照りつける真夏の日差しも昼を過ぎて幾分柔らかく、けれど肌を焼く強さは変わらない打ち寄せる波音に混ざって聞こえる笑い声風が届ける潮の香り広い砂浜では海の家の他に屋台が建ち、海を訪れた者の胃を満たしている残暑厳しい9月の砂浜泳ぐにもまだ十分な水温と気温海水浴場の立て看板を見れば海開きは9月末日までとあるそれまでは、残り少ない夏の残り香と共に※時刻経過は御自由にどうぞ
海水浴場です好きなように遊び、楽しみましょう海の家らしきものもあるようです屋台もあり、シャワー室完備のようです遊び道具を忘れた方は、海の家でレンタルしてもいいかもしれません遊び疲れたら屋台でシャワーを浴びてゆっくりするのもいいでしょう【注意事項】・誰かを不快にさせる描写はしない・はっちゃけるのは推奨。但し相手が嫌がることはしないように以上!残暑になり、熱い季節も残り僅か難しく考えず、夏の海を楽しみましょう楽しい夏の思い出を是非此処で
【屋台近辺】アプリーリル>屋台前で挨拶しつつバケツカキ氷に相対クレイヴ>バケツカキ氷をアプリーリルと折半交渉レンヴァルド>屋台前にてバケツカキ氷の成り行き観察アンリエッタ>カキ氷を抱えて屋台から移動ティエンマ・ウインド>屋台でたこ焼きを注文フィーナ>屋台前にて挨拶しながらカキ氷エクリュ・クローデル>海へ入る準備完了ドゥ・ティエン>エクリュを泳ぎにカルス・ヴェルド>クレイヴ+女性二名の成り行き推測中
アストリア>帰宅リズベライト>帰宅【場所不明】アキ=サララ>海を見て目を輝かせているクラシカジェイド>木陰で転寝中ゼレナリュシュ>氷の彫像にてバカンス中トウマ>ゴツゴツした岩場の空洞で休憩中ラピス・蒼星石>挨拶する為に知人を探し中【浜辺近辺】カルトナージャ>漁組。現在漁の為に準備体操中シーファ>屋台から砂の城作りに酒_明>漁組を見送り砂の城作り【海】リリティア>漁組と一緒にタコ漁で素潜り澄華>漁組と共にタコ漁。素潜り中森雪乃丈>漁組と素潜り漁で素潜り中以上、敬称は略させて頂いております
受け取ったバケツサイズかき氷。これはどう頑張っても一人では食べ切れないと判断し近くにいたアプリーリル殿にはんb……少し貰ってもらえないかと尋ねた所、少しなら貰ってくれるそうだ。「そうか……すまない…かなり助かる……」屋台にいるシーファ殿に本来かき氷を入れるべきはずのカップを貰い、とても少しには見えない量をカップに盛る。「で、では……このくらいの量を…よろしく頼む……」目を合わせない様に、あちらこちらへと目を泳がせながら山盛りに盛ったメロン味かき氷が入っているカップを差し出す。何やら漁が終わったら雪殿も少し貰ってくれるらしい。しかしそれでも……。
まだ結構な量が残るだろう。いかにしてこれを処理しようかと考えているとアンリエッタ殿より先に戻ると一言伝えられた。「ああ……オレはこれを…どうにか処理しないと戻れそうにもない… 申し訳ないが…戻りは一人で…頼む」そう伝えてバケツサイズかき氷へと視線を戻す。さて…どう処理したものやら……誰か貰ってくれそうな人は居ないかと辺りを見回す。そこでレンヴァルド殿と目があった。「…初めまして…かな…? オレはクレイヴという者だ。 と…今はそれよりも……はんb…少し貰ってくれないだろうか…?」助力を請う事にした。
