視線を遣れば・・・「じゃあ、ストロベリー・ビアを貰お・・・って、二人はケーキばかりか;」ケーキばかり食べる二人に少し驚いた、様な呆れたような・・・(笑
外から見ていた世界とは全く違って見える世界。何もかもがキラキラと光っているようで…不似合いかな、と苦笑い。「あの、お父さん…オレ踊った事無いの…」「大丈夫、俺に任せておけ」実は自分もこういう場に誘われる事は無く、手馴れている訳ではなかった。それでもリードを勤めるのは男役の役割。いや、双方男なのだけれど。良い年をしたオヤジがリードされるのも見っとも無い。見よう見まねだけれど、自然と脚が動く。重ねた手も自然と此方に。身の流されるままに、逆らわず。その世界に身を委ね、彼を誘う。
しまった、聞かれてたのか。「ふふっ…わたくしのような、トウの立った花でも…賑わいの役に立てているのは貴方様のおかげですわ…?」微笑む彼女の声が聞こえてきた。『俺の方こそ、少しでも役立てたなら嬉しいですよ』今度はちゃんと聞こえるように話し掛ける。貴女と踊れて楽しいし、嬉しい。と、もう一言。…音楽に混じって掻き消されたが。咲き誇る花々の中に溶ける。歓談する人々の目にはどう映っているんだろうな。あぁ、もうすぐ曲が終わってしまう。何故だろう、始まる前は緊張と不安が心にあったというのに。今は踊り続けたいと願っている。この夜が続けばいいのに。
ふわりと優しい手でNAぁの手を包み込んでくれて・・NAぁも笑顔がこぼれる。。演奏も終わりに向けて熱がこもっている様子で。。これがホントに最後の曲なんだ、と寂しい思ぃがめぐる。。チラリとヴィレスさんの体の後ろに見える尻尾が目について・・(揺れるしっぽかわぃぃなぁーっっ)不意にそんなことを思いつつ笑顔で彼を見上げると、体を小さなNAぁに合わせて踊ってくれているのがわかった。。
『やはりお主には踊る姿が似合っておる 木に咲き誇る花のようじゃ』体を音に合わせて揺らしながらその言葉にビックリしてしまって。「NAぁこの舞踏会がダンスデビューだったんだけどっっ NAぁ楽しめてるのゎここに集まってるみんな・・それにヴィレスさんのおかげだょっお花が咲けるのも、土やお水や太陽のおかげ・・ヴィレスさんゎそんな風だね」太陽の香りがするっと言って片手を離すと、クルリと回ってみせた。
問われ、再び見上げる。身長差のおかげで、見詰め合いながらと行けないのが寂しい所。でも足以外にも意識を向けていたら、私間違いなくとちりますもの。「私はこのままでも平気です、が。プロシオンさんは?」正直に答えて問い返してみましたが、はて。気のせいでしょうか。何だか浮かない顔をされているような・・・?「そういえば、技術よりも大切な事が有ると仰っていましたね。 その答え、自分で見付けられたら良かったのですが。」お手本を追うのに夢中で、教科書通りに過ぎたかもしれない。少しだけ後悔したけれど――。
「ああ、勿論。貴女に恥を掻かせる訳にはいかないし、俺も貴女の前で恥を掻くわけにはいかないしね。」魅力的な彼女に対するプライドと見栄…、余計な事を考えていると気が散って失敗するだろうか…。ここまで来て失敗するわけには行かない。気を引き締めないと。曲も終わりに差し掛かっていた。楽しい時間はそう続かないものだなと寂しさを感じつつ、彼女と二人、そっと最後の時を待つ。
ステップの方に気を取られて不機嫌そうに見えたらしい。心持ち顔を上げて問い返す。「リュオラが上手いんでしょう。本当に初めてですか?」傭兵家業をしているだけあって流石に勘が良いようで、最初に踏まれたのを除けば足が触れさえしてしない。酔っていなければ自分より余程上手いだろう。初めよりは慣れたステップを踏みながら音楽に耳を傾けてみれば、既に終わりが近いらしい。「そろそろ御終いみたいですね。」何だか勿体無いような気がして、手をぎゅっと握り返した。
技術よりも大切な事。そうだ、それをあの時コルナ嬢に自分は言った。それは――見つけたその答えに、はっとなる。「…ああ、其方が大丈夫ならば俺はこのままで問題ないよ」忘れていたとは、我ながら情けない。「ありがとう、シェキル嬢。その大切な事を、自分で言いながら忘れていたが…思い出したよ」笑みを浮かべる。迷いは、柵は、ここに消えた。「確かに自分で見つけられれば一番だが…今は教えよう、その答えを。曲に合わなくてもいい、手本通り踊れなくとも良いんだ。何よりも、今こうして踊れることを――」残された時間は後もう僅かだろう。せめて今からでも「楽しもう」それが、答え。
「ふふ、フォローお願いしますよ」これを はまったと言うのだろうか 楽しくてつい多めに回っている気がするそろそろ止めようと思い 再びロア殿と組む…所までは良かった「ふふ、ただいまロアさん…あ、あれ?」回転を止め 普通のステップを踏もうと足を出した瞬間 辺りがぐにゃりと曲がる正確に言うと…目が回った「ロ、ロア殿 後、宜しく」そう言い残し 自身は後ろへと仰け反って行った
私が差し出したケーキをエルさんは笑顔で受け取ってくれました♪「ふふ〜おいしい〜」そう言って笑うエルさんは本当に可愛いですね♪そして、ライさんやレイさんもいつの間にか加わって楽しいケーキ争奪戦になってきましたその時、曲が少し寂しげなものに変わりましたそろそろ宴にも終わりが近づいてきたようです「そっか…もうすぐ、終わっちゃうんだ」エルさんもちょっとだけ寂しげな表情になっていますね
「もうすぐ終わりですね…ケーキの方はまだ食べますか?」そう話しかけてきたライさんに私は・・・「そうですね♪普段食べられない高級ものですからね折角ですし、もう少し味わいませんか?はい♪ライさんもどうぞです〜♪」私は、ちょっと悪戯風に、フォークで刺したケーキをライさんの口元に、ぽふりと押し込みました・・・♪