シーファさんの許可をもらってサッとお皿を自分へと寄せる。焼きそばとたこ焼きと、ついでに海の幸も!とりあえずお金…は屋台の上に置いておこう。「おっと、シーファさんお疲れ様!楽しんできてねーっ」砂浜へ駆けていく背中にそう声をかけて視線を戻す。「ふふ、ありがとう! 水着初めて着るから不安だったんだよね…よかった」アプリーリルさん、なんか今一瞬違うこと言おうとしてたような…深く気にすると後悔しそうなので、聞こえなかったふりをしておく。アンリさんはどうやらかき氷が危険な模様。2つ持っていたし…待っている人がいるだろうし今は挨拶だけで見送った。
目の前で見守っていたバケツかき氷はちょっと、減らせたようだ。アプリーリルさん用に盛られたかき氷はどう考えてもちょっととは言い難いけれども。あとの量をどう食べるんだろう。…アンリさんは戻ってしまったし…そう考えているとクレイブさんと目があった。「ええと初めまして俺はレンヴァルド。 …その、半分は無理…だけれど少しだけなら!」一応後ろに控えてる暖かいものがあるから、少しの量なら何とか食べれる…よねっ少しが果たしてアプリーリルさんと同じ量かは不安ではあるけれども。
おや、気安くお話して貰えるんなら、こちらも有難いよ、ティエン。別に怒ってるわけでもないしね。…あはは、褒めてくれてありがと。水着ってのは着慣れないんだけど、泳ぎやすそうで良いもんだなっ。ああ、クレイヴ、皆で分けるんなら、何個かカップ持ってっても良いよー。…俺も後で少し貰うよ(罪悪感えへへ、どう致しましてと、楽しんでくるぜー、レンヴァルド。そしてバケツカキ氷攻略もがんばっ。(で、ぺたぺた砂の城作り…)…ぬう、崩れる…海水をちょっと含ませて…(何だか真剣な顔つきになってきた)
海に潜り、岩場の隙間を静かに覗いていく…。残念ながら空振りの様だ…が、代わりとばかりに近くにいた栄螺を数個ばかり籠に入れて次の場所へ。付いてきた仲間も探しているが…何とかして「一番槍」は私が取りたい…。そんな小さな野心を胸に、息継ぎの後今度は少し深めに潜ってみる。張り出た岩に手を掛け、そっと隙間を覗くと……いた思わず笑みがこぼれる。さて、早速仕留めねば…。しかし、ここで大切なコトを失念していた。銛は魔女ッ子に預けていた。(仕方ない、魔女ッ子に仕留めてもらおう…)私は場所を確認すると、魔女ッ子に近づく。そして獲物の場所とそれを仕留めてくるように合図した。
──砂浜に立つ、アデリーペンギンが一羽──(・◇・)最近涼しくなって、ようやく外出も楽になったペン〜♪もっと寒くなったら、快適だペンね〜。( ・◇・) ………。(じっと、沖の方を見つめて…。)ここからずっとず〜っと南にいけば、ボクが生まれた大陸が…。ううん。なんでもないペン〜。※はじめまして。アデリーペンギンのペンペンですペン。今さら残暑版で書き込んで、で申し訳ないペン。あまりこういうところ覗かないから、気づくの遅れたペン。それと、LG大陸に南極は〜と思うかもしれないペンけど、そこはご愛嬌で…ペン♪
差し出された浮き輪を見て、目を輝かせる。泳げない自分でも、何とか海を楽しむ事が出来そうだ。輪の中に身体を通してみる。これで良し?「わぁ…ありがと、リルさん。 これがあれば、溺れる心配をしなくて済むよ。 安心して、ぷかぷかできちゃう… じゃあ、先に海に入って待ってるね」「よしっ お待たせティエン、準備完了だよ。 あの、この浮き輪があるから…あんまり私に構わなくても大丈夫だから…」波打ち際で立ち止まる。浮き輪があるから大丈夫と、自分にも言い聞かせる。あ、何だか緊張してきた。