三曲目もそろそろ終わる頃合再び壇上に男性が上がると一礼し、言葉を紡ぐ『皆様、曲目が終わらぬ内ではありますが、先だって御連絡致しました【印象に残ったダンスを披露したペア】を投票する投票会場に関しての説明をさせて頂きます投票場所は会場内の一角あちらへと御用意致しました記入用紙はウェイターが皆様へ御配りさせて頂いておりますので、お時間の許す方は、どうぞ投票を御願い致しますそれでは、閉会式まで暫し御歓談をお楽しみ下さい』男が示した先には、確かに投票場所がある幾つかの衝立付きのテーブルと投票箱、筆記具の類が用意されていた投票会場http://waltzrondo.blog90.fc2.com/
『――最後までお楽しみ頂ければ幸いで御座います』漏れ聞こえた主催側の声は 残った時間がわずかな事を告げていた己が亡くした友に見立て語りかけていた月に別れを告げグラスに残った酒を呑み干す腰に巻いたショールを羽織りなおし 屋内へ己が氷花のテーブルへと戻る道すがら甘味を探しに行っていた友人が大扉へと向かう姿を見とめる凛とした姿を見れば付き合いの深さゆえにわかることも有る「・・・・・御身が行く道に祝福を・・・ 恨み言はいずれ会った時に言わせて貰う・・・ 我もいつかいくゆえ そのときに な」ぽそりと影ながらに魔族の祝福を贈り 友たちの元へと戻る
あきらちゃんはそう言って綺麗な靴を見せてくれた。――足、痛いのかなぁ…大丈夫なのかな?――他人事ながらものすごく心配になってしまう。私だったら絶対踵の高い靴でダンス踊れないだろうな…「さっき少しだけ食べたんだけど、またおなかすいちゃった。うん、ごはん食べようねっ」「ありがとう!やっぱりお食事って誰かと一緒の方が美味しいよね。では、いただきま〜す!」お食事の前のお祈りをしてからフォークを口に運ぶ。――美味しーい!遅れちゃったけどやっぱり来て良かった!――
獣達と共に生きる自分がこんな素敵な場所で素敵な方とダンスを踊っている。信じられないような、まるで一夜の夢物語。重ねられた手の温かさがそれは夢ではない事を告げている。私を見てくれているその瞳が、夢ではないと確かに。曲は最後の盛り上がりをみせ、音は次第に収束していく。終わりへと向かう為に。「楽しい時間ほど、あっという間に過ぎてしまいます。今日この日、この時間を貴女と共に在れた事に感謝を」締めはしっかり決めましょうと微笑みかける。足先に力を入れて。最後のクイックターン。
ポーズを決めて、曲が終わる。初めてのダンスにしては、上手く踊れたと思う。周りから見たら、グダグダかも知れないけど…「お相手を有難う、カティアさん。拙い(つたない)歩みに合わせて頂いて…」「こちらこそ、ありがとう。色々と足手まといになっちゃって、ごめんなさいね」一礼して、離れていくアレスさん…ちょっと足元が覚束ないような感じだ。私は、アレスさんのそばに駆け寄って声を掛けた。「ほら、ふらふらして危ないわよ。肩を貸してあげるから」
終ってしまう。 ターンを数えていけば、其れは終わりに近づく事。終りから5つ目のターン、4つ目の、3つ目の…そして「終ってしまうのね…」 残念、と彼にまた小さく微笑む。 終ってしまうのが惜しいような、けれど何時かは夢から覚めなければならないと言う気持ちも混ざり合って――― 不思議にブレンドされた感情のまま、彼に寄り添った。 心臓の音がとても近くに響く。「君で良かった…」 紅い顔で呟く彼を見上げて、「ふふ、誘って、良かったって思ってくれている?」 ――― 曲は終ろうとも、もう少しだけ、この余韻を。
フィーナ殿が悪戯っぽく、口の中にぽふりとケーキを押し込んでくる…押し込まれたケーキをそのまま平らげて、苦笑い「フィーナさん…そんな悪戯しないで下さいよ…そんなことする人には…こうですよ?」自分のお皿のショートケーキのイチゴをフォークで刺しそのイチゴを、フィーナ殿の口の中にぽふりと押し込む勿論、悪戯みたいな物なので無理矢理ではないのだが…「どうですか〜?選んだ中で少し大きなイチゴですから…ちょっと食べにくいかもしれないですよ〜?」悪戯っぽい笑顔を浮かべてフィーナ殿の反応を待ちます
(ワシが…風…)太陽の香りがすると言って、少女は片手を離し、回った。ケルベロスもその動きに合わせて離れた片手を広げる。「…それも…良いな…」この状態でフィニッシュでも構わないと思ったが、自然と少女とを繋ぐもう一方の手が彼女を引き寄せてしまう。そして引き寄せた少女を抱き抱えるような形でフィニッシュをしてしまった。「風となってお主達の礎となろう そして輝ける世界へ誘おうぞ」何故か自然とその言葉が口から出ていた。少しの間が経ち、ケルベロスが照れた。「す、すまぬ…つい身体が…」引き寄せた事を気にして、思わず狼狽えてしまった。
彼が回転を終え、再び手を組みなおす……が、重心がぐらつくのに気がつくもしかして―――?あれ?と不思議がる、彼………これは、目を回したな…数刻ほど前に同じような目にあった故、分かる後ろに倒れそうになるのだ「…大丈夫、だ」そう笑顔で呟くと彼の背中へ手を回して、支えフィニッシュを決める……踊りは大丈夫なのだが彼自身は大丈夫…だろう、か?「綾瀬殿…? ふふ、やはり目を回すだろう? 大丈夫…か?」心配そうに、顔を覗き込んだ
曲ももうすぐ終わりを迎える静かに待つのもいいけれど、このまま終わってしまうのは少し寂しいなと思いながら名案のように浮かんだあの時の光景を思い出す「折角の最後のダンスですし、もっと思い出に残るような踊りにしたいですね。…ですから、ちゃんと受け止めてくださいね?」少々悪戯っぽく微笑みながら言うと、何がと聞かれる前に彼と繋いだ手を頼りにもう一度ターン1曲目の時を思い出しながら、一回転ではなく半回転で止めるようにして彼に背中を預けるように倒れ込むリク様なら綺麗に支えてくれるでしょうとそんな気持ちと共に