水着って其の為のものなんですけれどネェ先程の会話を思い出して笑みが零れる当の本人は酒さんと共に砂の城作りださて、あちらの漁に言った面々はどんな獲物を手にするのだろうま、此方は此方で楽しみますか「構わなくても、と言うか泳ぎを教えるんですから構いますヨ」全く、と苦笑と嘆息が合わせ出るそうして浮き輪をかぶったエクリュの後ろについて波打ち際に立ち止まった彼女の足白い肌の足元を波が行き来し、砂を攫うと言うか「何時まで突っ立ってるんですか。早く入る」余りに遅いので背中を蹴って海へ放り込んだうーん、快感ですネェ。こういうの自然、満面の笑みが浮かんだ
泳げない…と危惧していた割に何とか皆に着いていけている。海に来る前に友人と行った練習が功を奏したのかもしれない。他の皆が私に合わせてくれているだけかもしれないけど…。ふっと武士っ子こと澄華さんを見ると…、さっそく獲物を発見したようだった。(わぁ…、さすがですねぇ♪)そういえば、銛は全部私が持っているのだけど…、どうやって仕留めるのだろう?ああ…、やっぱり…、彼女は近づいてくると私に仕留めろと合図してきた。こくりと神妙に頷くと、銛を構えて「えい」と一突き…。へにゃりと遅い切っ先はタコの横を素通りし、彼の生き物は余裕で逃げていく…。大失態…、皆の元に戻るのが怖い。
会釈をして屋台を後にした途端に蘇る、むっとした熱気に辟易しながら、せかせかと足を動かして来た道を逆戻りちっちゃなカキ氷なんて一溜まりもないんじゃないかしらシーファさんが言っていたように、再度凍らせて貰わないと食べられない気がする水着の所為で余計に暑いのだわ汗でワンピースも肌に張り付くしで、あぁもう波音だけじゃ物足りない冷気の空間だろうと海だろうと構わないから涼みたいわ…!…あら? 何処ら辺に彼女は居たろうか迷子よろしく、呼び掛けてみた方が早そうね「ゼレナさん、どちらにいらっしゃったかしら? ねぇ、迎えに来て下さらない? 例のブツが溶けてしまいますわよー!」
皆を見送って、砂の城を作り始めたぼく。サラサラの砂はなかなか山にならなくて、海水を混ぜながら固めていく。大きい山から削りだして行く方が作りやすいんだって、武士っ子に教えてもらった。何気に、月光風のお城なんかを目指してみようかなぁテンシュカクとか言うのは難しそうだけど、とりあえず試してみるか。まずは山つくりをぺたぺたしているところにシーファさがやってきた。一緒にお城つくりしてくれるんだって!「うん!一緒にお城つくりっ大きいの作って皆を驚かそうね!」ニッコリ笑って、さらに山つくり。ぺたぺたぺたぺた…なかなか、ちょっと山になるとくずれそうでなかなか難しいなぁ。
手にする書物をパタンと閉じ、瞳を砂浜に巡らせる。……遅い。今日び、お遣いなぞ年端も行かぬ子供ですら遂げられる。あまつさえ保護者を同伴させて、何故ここまで時間が掛かるのか。仮にも一年余、アンリとは家主と使用人の間柄だった。当時の彼女と言えば炊事も掃除も洗濯も買い物も十全にこなす、いわばパーフェクトメイドと評して差し支えない存在。それがたった半年でここまで堕落してしまうなんて。嗚呼! なんて嘆かわしい……!教育し、仕える者として相応しい礼節を持たせるのが、主の義務。つまり、使用人を見れば、主の器さえ知れてしまうのだ。
それ故に、駄メイドを雇っていたとあってはこの我の評判も暴落。そして我は、そのような無様な真似を許せるほど、寛容な精神の持ち主ではない。転居して気が抜け切っているようですわね。宜しい。戻って来たら再教育して差し上げましょうか。ふふ。『例のブツが溶けてしまいますわよー!』……嗚呼、もう。思ったそばからこれですわ、全く。けれど、ブツが溶けてしまっても困る。仕方ないのだから。パラソルから出れば、吐気を催す程の強烈な日差しが肌を焼いた。「待ちかねましたわよ。さ、早く戻りますわ」何やら不気味なブルーのカキ氷を受け取り、彼女の手を引く。