――おや?表情が変わりましたね。続く言葉を、じっと見上げたまま待つ。本当に惜しいですね。もう少し早く気付いていれば。いえ。私が早く心を決めていれば・・・でしょうか。そうして、一夜限りの私を演じるのも愉しかったかもしれません。『楽しもう』彼の言葉に、にこりと微笑んで。するりと手を外す。「えぇ。でも、残念ながらそれは叶わないようです。」悔やんでも時間は留まってくれない。正面に彼を見据えたまま、トントンっと数歩下がり。今日はありがとう、と付け加えた。
「貴女が共に居てくれた事に感謝を」心からの言葉と微笑みを返して、最後のターンを。ふわりとドレスの裾が翻り、動きと共に止まる。長くも短くも感じた一夜の夢物語…その閉幕を告げるかのように。瞳を閉じて、ほぅと息を付く。再び明けた目に映る姿は、温かさは変わらず其処にあった。「心に残る、素敵な夜をありがとう」両裾を摘んで彼女に礼をする。未だ、どこか夢心地なまま。心に刻まれた、一夜の余韻に浸って。
曲が終わりに差し掛かり、受け止めてくださいねと微笑む彼女がくるりと半回転し、こちらに倒れてくる。「お、っと…っ」少し驚きながら腕で彼女の背を支えるように受け止める。支えた腕をゆっくり落とし無理の無い程に身体を反らせる形へと。…驚いた。いきなりのフィニッシュよりもふと見下ろした彼女が余りにも綺麗で。つい、見とれてしまいそうになる。そこで曲が止んだ。抱き寄せるようにゆっくりと前へ起す。「…素晴らしい一時を、有難う。」少し下がり笑顔で一礼を。
少し休んでいたら、足の痛みも消えて…うん、大丈夫、ちゃんと歩けそう。料理を取りにテーブルのほうに向かう。どれも美味しそうで、迷うなぁ。どれも味わってみたいし、ということでお皿には少量ずついろんなものを取り分けてみた。「いただきまーす…」アズちゃんも美味しそうにご飯をほおばっている。ぼくも負けずに食べ始めた。ヤッパリ、美味しいっ「ごはん、おいしいねっ、ほっぺた落っこちそうダヨ」口をもぐもぐしながら、思わず感嘆の声を上げてしまう。本当は、はしたないんだけどねぇ。
マーシェさんの顔が赤くなる。・・・かわいい♪紳士様にさらわれちゃうかもってくらい・・・かぁ、えへへ。・・・鴉天狗の頬も少し赤くなった。「うん、踊るの楽しかったー!私もマーシェさんの踊り見たよ、マーシェさんも踊るのすっごく上手だね!」彼女のそれは貴族仕込みの本当のダンスだなんて知らないから、勝手なことを言っている。「・・・あ、もうすぐ終わるのかぁ」豪奢な会場、きらきらした踊る人たち、それを見る人たち・・・料理、お酒・・・。・・・まだ食べ足りない。「マーシェさん、踊りも綺麗だけどごはんも偉いよっ」あれとあれがおいしかったよ、などと言いながら料理を取り始めた。
ダンス場の一角で手を広げ舞う2人。くるっと回った後ヴィレスさんに引き寄せられて・・ターンの勢いのままはしっと彼の体に抱きつく感じになってしまった。。『風となってお主達の礎となろう そして輝ける世界へ誘おうぞ』その言葉にまたキューンとなって・・「もぅこれ以上なぃってくらぃ、輝いて見えてるょーっ」ヴィレスさんに抱き寄せられたままフィニッシュゎとてもしっかり決まって、謝る彼に笑いかける。。「ぅぅんっ こんなの初めてでっ!すっごく楽しかったのー!」そっと手をとったまま離れると裾を持ち上げありがとぅっとお辞儀をした。もぅ2度と繰り返せなぃこの時がすごく、すごく幸せ。。
曲調がおわりへと近づいてゆく。あと何回ターンをしたら、この夢のような時間は終ってしまうのだろう。「残念…」ついついこぼれた一言。この時間が美しすぎて、この時間が楽しすぎて…現実に戻るのが恐ろしい気すらする。甘さを知らなければ飢えることも無いが、蜜の味を知ってしまったら…と。くるり。そんな悩みを吹き飛ばすかのようにまたひとつターン。曲調が穏やかに、終焉を迎えふわりと最後の風邪を孕み、ドレスの裾が舞い上がる。間を空けず離れるであろう指先が、ほんの少しだけ寂しかった。
「えぇ。でも、残念ながらそれは叶わないようです。」にこりと微笑んだ彼女はそう言って、手を外し俺から離れる。今日はありがとうその言葉に、曲が終わりを告げるのを知った。(そうか、終わりか――)静かに暫し目を閉じる。夢の時間は、もうすぐそこから醒めようとしている。ならば、気持ち良く醒めるように。だが、決して忘れぬように。「此方こそ、ありがとう。束の間だったが、楽しかったよ」そう言って、微笑んだ
「ふふー仲良しさんなの」仲良さそうに、お互いにケーキを食べあうフィーナさんとライフィールさんを微笑ましく見つめ、ふと視界の隅に見知った顔を見つける。夜会服に身を包み、ワインを片手に歩いている男性。ケーキを片手に、話かける。「…翡翆さん?こんばんはー」ちょこんと軽くお辞儀し、声をかけた。
…肩を貸してあげるわよ…と…先程の、言葉といい………うーん…それでは流石に情けないから丁寧にお断りを…「此方こそ、振り回してしまってすまなかった…。ダンスに誘ってくれたの嬉しかった……まるで……」亡き姉と踊っていたみたいに…の言葉は飲み込んで。少し身をかがめ周りに聞こえないように手を添えて、小さく耳打ちする…「…ダンスは失敗したが、………の方はね、ふふ…成功したのだよ…?」薄笑いを浮かべ…覚束ない足取りだがカティアさんと酒でも一緒にどうかと、肩をすくめてみる。何か果物を口にしとくのも、手かな…食べ物を持ってきても構わないが…何だか、大変な混み具合にげんなりする……
──最後のターン…此の侭、時が止まったならば…でも、何時までも夢の中には居られない儚いからこそ、…美しい夢そして、また美しく咲く彼女に見惚れていた…寄り添う彼女の背に腕を回す何時も以上に跳ねている心臓ダンスだけが原因じゃないのは自分でも良く解っていて「ふふ、誘って、良かったって思ってくれている?」見上げる彼女に「勿論…俺のパートナーは……」微笑み、それ以上の言葉は彼女にだけ囁く一緒に過ごす様になってから随分経つというのに俺の心は今も…───のまま…「素晴らしい夜を有難う、リノ」目醒めの時でも、あれは決して唯の夢ではないから…ずっと忘れない
押し込んだケーキを苦笑いしながらたいらげたライさんは「フィーナさん…そんな悪戯しないで下さいよ…そんなことする人には…こうですよ?」(ぽふっ♪)そう言うと逆襲のショートケーキが口の中に押し込まれます「どうですか〜?選んだ中で少し大きなイチゴですから…ちょっと食べにくいかもしれないですよ〜?」
してやったり風の笑顔のライさん私の方は大きさにちょっと苦戦しつつも何とかケーキを平らげますそして私は傍にいた給仕さんより紅茶を受け取り口の中を落ち着かせました「ふぅ・・・とても美味しかったですよ♪どうもありがとうでした(^^)はい♪ライさんも紅茶をどうぞです♪」私は受け取った紅茶の1つをライさんへと差し出しました
自分でも、早く区切りを付けてしまったように思う。悪い魔法に掛からない内にと。――今より名残惜しくなるのはご免ですからね。それは本心。私が私である為に、決して口にしてはならない台詞。だから。その笑顔にどきっとしたのも内緒です。「私もです。 ・・・ふぅ。足を踏まなくて良かった。」ひと息吐いて。気持ちを切り替える。
さて。別れの場面。このような時、昔仕えていた少女は如何振舞っていましたかね。ちょい、と両裾を持つ。そうそう。こんな感じです。遠い記憶を探り、その動作を真似て一礼する。「それじゃあ、私はこの辺りでお暇します。 早く着替えたいですからね。」ふふ、と気恥ずかしそうに笑って。人気の無い方を見遣り、足早にそちらへと向かった。
楽の音は高らかに、優しく美しく‥そして緩やかに、夢の尾を引いて響き‥止まった。最後のターンを決めて、道化はセラス嬢に深々と礼をした。「‥踊って戴いて有難う‥楽しかったよ」くしゃりと微笑う。今までとどこか違う笑み。何か、心に思うことがあるのだろうか。心情の読めない遠い瞳で道化は笑んだ。「明日になればこの夢の魔法は解けて、泡沫のように消えるんだろう‥淋しいね」ぐるりホールを見渡す。「‥また何処かでお会いしたなら、気兼ねなく声をかけておくれ。家へ来てくれても勿論歓迎だけどね」「さぁ‥そろそろ、うちの精霊を連れ帰らないと‥会場中の料理を喰い散らかしてるだろうから」
先ほどの失言もお咎めがなく、ほっとした。そのせいか、調子も取り戻し、軽やかなステップを踏めて行く。紗更もどこか余裕を持って踊れていた。だが、それも残り僅か。もう最初で最後のダンスは終わりに近づいている。そして最後のターン。フュロウはしっかりと紗更の手を握った。「まっ、そんな残念がらなくても、またいつでも踊ってやるよ」もっとも、こんな立派な所で踊れる事なんて滅多にないであろうが。そうして曲も終わり、ダンスも終わりとなった。その終わりの時、フュロウは子供のような笑みをしていた。
シャンパンを飲み干し、給仕に空きグラスを渡す。「ストレートのアールグレイを持って来て貰えますか?ホットで。」給仕に注文をだし、皿にケーキを取る。苺のミルフィーユとレアチーズケーキ。モンブランやシュークリームなどもあったが、まずは2種類、一番好きなケーキを楽しむことにする。「ん〜、美味しいv」一口食べて思わず、うなり。と、目の端に食べさせ合いをするフィーナさんとライフィールさんが映った。
「本当に仲がいいですね。お二人は・・・」見ていて思わず笑みがこぼれる。クスクスと笑いながら、食べさせ合いっこをして、紅茶をすする二人に声をかけた。「…翡翆さん?こんばんはー」背後で、妹の声。どうやら知り合いかお友達がいたようだ。(そういえば、僕のお友達ってあまり見かけませんね。戦場で合った人ならちらほらいるんですけど・・・)ふとそんなことを考え、思わず苦笑いが浮かんだ。
璃斗さんと一緒に料理を取りながら、彼女がダンスを褒めてくれたことを思い出す。…ああ…そうだよな。一人で苦笑する。確かに、舞踏会に出た経験は、他の人よりちょっと多いだろうから。「あ、このモンブラン美味しい。璃斗さん、栗は大丈夫?食べてみて、すっごく美味しいよ」にっこり笑いながら、ケーキをさしたフォークを璃斗さんの口に運ぶ。…できることなら。「…璃斗さんとも踊りたかったな」つい本音が、ポロリと零れた。
初めてですか?と聞いてきた顔から、眉間のしわが取れてた。どうやらまだ踏んでないらしい。いや踏んだのかもしれないけど。「初めて…ではないかな、国内でも一曲練習してたし。黒墨だって、全然足踏まないじゃないか」二人で小さく笑い合ってステップを続けてると、曲調がフィニッシュへ向けて盛り上がって来たところで、黒墨がぎゅっと手を握ってきた。冷たい手。体温のない手。でも何より大事な手。だから心を込めて握り返す。「舞踏会終わったら、家に帰って酔い覚ましのコーヒーでもいれようか」曲が終わっても、舞踏会が終わっても、ずっと一緒だって、言外に込めて。
ワインを手にしたまま、フロアに魅入る。舞踏会の音楽や、ダンスを眺める事は好きだ。とても綺麗で苦手な人混みも忘れられる。「…翡翆さん?こんばんはー」そんな時、音楽と歓談の声の中から聞き馴染んだ声がした。視線を下げて周囲を見回すと、見慣れた少女が見慣れないドレスに身を包んで近くにいた。「おや…こんばんは、エルフィーリアさん。お会い出来ましたね」ちょこんとお辞儀をしてくれた彼女の片手にケーキを認め、小さく笑んでお辞儀を返す。行き会えたら良いねと話してはいたものの、この人混みから探し出す自信が無くて諦めていたのだ。見付けてもらえ、そっと安堵の息を漏らした。