((((=◇=))))(泳ぐわけでもなく、ただ海面にぷかぷか浮かびながら…。)やっぱり、時期的に海水浴する人がそんなにいないペンね〜。…まあ、遅れてきたボクが悪いのかもしれないペンけど…。それにしても…、やっぱり遠浅の海だと、食べ応えのあるお魚…あまりいないペンね〜…。(。。≡ 。。)(海に顔突っ込み、水中をきょろきょろ…。)
『うん!一緒にお城つくりっ大きいの作って皆を驚かそうね!』良い笑顔で返事が来た。どうやらまずは山作りらしい。そこから削って、お城の形にするとか。「ん、大きいの作ろうなー♪」鼻歌交じりにぺたぺたと砂を固めていく。崩れそうな所は海水を少し含ませて。大分大きくなってきたから、そろそろ削り所かも知れない。ふと、水音に振り返ると、ティエンがエクリュを海に蹴りだしていた…「準備運動ちゃんとしないと危ないぞー」小さく呟く。地獄耳には届いたかどうか。砂の城作ったら海に入ろうか、と思いつつ、コントのような二人を眺める。
『何時まで突っ立ってるんですか。早く入る』声と同時に、背中に予想外の衝撃。足元がふらつき、目の前に波打ち際が迫る。顔面から海へ…ばしゃん「…ぶっ…げ、ほっ、なっ、何…!」気管に入り込んだ塩水に咽ながら上体を起こし、振り返ると満面の笑みを浮かべた男性の姿…漸く自分の身に何が起きたのかを理解した。「け、蹴るなんてひどいよティエン…! 親にだって足蹴にされた事なんて無いのに」海には遊びに来た筈なのに、こんな仕打ちを受けるなんて。鬼教師の折檻?から逃れるには、カナヅチを克服するしかないのだろうか。目から汗が出そう…
「皆、楽しそうだな・・・」砂山を作る者、泳ぐ者、浮く者、タコをつつこうとする者。この海水浴場の人々は皆楽しそう。俺はそれを、羨望の眼差しで見つめる。暇潰しの為にここに来たのに、結局暇だ。「くそ・・・折角仮面外したのに美少女一人もきやしねぇ。」普段は隠れている、つり目つり眉の強気そうな顔立ち。その口は、ただかき氷をゆっくり食している・・・。
タコに逃げられ意気消沈しながら海中を戻る私…。ああ…、任せてくれた武士っ子になんて謝ろうか…。ふっと上を見上げると何かが海面を漂っている。あれは…、魚?いや…、ぺ、ペンギンさんに見えますね…。海面に顔を突っ込みキョロキョロと何かを探している様子…。落し物でもしたのでしょうか?好奇心が沸いたので近づいていってみる。「こんにちは、ペンギンさん♪何をしているんですか?」この方の力を借りれば、タコを捕らえることもできるだろうか?
「あっ、御免なさい。思ったより御店が混んでて」確かに此方の落ち度だけども仕方ないでしょ、と小さく頬を膨らませた頼まれたカキ氷を渡す軽くなった手を引いてくれる彼女の手はさらりとした心地よさで、不快さが幾分和らぐ氷の彫像のもとへ到着すると更に気を良くして、山が低くなった自分のカキ氷をスプーンで掬い、ぱくりと口へ運んだ「ん、美味し。下の方なんて半分水になってますけどね 食べ終わったら如何なさいます? 折角海に来たのだから、泳ぐと宜しいのに」笑いながら、ざくざくと氷を突き崩して遊ぶ完全にジュースに化けてしまった其れを口元に運びかけ、一瞬ひどく迷うこの位じゃ、太らないわよね?