「ふぅ・・・とても美味しかったですよ♪どうもありがとうでしたはい♪ライさんも紅茶をどうぞです♪」フィーナ殿からの紅茶を受け取り、一口飲む甘味が引いて、口の中が落ち着く「ありがとう、フィーナさん…まさか悪戯されるとは思いませんでしたよちょっとビックリしちゃいました…私も悪戯しましたけどね」そう言って笑顔で話しかけるフィーナ殿と話していると、レイナード殿がクスクスと笑って話しかけて来る「本当に仲がいいですね。お二人は・・・」その言葉に照れ笑いを浮かべて頭を掻く「大切な友人ですからね…ね?フィーナさん」そう言って、また皿の上にチーズケーキを乗せて一口食べました
「はは、少々やりすぎましたね」苦笑しながらロア殿を見上げる「あ、もう大丈夫ですので…」そう言い体を起こす正直な所まだ目は回っているが 近くに綺麗な顔があれば女性でなくとも顔が赤くなる様だ「ふふ、何はともあれお相手ありがとうございます ロアさん」スカートの裾を摘みお辞儀をする
「ああ…またね」綺麗に一礼し、足早に去る彼女にそう声をかけ見送る。長いようで短かった、夢の時間ももう暫くで終わりを告げる。最初は着られていたような礼服も、今は違和感の欠片すら残ってはいなかった。「―喉が、渇いたな。何か飲物でも貰うとしよう」何時までも此処にいるわけにもいかないしな、とダンスフロアを離れ給仕の持つ飲物を探しに歩き出した。
曲が終わるその余韻に浸りながら彼の手を借りて起きる『…素晴らしい一時を、有難う。』そう言って一礼をした彼に習うようにこちらもドレスの裾を軽く持ち一礼「私こそ、素敵な一時を有難う御座いました。リク様と出会えた今宵の奇跡に、感謝いたします。」終わってみると急に気恥ずかしくなってしまったけれど、彼の笑顔に自然と微笑むあと少しという寂しさを感じながら「もうすぐ…終わってしまいますね。リク様は、どうしますか?私はもう少しこの雰囲気を楽しんでいこうかと思いますけれど。」もしよろしければ。と付け加え彼を見るあと残り少ない時間を少しでも楽しむ為に
「あ、栗好きー」あーん、と口を開け遠慮なく食べさせてもらう。・・・滑らかなマロンクリームが。「おいしいーv」「・・・璃斗さんとも踊りたかったな」モンブランを飲み込みつつ目をぱちくり。マーシェさんのさっきのダンスを思い出す。・・・一緒に踊ったら、きっと楽しかっただろうな。「次舞踏会があったら、そのときは一緒に踊ろ、マーシェさん。それまでに、踊り方もちょっと勉強しようかな」あ、そしたらヴィレスさんとも、リードしてもらわないで踊れるかな?にこにこ笑って言いつつも、料理は食べ続けていたりする。
大きく口を開けてパスタを頬張っていると、あきらちゃんも数種類のお料理をお皿に取り分けて食べ始めていた。――あっちのお料理も美味しそう。私も色んなお料理少しづつ取った方が良かったかな?…まあ、いいや。お腹空いてるしこれ食べ終わったら次のお料理食べようっと――「ごはん、おいしいねっ、ほっぺた落っこちそうダヨ」「うん、やっぱり一流のコックさんの作ったお料理ってすごく美味しいね」美しい音楽に、優美なダンス。それに美味しいお料理。毎日の生活からは想像も出来ない夢のような世界。だけどもうすぐ終わってしまう。窓から夜空を眺めながら、ちょっとだけ悲しい気持ちになった。
「ワシも楽しかったのじゃよ、ありがとの」お辞儀に対してケルベロスは頭を下げた。彼なりのお辞儀のようだ。「お主と踊れた事、忘れぬの」そう言って微笑みかける。踊りの場から離れようとしたその時、急に疲れを感じた。「さすがに歳には勝てぬな…」苦笑いをして少女に話し掛ける。「ワシはそろそろ着替えて帰ろうかの… では、今宵はありがとじゃ」そう言って、ケルベロスは少しふらつきながら更衣室へ消えていった。
「おや…こんばんは、エルフィーリアさん。お会い出来ましたね」夜会服に身を包んだ男性が、笑顔でお辞儀を返す。「翡翆さんに、会えてよかったの」無事会えてよかったと、安心したように笑う。ふと、思い立ったように新しい皿に小さく切られた肉を取る。「甘いのよりはこっちのがいいかなぁって。はい、翡翆さん」片手には相変わらずケーキを持ち、にこにこと嬉しそうに笑い、男性にお皿を差し出した。
「本当に仲がいいですね。お二人は・・・」兄の声を背中に受け、フィーナさんとライフィールさんの、仲良さそうな姿に笑みをこぼし「うん、本当に仲良しさんなの」思わず呟いていた。「あ、お友達の翡翆さんです」三人に男性を紹介し、男性にも紹介をする。「翡翆さん。お兄ちゃんとフィーナさんとライフィールさんです。お友達なの」紹介し、嬉しそうに笑い、ケーキを頬張った。
この楽しい時も後少しで終る。「あぁ、ぜひとも…」このまま終ってしまうのは、余りにも寂しい。せめて最後までこの一時を…。「出来ればもう少し、貴女と時間を共有したい。」まるで楽しい夢から覚めるように、一つ間違えると全てが消えて無くなってしまいそうで。じっと彼女の瞳を捕らえたまま、丁寧に言葉を紡いで行く。「そうだ…折角ですしバルコニーへ出てみましょう、今宵は一段と綺麗な月が見えるに違いない。」それと少し、冷たい空気にも当りたくなった。彼女の手を取り、いかがでしょうか?と優しく声を掛ける。
「…ダンスは失敗したが、………の方はね、ふふ…成功したのだよ…?」途中、よく聞こえなかったが、何かが上手くいったらしい。それは良かったことなんだろうか?その疑問を素直に肯定できない理由は分かっていた。「カティアさんと酒でも一緒にどうか」「ええ、ご一緒させてもらうわ」パーティーももうすぐ終わりだからだろうか。いくつか椅子が用意されているので、アレスさんと一緒に向かい合わせに椅子に座った。途中で近くを通った給仕の男の人にお酒とフルーツの盛り合わせを持ってきてくれるようにお願いした。「パーティーも終わりだけど、アレスさんは楽しめたかしら?」
視界を過ぎる会場の景色とその中心に居る相手の顔。出来る限り視界に焼き付けながらフィニッシュのターンを終える。そして一歩後へ退きつつ、軽く会釈。踊っている最中は気付かなかったが、案外緊張していたらしい。肩の力が抜けて少しばかり溜息が出てしまった。「そうしましょう。もう呑んじゃ駄目ですよ?」言いながら歩み寄って手を取り直す。「・・・しかしまあ、料理は食べてないので。もう少しだけ。」
奏でられる音楽が止まり、ステップの響きが消える。 替わって、場を支配するはゆるやかな会話の声。……頃合だな。 乾いた音の連続。掌と掌を打ち付ける――拍手。入り口近くの扉の脇。人目に付かない目立たない場所。「いや、良いものを魅せて頂いた。……壁の花などというが、我らが花だというなら貴殿らは正に華。如何にも、この世の典雅の象徴よ」 背を預けていた壁から身を離す。 舞踏が終わったホールは広い。その真ん中を、壇上に向けてゆっくり歩く。「故に。引き立て役の花としては、最も雅な華に添えたいものがある」
懐には二つの金属塊。確かな存在感、鈍く輝く機械仕掛けの道具。それを、主催の男性に投げ渡す。「これは今日この日を記す物。鈍い輝きは華をさらに引き立てるだろう。これを、選ばれし華へ!」 シャンデリアの光を反射して煌く二つの懐中時計。これから選ばれる、二つの華。 私はその選別には参加しない。 二人に絞ることなど、私に出来るはずもない。引き立て役は、引き立てた後に姿を消す。それこそがあるべき道。 そして私は会場を後にする。今宵の飲み物は、きっとこの乾いた喉を潤してくれるだろう。 華は、生を豊かにするものだからだ。
ライさんは紅茶を受け取り飲みながら話し出しますやはりいきなりぽふりとやられたのはちょっと驚きだったみたいですね・・・♪そのやり取りをみたレイさんが思わず呟きます「本当に仲がいいですね。お二人は・・・」ライさんはその言葉にケーキを食べながら答えます「大切な友人ですからね…ね?フィーナさん」照れつつこちらを見るライさんに私も答えました「そうですね♪ライさんは、とても大切なお友達ですよ〜♪ふふっ♪」そして、さらに私は話を続けます「そして、エルさんもそうですし、きょうからレイさんも私の大切なお友達の一人だと思いますよこれからも、よろしくお願いしますね(^^)」
そんな話をしているとエルさんが黒髪の男性とこちらにやってきました「あ、お友達の翡翆さんです」落ち着いた雰囲気の魔族の男性がエルさんより紹介されましたとても大人の雰囲気な方ですね・・・♪「はじめまして♪フィーナと申しますエルさんにはとても親しくさせて貰っています翡翆さんもよろしくお願いしますね♪」私は翡翆さんに向かって、笑顔でお辞儀をしました・・・♪
「大丈夫、オレに任せておけ」父だけを見つめステップを踏む。初めてのダンスは、父の頼もしいリードのお陰で苦にならず脚が動く。こんなに楽しくて…こんなに幸福なら、何故もっと早く勇気を出さなかったのだろう…「お父さん…踊ってくれて有難う…」お礼を言いながら、笑いかける。今までで一番幸せそうな笑みかもしれない…そう思う。時間は瞬く間に過ぎ、曲はラストの音色を奏でた。
ケーキを慌てて口内に掻っ込む姿に、少し申し訳思いながらもギュッと手を握る。『なぁに…礼なぞ言うに及ばず。それより、折角知り合えたのだから共にこの場を楽しむとしよう。』「そうだな、料理も普段は食えないようなもんばっかだし…残り時間も少ないし」言いながら辺りを見回した。会場に入ったときよりは確実に料理も少なくなっていて、さっきまで踊っていた人々も歓談している。実に賑やかな雰囲気だ。
料理を渡せばライの口元が緩み、周りの雰囲気もありつい笑ってしまう。『二人とも…アルコールはいける口なのか?何か頼むといい。』帝蓮さんが給仕を手招きしてくれた。そういえばお酒などここ最近口にしていなかった。何にしようかと見ていると、早々とライが手を伸ばす。『じゃあ、ストロベリー・ビアを貰お・・・って、二人はケーキばかりか;』「良いだろ、好きなんだから…じゃ、俺はこれ」琥珀色のカクテルを手に取った。給仕によれば、ハンターと言うらしい。知らないカクテルだったが、グッとそれを一気に呷った。
笑顔を見せてくれた相手を励ますみたいに、その背中をポンと叩く。「ラストダンスを女の子にリードされたとあっちゃ、さすがに男が廃るからねぇ」曲に合わせてターン。明るく笑って、繋いだ手を引く。「君も見ず知らずの俺によくぞお相手してくれた。 もしも俺が人さらいだったらどうするの」もうすぐ曲が終わってしまう。何とも情けないリードだった、と密かに思う。けれど良い出会いでもあった。(俺には勿体ないくらい、いい娘だった)
「ふふっ、こちらこそ お相手を有難う」…決して上手とは言えぬダンスだっただろう何と言うか申し訳ない気持ちも、あるそれにしても…「顔がやや赤い…が 本当に大丈夫、か?」もしかしてまだ―――ふらふらするのではないだろう、か?「あちらに行って、少し休む…か?」背中を支えて近くの椅子まで歩いて、ゆく慣れぬ服装に靴なのだから、無理してはいけぬ少し水でも飲んで落ち着くと…良いそう小さな声で伝えると近くの給仕から水の入ったグラスを受け取り彼へと渡すふふっ、落ち着いたらその姿で人を驚かすのも面白いかも知れぬよ?