目の前を2人の美女が通りすぎる。(まさか・・・逆ナン!?)俺は早とちりし、勝手にシミュレーションする。(「俺に用かい?」・・・いやちがう、「何だよ?」ん・・・何かな―)そうこうしてるうちに、彼女らは何処かへ去っていた。(嗚呼・・・美少女ぢゃなくてもいい。せめて誰か、話しかけてくれないかな)かき氷さえ食いきってしまった今、誰かしらと話さないと完全に手持ち無沙汰な俺であった。
(゜◇゜) ペン?(リリティアさんに声をかけられ、顔を上げる。)あ、こんにちはペン。ボクはアデリーペンギンのペンペンっていうペンよ。ボクペンか?海水浴ついでにご飯にしようと思ったペンけど…、遠浅の海だとなかなかお魚見つからなくて…。お姉さん(リリティアさん)はどうしたペン?なんか困った顔してるペンよ?陸上はともかく、海の中の事ならこのボクが何とかできるかもしれないペン。(何気なく聞いてみる。)
少しやりすぎましたかネェ見事に顔面から海へ突っ伏したエクリュに少しだけそういう思いが湧き上がるでも、ま、こんなものかな一瞬だけ振り返った彼女の顔は少し泣きそうだちょっと海へ入るのを手伝ってあげただけだというのに、やれやれ「ははは、すいません。中途半端に押すよりは勢いがついて良いかなって」笑いながら立ち上がる支えとして手を差し出す「でも、エクリュはあのままだったら海に浸かるまで大分時間がかかりそうでしたからま、ちょっと厳しいですけれど結果オーライかな。んふふ初めての海の味は如何でした?なんて」
大きくなった砂の山。店から小さいスコップを借りてきて、一つ明に手渡した。「よっし、掘るかv」崩れないように注意して、削っていく。築城している訳じゃないから、あまり神経質にはならなくて良いだろうが。「なあ明、海には入らないの?」そういえば漁に行くと言っていた澄華達についていった割には、山作ってるなーと、何となく尋ねる。「俺、これ終わったら海に入るんだ…」何故かフラグのような台詞を呟いて。
ご飯を探しているというペンペンさん…。海岸に行けばいろいろ屋台が出ていますが…。やっぱりペンギンさんはカキ氷や焼きとうもろこしは食べないのでしょうか?後で案内してみましょうかね…。それはそれとして…。タコ捕りのことをこの方に相談してみましょうかね。「そうなんですよ、ちょっとタコを捕りたいのですけどなかなか難しくて…。なにかコツのようなものはありませんかね?」いつの間にか自然に泳げるようになっている自身に気がつかずに言ってみる。人間、成せばなるものですね…。
(リリティアさんに、タコを獲りたいと相談されて。)(・◇・) ん〜〜。ボクはお魚は食べるけど、生きたタコは獲った事ないペン。ボクの身体の大きさだと、ヘタしてタコの足に絡みつかれると危険だペンし…。でも、巧くすればなんとか…。じゃあ、ボクがタコをこの浅瀬に追い込むペンから、あとはリリティアさんの方で上手くやったらどうだペン?じゃあ、ちょっといってきますペン〜♪ε≡≡≡( `・◇)(海の中を泳ぐ…否、飛ぶように沖の方へ。)
アンリを引き連れ、愛すべき冷気の空間へと戻る。ほんの僅かな時間だったとは言え、しかし負担はかなりのモノだ。嗚呼、見なさい! この白い肌が日に焼けてしまいましたわ!眉間に皺を寄せる我を構いもせず、目の前の彼女は酷く御機嫌で。尤も、盲目なのだから仕方ないと言えばそうなのだけれど。そんな表情を見ていると、意地悪したくてうずうずする。戻りも遅かった事だし、ふふ。さて、どうしてましょう。「海の愉しみは泳ぐだけではありませんのよ。他にも、そうね……例えば。はい、あーん」公衆の面前での「あーん」はさぞ恥ずかしいに違いない。半分溶けてしまった青色のカキ氷を一匙掬い、彼女の鼻先へ。
「…え?……あ、ありがとうございます」山盛りのカキ氷に少し驚きつつ、クレイヴさんからカップを受け取った”少し”ではないけれどううん、バケツサイズからしたら少し、かな?そんな事を思いながらカキ氷を口に運ぶ「んー、メロン味も美味しいですね」ゆっくりなら食べられなくもなさそうだけど…いっそもう少し待って、溶けてジュースみたいにして飲んでみるのも良いかもしれないレンヴァルドさんも手伝ってくれる様ですし、バケツカキ氷も何とかやっつけられるでしょうかこの量に少し不安そうにはしてましたけど
「ん、こんなもんかなっ、整えるのは明に任せたー」スコップを置いて、精霊は立ち上がる。長いこと座り込んでいた為、足がちょっと痛い。「え、えへへ、キバツ…かなぁ?」何となく芸術作品に見えなくも無いモノを前に、苦笑していたり。…実は芸術的センスは皆無だったりする。「とにかくっ…、俺、海入ってくるなっ。海仕舞いになる前に」後はワーウルフの娘に任せると、精霊は海に向かって走った。軽く準備運動をすると、翼を広げ、波打ち際で遊んでる…様に見える二人を飛んで追い越し、滑り込むように海の中へ。「あはは、ちょっと冷たいけど気持ち良いーっ」海面から顔を出し、気持ちよく笑う。
「しょっぱい…」初めての海の味を問われて、口から出た言葉。味覚的にも気分的にもしょっぱい。一人で海にも入れない自分が情けなかった。差し出された手を取ろうとしたその時、白い翼が視界に入る。あっという間に頭上を通り過ぎて、海の中へ潜る姿を目で追いかけ…「気持ち良さそう…」楽しそうな笑い声を聞いて、伸ばした手を引っ込める。自分の力で立ち上がって、目の前の男性に笑いかけた。「手伝ってくれて、ありがと。海仕舞いまで、思う存分浸かることにする。…泳ぎの練習は、また来年ね」残された短い時間を楽しく過ごしたいのだ。
助力を求めた所、レンヴァルド殿も少しなら貰ってくれるらしい。「で、では……このくらいの量を…よ、よろしく頼む…」先程よりも更に山盛りに盛ったカップを差し出す。絶対に目を合わせぬようにと、必死に目を泳がせながら。ふと、先程カップを渡したアプリーリル殿と目が合った。「ああ……とは言っても……メロン味しか…食べた事がないのだがな…」そんな事を言いながらもふと時間を確認する。「……そろそろ戻る時間ではあるが…」バケツサイズかき氷へと視線を戻す。「やるしかない……か…」最後の策を取る事にした。何も考えずに、ただひたすらにかき氷を口に運ぶ。時間との勝負が始まった。
白々とした間が流れる「…貴女らしからぬ台詞ですわねー…」何処まで本気なのやらでも誰が見ていようが怪しい事をしている訳でなし、まぁいいかな鼻先の甘い一匙を口に含むと、微かな違いに気付いて声を漏らす「あら、此方が僅かにすっきりしてますね」名前ばかりでドレも大差ない風味とばかりけれど、そう思いこんで居ただけだったみたい御返しに、同じ行為を彼女に返そうかしらカップの中身を確かめると、氷は完全に溶けて水音が揺れるのみだああ、駄目だわ甘ったるい水を一気飲みし、ゼレナさんに笑いかけた「何だか、これだけで御腹いっぱいになって来たやも。もう帰りましょう、シャワーが浴びたいですわ」