「えぇ。今日はこんなにも素敵な夜ですもの。綺麗じゃないはずがありませんよね。」答え、彼の手をそっと握り返すその手は暖かく、異性の手という事もありダンスとは違いとても緊張してしまう気を緩めると真っ赤になってしまいそうな心を抑えながらバルコニーへと足を進めるけれど足を進めるごとに感じてしまうのはこの夜が終わってしまう事への寂しさ「あの…楽しんで頂けましたか?」バルコニーへと向かいながらつい、確認するように聞くこの一夜が彼にとって少しでも良き思い出になればと思いながら
思わず零してしまったボクの本音に、彼女は次に舞踏会があったら、一緒に踊ろうと答えてくれた。…優しい子だ。とても嬉しい。「ありがとう。そのときはボクが紳士のステップをやるから、璃斗さんは淑女のステップを勉強してきてね」にっこりと微笑む。「でも、やっぱり料理のほうが楽しみかな?」料理をぱくぱく食べ続ける少女を見て笑う。…そこで、一つの考えが浮かぶ。「ね、ちょっとだけダンス教えようか?次璃斗さんと一緒に踊れるように」どう?と眼で問いかけてみる。
青年にリードされターン。上手くはいったようだ。最後の踊りも綺麗に踊る事が出来そう。―もしも俺が人さらいだったらどうするの突然そんな事を言われ目を丸くする。「人攫い、ですか。そうですね…きっと貴方がそうであっても変わらずに接したと思いますよ。貴方はとても優しいですし、人攫いをしても手荒な真似はできないと思いますので。」とにこりと笑う。これが自分なりの答え。特に変に思うことも無くステップを踏んでいく。「…六識さん、最後のダンスに私を選んで下さって本当に有難う。」曲が終りに近付く頃、声をかけてくれた時の事を思い返していたら自然とそんな言葉が出た。
「パーティーはもうすぐ終わりだけど、アレスさんは楽しめたのかしら?」少し、心配そうなカティアさんの顔…おやおや、姉さんらしくないですが?「ふふ…勿論。ダンスはグダグダだったけど…良い思い出話になるだろうし…」カティアさんが頼んでくれた酒とフルーツが運ばれてくる。口当たりの良い白ワイン…軽めで一般的に名の知られた有名な…それを一杯。「カティアさんは、何を飲むのかな?…そういえば、いつか機会があれば、7つの星の冒険話も聞かせてな?」ふふ…面白い話らしいからね…是非とも、と、言葉を重ねて。
最後のターン、そして夢の終わり。円舞曲が終わるとまた緩やかな曲が流れ出す。まだ高揚した気持ちは治まらないけれどドレスの裾を持ち、見よう見まねの淑女の礼をする。「お相手、有難うございました」うまく踊れたかどうか内心どきどき。足を踏まなくてよかったのが一番の幸い。「素敵なダンスもこれで終わり、あとは宴の終わりまでゆっくりと時を過ごしましょう」笑みを浮かべながら手に取ったのは大皿。最後まで食べる気だ。
『顔がやや赤い…が 本当に大丈夫、か?』どうやらバレたらしい体を支えられ休憩所へと向かう「そう…ですね 少し休みますか」水を口に含むとロア殿から面白そうな提案がされる「ふふ、それは面白そうね 手始めに誰を狙いましょうか?」椅子に座ったままターゲットを探す眠っていた悪戯心が目覚めたようだ
…そんな話をしていると、給仕の一人が一通の封筒を差し出してくる……。誰からと聞いたが、喧騒と重なって聞こえなかった。…手紙を受け取り、封筒を開ける。そこには簡単な挨拶が書かれていた。『師匠殿手紙で失礼します。先に帰るかも知れないと思いまして。これから、妻と旅立つ支度をします。これは今夜の御礼です。本当に有難う御座いましたG』…封筒からは指輪と弟子の「風の羽根」が一枚。新婚旅行だろうか?若者は気が早いから。帰ったら婿殿と、からかってやるか。御伽噺の結末は…まぁ、今夜は闇司祭もゆるり休息させてくれ。「二人は死ぬまで、末永く幸せに暮らしました」と語り継ごう
周りの人々の動きがゆっくりと止まっていく。最後の曲が終わったようだ。目の前にいる花が、指先が、ゆっくりと離れていくのがわかった。『とても楽しい時間でしたよ。本当にありがとうございました』そう言って一礼を。自然と笑みが零れてくる。彼女はどうだろう。楽しんでくれただろうか。自分は凄く楽しかった!と。笑顔で答えられるぞ、うん。ワルツの時間は終わり。曲も変わっていく。夢のような夜も時期に終わるのだろう。…少し寂しく感じるな。
友人を見送り 友の集うテーブルへと戻る道すがら残り少なくなった料理をいくつか 皿に盛る「ただいま 肴でない料理を持ってきたが 誰ぞ食べるかね?」テーブルに乗った甘味の数々に慄き 目を逸らす肴にならぬ甘いものは 苦手だ「・・・なぁ これ 持って帰っては駄目だろうか? なんぞ気に入ったゆえ 店長に教えたら作ってくれんかな?」料理をした事が無い魔族には レシピなんぞわかるはずも無く気に入った料理を口へ運ぶだけに留まる
会えてよかったの、安堵したように笑いながらそう言ってくれる少女に微笑んだ。本当にそうだ。会えずにいたらダンスが終わって早々に、増すだろう人混みを避けて立ち去っていたかもしれない。ダンスが終わり、一段と賑わう歓談の声に周囲を見回した。「甘いのよりはこっちのがいいかなぁって。はい、翡翆さん」声に視線を戻す。差し出されていたのは肉が盛られた皿。「えぇ、甘い物よりは…どうもありがとうございます」ワインを飲み干し空いたグラスを下げてもらい、皿を受け取る。いつも自分の食にまで気を遣ってくれる、そんな少女の気持ちが嬉しかった。
少女に連れられ、歓談に花を咲かせていた3人の方に引き合わされる。「翡翆さん。お兄ちゃんとフィーナさんとライフィールさんです。お友達なの」その言葉にようやく合点がいき、頷く。お兄さんと紹介を受けた方は以前彼女の部屋で肖像画を見た事があった。「初めまして、翡翆と申します。今宵皆様にお会いする事ができて嬉しいです。これも何かのご縁、どうぞよろしくお願い致しますね」軽く頭を下げる。視界に映り込んだ己の手、肉が盛られた皿に苦笑した。「すみません、思わず食べ物片手にご挨拶を…」照れ笑いを浮かべ、丁寧に挨拶をしてくれた紫の髪の女性に詫びた。
「えぇ、とても。また一つ、大切な思い出を作る事が出来ました」そう言いながら、先程の出来事に思いを馳せる。不思議と身体がふわふわする――そんな錯覚を覚える。そんな時、どうやら三曲目が終わったらしい。つまり、このひと時もそろそろオシマイだ。「さて、と…夢の様な時間もそろそろ終わりです。せめて夢の心地に、もう少し浸っておりましょう」給仕を呼び止め、ワイングラスを受け取る。宴も酣で、給仕達も中々に忙しそうだ。裏方としてしっかり支えた彼らにも、感謝をしなければ。「ソラン様も、如何ですか?」そう言ってグラスを掲げながら、騎士に微笑んだ。
ケーキを食べていると新たにエルフィーリア殿の友人が現れる翡翠殿と言うようだ…ケーキを一気に食べ、紅茶を飲んで喉の奥へ押し込む危うく詰まりそうになるが、胸を2,3度叩いて落ち着かせる…呼吸も整った所で、自己紹介をする「初めまして、フィーナさんの友人でライフィールと申しますここでお会い出来たのも何かの縁…宜しくお願い致します」
優しい返答に、笑って頷く。「まだ出会って間もないくせに、俺は君がそういう答えを返してくれる娘だと思ってたんだ」俺の目に狂いはなかった、と嘯いた。『…六識さん、最後のダンスに私を選んで下さって本当に有難う。』「シャルール、どういたしまして。 俺の方こそ、いい思い出を有難う」祭りは終わってこそ華というものだが、収束へ向かうメロディはやはり寂しい。「ふふ、これで終わりだ。 このままじゃ、名残惜しくて君を帰せなくなる」最後のターンをして、緩やかに足を止める。「また今度、ゆっくり話せるといい。 …ついでに、」ちょいと失礼。と、相手の手の甲にそっとキスを落とす。
「うん、やっぱり一流のコックさんの作ったお料理ってすごく美味しいね」そういいながら、ふと見せるさびしそうな顔はなにを考えているんだろう。とはいえ、楽しいときは足早に過ぎて行き、夢の時間はもうすぐ終わる。思い浮かべると、少し心寂しくなる…かな?いけないいけない、夢の時間は限りがあるんだから、最後まで楽しまないとっ近くにいた給仕さんから、アルコールの入ってないカクテルを2つ貰う「そういえば、乾杯ってしてないよね?遅くなったけれど、して見ない?」にっこり笑って、一つをアズちゃんに差し出した。
「ん?勿論。こんなに素敵な人と踊れたと言うのに楽しくない筈がない。」何処と無く寂しげに言う彼女を愛おしいと思う。笑って正直に言葉を返えした。そっと手を引き、外へ出るとひんやりとした冷たい空気が体に触れた。暖かすぎる会場内に居たせいか、それが心地よく感じる。そこでふと…、「そうだ、寒くはないかい?」薄着のドレスだと流石に外は寒いだろうか…。とたんに心配になる。
いくつかの料理をつまみながら ホールに咲いた花を眺め旨い酒を堪能した友人たちの楽しげな様子も見たうん 楽しかった「イシアがまだ戻ってこぬが・・・誰ぞ友人にでも会って 話して居るのかな? そろそろ 我は帰るよ 何時もと違う場所で何時もと違う御身らを見ることが出来て とても楽しかった ありがとう では な 会議室で会おう」このテーブルに戻ってくるであろうイシアのために氷の花をそのままに 大扉へと向かい帰宅の徒についた
御歓談中の皆様、失礼致します業務連絡にて場の空気を濁す事、どうかご容赦下さい此方側は少々手狭となって来た為、新たに御用意した会場への移動御願いします御歓談の最中とは思いますが、宜しく御願い致します新しい会場は、此方となります▽【本会場】 舞踏会:会場4http://www.if-kingdom3.com/15-1-4.htm?mid=22121